(※撮影OKエリアのみ撮影しております。製造ラインは撮影NGです。)
Kikkoman Soy Sauce Factory Tour!!
しょうゆ工場の見学ツアー!
キッコーマンもの知りしょうゆ館の工場見学へ
夏休みの或る日。長男(中2)・次男(小5)・末っ娘(小2)・私…の4人で、千葉県野田市にあるキッコーマンの醤油製造工場見学施設「キッコーマンもの知りしょうゆ館」の見学ツアーに参加して来ました。完全事前予約制で、予約は全て電話でのみ受付。見学ツアー案内開始時間は9:00~/10:00~/11:00~/13:00~/14:00~/15:00~の、1日5回。所要時間は約60分で、見学受入人数は2人以上から。広い敷地内には見学者用駐車場完備なのが有り難いです…!
エントランスでは検温センサー。通路からキッコーマンの世界観!
↓1970(昭和45)年頃まで使用されていた1斗樽(18L)。通路の窓からはサイロが見えます。
【Part.1】
まずはVTR視聴
野田ではしょうゆのメーカーさんが多いのですが、野田にしょうゆ造りが移入されたのは、永禄年間(1558~’69年)に飯田市郎兵衛が、溜まりじょうゆを造り始めた時とされているようです。江戸川という大きな川に挟まれ、原料の調達がしやすく、大消費地・江戸に近く製品の物流に便利であることなどから醤油醸造が栄えたそうです。原料の大豆は今の茨城県から、小麦は群馬県や千葉県から、塩は千葉の行徳から。また、江戸川の水がしょうゆ醸造に適していたとされています。
19世紀中期には、髙梨兵左衛門家と茂木佐平治家の醤油が、幕府両丸(本丸・西丸)御用しょうゆに。明治期に人ってからは、髙梨・茂木両家による醤油醸造は日を追って盛んになり、1887(明治20)年には野田醤油醸造組合を結成、その資力を活用して地域社会の発展に貢献、大正期は、第一次世界大戦による大戦景気を生み、しょうゆ業界もまた好況に恵まれ、1917(大正6)年には、茂木一族と髙梨一族の八家合同による野田醤油株式会社(キッコーマン(株)の前身)が誕生することに。
VTRでは、しょうゆ造りに欠かせない、麹菌、乳酸菌、酵母などの微生物の働きや、キッコーマンが長年受け継ぎ育てて来た麹菌の一つ「キッコーマン菌」について、子ども向けのアニメーション映像と共に学習しました。
【Part.2】
フルアテンドの見学ツアー!
製造工程見学
ここからは、アテンドスタッフさんによるフルアテンドの見学ツアーのスタートです。まずは、しょうゆの原料から!大豆、小麦、食塩を原材料に、欠かせないのが醸造微生物、すなわちキッコーマン菌(麹菌)・酵母・乳酸菌の存在。しょうゆはこれら微生物の働きによって生み出された奇跡の調味料!
原料処理とは、大豆を高温で蒸して(蒸煮じょうしゃ)、小麦を高温で炒ってから(炒熬しゃごう)細かく砕き(割砕かさい)麹菌(キッコーマン菌)を振りかけて製麹(せいきく)の工程へ。製麹室では、約3日間かけてしょうゆ麹が完成します。
次に、仕込みの工程。出来上がったしょうゆ麹に食塩水を加えると「諸味(もろみ)」になります。このエリアでは、仕込みたてホヤホヤのもろみ(微生物が原料を分解)→仕込んで2~3ヵ月のもろみ(発酵)→仕込んで4~6ヵ月後のもろみ(熟成)が実際に置いてあり、薫りを嗅ぎ比べることが出来ます!約半年間ゆっくり発酵・熟成させることで味や香りが良くなるとのこと。仕込み段階で大切なのは、もろみをかき混ぜる「撹拌」作業だそうです。
子ども達もクンクンと嗅ぎに行きます。
熟成したもろみ。しょうゆの元になるものです。もろみの中では塩分濃度やpH、アルコール濃度によって働く微生物の種類がリレーのように入れ替わって行くそうです。
製麹室から出されたしょうゆ麹は食塩水と加えて「もろみ」となり、もろみは直ちに大型タンクに入れられ発酵・熟成させます。仕込みタンクをガラス越しに見ることが出来ます。食塩水を加えて「もろみ」にすることで麹菌の繁殖が止まり、麹菌の作り出した酵素が働き始め、酵素の働きで大豆のたんぱく質はアミノ酸に、小麦のでんぷんはぶどう糖に変化。次に、アミノ酸、ぶどう糖、オリゴ糖によって乳酸菌・酵母の働きが活発になり、アミノ酸とぶどう糖の一部が結びついてしょうゆの「色」(糖とアミノ酸がアミノカルボニル反応を起こすことで生成される褐色色素・メラノイジンの色)をつくり出すそうです。次には生成されたぶどう糖やオリゴ糖を元にして食塩に強い乳酸菌が増え、乳酸菌が増えたことによってpHが下がり乳酸菌が減少→今度は主発酵酵母がアルコール分解をはじめて増殖→主発酵酵母も自ら生成したアルコールに耐えられなくなって徐々に死滅→最後は熟成酵母が増えて、微生物の働きが落ち着き、いよいよしょうゆを搾る工程「圧搾」へ!
