LIFE

ドラマは「脚本家」で見るともっとおもしろい!

チームLEEドラマ好きの偏愛脚本家3人は? 河崎環さん・石井絵里さん・藤本こずみさんが推しの作品を力説!

2019.11.18

この記事をクリップする

ドラマ好きが多いLEEの執筆陣の中でも、とりわけドラマ愛の深い₃人が推しの作品を力説。ベテランから青田買いまで、ぜひこの脚本家にも注目を!

 

目次

コラムニスト 河崎 環さん

子育てのホンネが詰まったLEEWebの連載「ママの詫び状」でもおなじみ。徳尾さんとは対談をするなど交流も。

キャラへの愛と物語のテンポのよさが絶妙!
徳尾浩司さん

「代表作『おっさんずラブ』が誰も傷つかないドラマと評されるように、徳尾さんの作品には優しい人間観と登場人物一人ひとりへの愛が流れているように思います。大阪出身、漫画育ちの脚本家だけあって、『恋と就活のダンパ』(NHK BS)などコメディのリズム感も最高。本来難しげに書こうと思えばいくらでも難しく書けるテーマであっても、平易な言葉に徹してあくまでも視線低く、かつポジティブに書く姿勢には、ご本人のポリシーを感じます」

まずこれ見て
続編も放送中。空前の大ヒット作!

『おっさんずラブ』

「連ドラも劇場版も、そのシナリオ本は"在庫喪失""難民続出"と呼ばれるほどの売れ行きに! やはりドラマの魅力の多くが徳尾さんの紡ぎ出すセリフにあったから。『やってみ〜』『もう我慢しないって決めたんで』『お前が俺をシンデレラにしたんだ』『恋のオーダーしちゃおうかしら』『俺史上空前の蝶子ブーム来てんすよ』などなど、各キャラが放つ、感情を揺さぶる名言と、作品とを切り離して考えることはできません!」。DVD、配信で視聴可能。最新作が11月2日、テレビ朝日系・土曜23時15分より放送中。

これも徳尾さん脚本 ?

  • 『チア☆ダン』
  • 『婚活刑事』
  • 『ドS刑事』

ライター 石井絵里さん

本誌のBOOKS連載をはじめ、カルチャーページ企画の執筆を多く担当。ドラマ現場取材の経験も多数アリ。

余白の多そうな脚本が魅力!
ふじきみつ彦さん

「俳優の松重豊さんや光石研さんが好きなのですが、私生活などの生々しい素顔はあまり知りたくなくて(笑)。そんな私の松重さんや光石さんに対する自分勝手なイメージを、一番上手にすくいとってくれるのが、ふじきさんの脚本。リアルなのか? 演技なのか? どっちなのかわからないけど可愛いし、苦み走った部分もあるし、でも幸せそう……という人間像を描くのが上手な脚本家さんとして密かに注目してます。もっとドラマ界で活躍してほしい!」

まずこれ見て
おじさんたちの愛と笑いと悲哀が炸裂

『バイプレイヤーズ〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜』

「日本を代表する名脇役たちが、ひとつの場所に集まって共同生活を送る作品で、第1期の"シェアハウスで暮らしたら"と、第2期で続編の"テレ東朝ドラで無人島生活したら"の2シリーズがあります。共同脚本なのですが、個人的にはふじきさんが書かれている回が、俳優のキャラがきわだちギャグの濃度が高い気がします! まじめな物語もいいけれども、ボケ×突っ込みなバラエティ的要素の強いセリフの掛け合いに、男たちの悲哀がチラリ。こんなドラマがあってもいい!」。DVD、配信で視聴可能。

これもふじきさん脚本 ?

  • 『みいつけた!』(NHK Eテレ)
  • 『デザイナー渋井直人の休日』

ライター 藤本こずみさん

LEEwebの「暮らしのヒント」内で記事執筆中。学生時代は演劇&映像学を学んでいた筋金入りのドラマ好き。

見ごたえのある丁寧な脚本を支持し続けてます
森下佳子さん

「原作小説をドラマならではの奥行きあるストーリーに展開させた『世界の中心で、愛をさけぶ』や『白夜行』、すべての登場人物の人柄や背景を説得力十分に描いた『JIN-仁-』や『とんび』など、最後まで見ごたえのある脚本を書かれる方。丁寧に紡ぎ出される人間ドラマのクライマックスでは思わず涙が……! 近年の『天皇の料理番』や『わたしを離さないで』にも、大きく心を揺さぶられました。新作が放送されるとわかるたびに、楽しみにしています」

まずこれ見て
自然な心理描写にじんわり

『義母と娘のブルース』

「’18年のヒット作品なので記憶にある方も多いはず! コメディエンヌのイメージが強い綾瀬はるかさんが、"堅物の義母"役を演じると知ったときは驚きましたが(笑)、そこはさすが森下さん脚本。バリキャリが会社を辞めて義母になるという現実ではそう多くはない設定のはずなのに、主人公の行動も、感情の流れ方にも無理がなく……。登場人物それぞれが自分たちの人生を地に足をつけて生きようとする描写は見事。じんわりと感動できる仕立ての脚本がすごいです」。DVD、配信で視聴可能。

これも森下さん脚本 ?

  • 『だから私は推しました』
  • 『連続テレビ小説 ごちそうさん』

※今回の特集内の情報は、10月15日時点のものです。

撮影/齊藤晴香 イラストレーション/鈴木あり 取材・文/石井絵里

この記事へのコメント( 0 )

※ コメントにはメンバー登録が必要です。

LEE公式SNSをフォローする

閉じる

閉じる