ママになると避けづらいのが、母親同士の交流。心地よい関係を築くために、どんなことに気をつければよいのでしょうか? 「産前・産後の些細な変化」シリーズ、今回は、「ママ友づき合いでついチェックしてしまうこと」について取材。ママたちのリアルな気持ちをお届けします。
1:「他のママさんとの距離感」が気になる
もっとも多かったのは、距離感について気にする声。ママ友との距離感をみて、「ママ友とどんなつき合いを好みそうな人なのか?」を推しはかる人が多い様子。子どもの預かりを巡っては、トラブルの勃発も……。
・「わが子を他人に預けることに抵抗がないママを警戒してしまう。最近も、働くママ友に頼まれて小学生の子ども2人をよく預かるのですが、毎回おやつや夕飯をこちらで用意しないといけないし、大変で……。2人ともうちの子と同級なので、断りづらく受け入れていましたが、『下の子にチョコレートはあげないで』『夕飯はお肉とかお魚を』など、細かい要望をメールで送ってきたり、ワークを渡され勉強もみるように頼まれたり。イライラが募ってます……」
・「専業主婦の私は、子どもの習い事の送迎を頼んでくる働くママさんが苦手。うちの子も同じ習い事をしているし……と一度手を貸したら、毎月数回は送迎を手伝うはめに。ちなみに、私が用事があって送迎をお願いしたときは、『仕事で帰りギリギリになるから難しい』とあっさり断られました……。以来、距離感が近くて自己中そうなワーママとは、被害を受ける前に距離を置いてます」
・「家にママ友一家を呼ぶことに抵抗がある私。ママ友同士の会話をききながら、“お互いを家に招いているかどうか”を確認。家に呼ぶ文化のありそうな人とは、連絡先交換はせず、気まずい展開を避けるようにしています」
・「“○○ちゃんママ”とお互い呼び合うことが多い、ママ友同士の関係。ですが、連絡先交換の時点で、下の名前呼び(△△子さん、など)をしてくるママさんは、フレンドリーで距離を縮めやすい人が多い印象。遠出やデイキャンプなどに誘っても断られない率高し!」
・「幼稚園の保護者会後に、ママ同士LINEの交換をしよう、となったときに『LINEはやってないんです』と断ったママさん。『グループトークには入れないんです』『メールもよく分からないんです』と逃げ腰なので、察して深入りしないように」
2:「時代の残り香」が気になる
次に目立っていたのは、年代。時代を感じるパーツや言動につい注目してしまうという人が多いようで……。
・「自身の年齢は関係なく交流するのがママ同士。……ではあるものの、やはり同世代ママとは話が合う。アラフォーの私は、青春時代の名残でマスカラの量がついたっぷりめになりがち。下地もたっぷり塗ったひじき感のあるアイメイクのママを見つけると、同世代? と心を許しがち(笑)。アラフォー同士のトークなら『それ超いいね〜! 』と、心置きなく“超”を多用できます」
・「ご近所ママと会うシーンは、化粧も適当でスッピンに近いことが多いのですが、ノーメイクで眉毛がやけに細い人は、アラフォー率高めという印象。『細眉ブームの頃に抜いて生えてこなくなったんだよね……』なんてカミングアウトするママさんも。もちろん私も細眉世代です」
・「保育園のママさん同士の会話で、歌手の浜崎あゆみさんについての話題に。彼女が女子高生のカリスマだった時代、“メイクをマネした派”と、“小学生ながらも憧れて歌を覚えた派”、二派にわかれたのが面白かった。アラフォーママとアラサーママでは、ミレニアムイヤーを過ごした年代が異なるため、AYUへの印象も違ってくるらしい。それ以来、世代別で仲良くするように! ちなみに私は今もAYU好きのアラサーです」
・「児童館などではビッグイベントとして行われているハロウィン。20代の私は、小学生の頃には各地イベントやアミューズメントパークなどでもハロウィンイベントが行われていたので、親しみのある定番行事(日本での話)。ですが、年上のママさんだと『子どもの頃はハロウィンなんてやってなかったよね!』という人が多いみたい。ハロウィンの思い出トークで世代が分かりますね」
・「子どもの頃好きだったジャニーズタレントのトークをすると、あっさり世代がバレる。やっぱり同世代ママとは盛り上がるわ~」
・「去年、娘に買ったハローキティの45thグッズを見たママさんが、『私、キティと同世代だわ~』とつぶやき、同じ40代と判明(若見えする人なのでビックリ)。意気投合し、つるんでます(笑)」
3:「マウンティング気質の有無」が気になる
ラストは、マウンティング体質かどうか。特に、「他人の家の経済力を気にする人か」、「子どもの能力を比べて、優位に立ちたい人か」が気になる様子。出会ってしまうと不快な思いをする人も多いようで……。
・「地域のマンションにやたら詳しい幼稚園ママ。新築時の販売価格や、現在の中古販売価格などを網羅していて、ママトークで披露。『○○ちゃんの家は○○不動産のマンションだから結構お金あるはずなんだけど、職業は○○と××で年収はそれほどないはず。親からの援助?』『○○くんの家は賃貸だけど、大手企業の借り上げ社宅だから、貯金は多そう。習い事も多いし』など。最初の集まりで、うちも賃貸か持ち家かさりげなく聞かれたので、距離を置いた。影で色々言われてそう……」
・「会うたびに『○○ちゃん(娘)っていつもおしゃれだよね~。それも○○○○○(高級子ども服ブランド)でしょ?うちの子なんて全部お下がりだし、ださいよ~』と話しかけてくるママ友。今度第3子が産まれるらしく、『○○ちゃんのお下がり欲しいなぁ♡』とクレクレ発言してきて戦慄。うちだってそのうち2人目を、と考えているのですが……」
・「子どもの習い事の量や種類に敏感なママ友が苦手。『××ちゃんちは教育ママ! 幼児教室3種類に、水泳、ピアノ、体操教室に……。習い事に毎月二桁は使ってるはず。すごいよね~!』などと、よその家の教育熱心度を把握して、ママ友だちにひろめている。なるべく近寄らないようにしている」
・「娘の最初の保護者会でいきなりボスママ然とした美女に声をかけられ、そのまま拉致同然に喫茶店へ。いきなり名刺を渡されて職業自慢(と愚痴を装ったマウンティング)をきかされることに(泣) 別々に声をかけられた3人の中には主婦の人もいてすっかり恐縮。『すごいわね』『私なんて……」と相槌を打たざるを得ない状況……。申しわけないけれどLINE交換はせずに退散させていただきました」
・「保育園のママ友。『○○くん、テレビ好きなんでしょ? うちの子はテレビは見せてないから一切興味ないみたいで、絵本とかレゴとかが好きでぇ』、『上の子の影響で、年中だけどカタカナも漢字も書けるんだよねぇ。○○くんはまだ平仮名練習中なんでしょ?』、『うちの子、早生まれだけど、言葉が早くて……。○○くんみたいなたどたどしい話し方の子ってかわいくて羨ましい(笑)』……。発言の節々に、“わが子のほうが優秀”というニュアンスを感じ、話しているとストレス感じます……」
他人との距離感の異なるママ、マウンティングママはうまく避けつつ、同世代ママを見つける。これが“ママ友界”をうまく渡っていく秘訣のようです。
高見澤恵美 Emi Takamizawa
LEEwebエディター・ライター
1978年、埼玉県生まれ。女性誌を中心に女性の性質や人間関係の悩みに迫り、有名無名千人超を取材。関心あるキーワードは「育児」「健康」「DIY」「観劇」など。家族は夫と4歳の息子。