↓オレンジのラインは仕込みタンクの大きさを表しています!こんなに大きいんですね…!仕込みタンクは1Lのペットボトル33万本分の容量だそうです…!
圧搾の工程では、熟成を終えたもろみを濾布(ろふ)に包み搾ります。実際の濾布を見せてもらいましたが、濾布は幅3m、長さはなんと約2,800m!!東京スカイツリー4本分の長さに相当するとのこと…!!昔の濾布は渋染めした木綿の袋を使用していたそうですが、現在ではナイロン製などを用いているそうです。布を折ってもろみを包み込み、約5時間かけてゆっくりと予圧し、しょうゆを滲み出させるようです。その後さらにプレス機で約10時間かけてじっくり搾り出して行きます。(製造ラインは圧搾エリアでも撮影NGだったため、写真はパンフレットより…)
ちなみに、しょうゆを搾った後の「しょうゆかす」は捨てずに家畜の飼料や紙の原料などに利用されているそうです!もろみから搾ったしょうゆは「生しょうゆ」と呼び、3~4日間清澄タンクに置いて、表面に浮いた油やそこに沈んだ澱を分離させ、澄んだしょうゆは蒸気のパイプの間を通して加熱。「火入れ」と呼ばれる工程です。火入れには殺菌のほかにも色・味・香りを整え・酵素の働きを止めて品質を安定させる効果が。昔からしょうゆ作りには「一麹、二櫂、三火入れ」という言葉がある通り、この3つの工程が特に重要で難関とされて来たようです。ほとんどの工程が機械化された現在でも、最新の注意を払ってしょうゆ作りが行われています。
次に、梱包と出荷の話です!火入れの終わったしょうゆは、ペットボトルなどの容器に詰められて出荷されます。自動詰め機でほぼ無人の清潔な環境で完全オートメーション化されたシステムで充填されます。充填前にしょうゆは再度加熱処理され、ベルトコンベアに乗せられたペットボトルや瓶に充填されて行きます。
これにて、見学ツアーは終了です!最後に工場からの嬉しいお土産を頂いて解散。お土産については後述致します。
Soy sauce ice cream♡
わくわくしょうゆ体験
まめカフェでしょうゆソフトクリームを♡
館内に入った時から子ども達が狙っておりました…、しょうゆソフトクリーム!「わくわくしょうゆ体験まめカフェ」で頂けます。入口に食券販売機があり、食券をカウンターまで出すシステムです。
最初しょうゆのソフトクリーム…?と不思議そうに食べ始めた子ども達も「普通にめっちゃ美味しい~~!!」と喜んで完食。
Shopping♡
売店もあります!
「もの知りしょうゆ館」の館内には、こんな雰囲気満点な売店があります。
いろいろな種類のこだわりしょうゆや、お助け系料理の素の数々。
Photo Spots!!
フォトスポットで記念撮影
フォトスポットがたくさん用意されていたので、見学ツアー終了後にゆっくり記念撮影を。
調製豆乳もキッコーマン製品なんですよね…!製品幅の広さにも驚きます。
Souvenir♡
工場見学のお楽しみのひとつ
工場からのお土産は
工場からのお土産は、しぼりたて生しょうゆ!!こちら、普段からめっっちゃ使っているので有り難すぎます…。こんな太っ腹なお土産を頂いた上でのフルアテンドの見学ツアーも付いて無料だなんて…。
最後に看板前でパシャリ。
次に、売店での購入品を紹介させてください。
What did I bought?
売店で購入したものは
子ども達から「コレ食べてみたい!」と熱烈リクエストされて購入したのが「混ぜるだけの牛ガーリック飯」と「キャベツのガリバタ醤油炒め」、それから自分が欲しくて買った、しょうゆストラップ。
↓この精巧さが堪りません…!!
後日、リクエストのまま早速作りました。夏休み中のごはん作りに大助かりでした…!!
それから、こちらは何気なく買い置きしていた「牛だし肉ぶっかけ」。こちらもキッコーマンさんのものでした!!冷たいうどんが美味しい季節に簡単ランチ、こちらもとっても頼りになりました♡
キッコーマンのしょうゆ工場見学施設「キッコーマンもの知りしょうゆ館」の同じ敷地内には、宮内庁御用達の専用醸造所だった、“昔ながらのしょうゆ作り”が今現在も行われ、宮内庁へお納めするしょうゆを製造している「御用蔵醸造所」があります。また別記事にて紹介させてください。
キッコーマンは公式HPにて千葉県野田市にある「もの知りしょうゆ館」以外の見学施設のことや見学ツアー案内を掲載されていますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね◎
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TB - はな
主婦 / 神奈川県 / LEE100人隊トップブロガー
41歳/夫・息子(13歳・11歳)・娘(8歳)/手づくり部・料理部・美容部/大雑把な山羊座のO型。好きなものは器、アメリカンヴィンテージ、宝塚歌劇、マンガ、ミナペルホネン、オールドマンズテーラー、GU、ユニクロ、無印良品など。ファッション・インテリア・お料理などLEEで勉強中。両実家とも遠方で3人の子育てに日々奮闘。コロナ禍を抜けてからは工場見学や社会科見学、博物館や科学館、美術館巡りにハマっています。ドタバタと過ぎて行く日々の中でも「今」を大切に、小さな幸せを拾い集めながら成長して行きたいです。
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