この度、宝塚歌劇団の花組の新トップスターに就任された、永久輝（とわき）せあさんと星空美咲（ほしぞらみさき）さんコンビのプレお披露目公演、名古屋の御園座で上演されているミュージカル『ドン・ジュアン』映画館でのライブ・ビューイングに娘（小2）と2人で参加して来ました。妹の最推し・永久輝せあさんのプレお披露目ということで、妹はこの夏名古屋まで2回遠征です(￣∇￣)　FC入会していない私はチケットが手に入る訳でもなく遠征も叶わない…だけど伝説の公演となるであろう、この公演のライブビューイングにはリアタイして歴史的瞬間に立ち会いたい！絶対観なければ…！という、またしても謎の使命感が発動、チケットぴあで先行抽選販売に応募して当選、無事に参加することが出来ました。

『ドン・ジュアン』は2004年にカナダにて初演、以降パリをはじめとして世界各地で上演されているフレンチ・ミュージカルで、2016年に雪組の望海風斗（のぞみふうと）さん主演にて日本初上演。潤色・演出は2016年の時と同じ生田大和氏です。物語の舞台はスペインのアンダルシア地方、セビリア。スペイン貴族ドン・ルイ・テノリオ（演；英真なおきさん）の跡取りでありながら、酒と女に溺れ悪徳と放埒の限りを尽くす稀代のプレイボーイ、ドン・ジュアン（演；永久輝せあさん）が主人公。フェリックス・グレイ作詞・作曲のフラメンコをベースに綴られた楽曲がどれもこれも佳曲揃いで冒頭から一気に物語の中に引き込まれます。雪組での初演は、とにもかくにも望海風斗さんの絶品歌唱が素晴らしかったなぁ…！

8年前（！）初演・雪組公演でドン・ジュアンの恋敵ラファエル役を演じられていた永久輝せあさん。当時研6という若さでありながら、ラファエルが本当に格好良くてですね…、それまで雪組下級生は全くノーマークだったところからの「この超絶美形は誰！？男役として既に完成されている…！この若さで主役と対等に渡り合っているし気迫負けしていない…！こんな若手でこれほどまでにセンターが似合うなんて…！」と当時目を見張ったものです…。あれから8年経ち、今度は数多の女性達を虜にして止まないプレイボーイ、ドン・ジュアンを永久輝さんが演じるだなんて…！！大袈裟じゃなく、チケット当選が決まった時からこの日が楽しみ過ぎて眠れぬ夜を過ごしました。

女性達を翻弄し取っ替え引っ替え弄ぶ、悪徳の華ドン・ジュアン。舞台に登場した瞬間から、「出会った女を片っ端から虜にする」ビジュアルに説得力があり過ぎて失神しそうになりました…（感想が気味悪くてすみません…）。ただ目を伏せているだけでもダダ漏れる色気。立っているだけでもホイホイ女性達が吸い寄せられるのも納得してしまいます。悪徳の権化たる放蕩っぷりでありながら、スペイン貴族の御曹司たる品格は失っていない…！脱帽です。（Xで話題だった「鎖骨ワイン」、観るまでは「何ぞや？」でしたが…、鎖骨ワインしっかり拝んで来ました。ごちそうさまです🙏）最初から最後まで永久輝せあさん扮するドン・ジュアンの格好良さに酔って酔って酔いまくりました。

野暮かも知れないのは承知の上で、どうしても8年前の初演と比較してしまうのですが、演出や台詞が細かく手を加えられていることで、初演時に感じた唐突感や違和感が全くなく、妹曰く「ストンと腑に落ちる」！！展開に心から合点が行きました！！もちろん、永久輝せあさん演じるドン・ジュアンをはじめ演者の方々の繊細な演技があってこそなのですが。ヒロイン・マリアを演じる星空美咲さんとの並びも美しく。（思った以上にあんまり身長差なかったけど…）お二人のデュエット“Changer”はひたすら耳が幸せ…。希波らいとさんの歌唱が上達していて驚きました！（『花より男子』の西門君役に抜擢された頃から時が止まっていて…←何年前やねん、ですね…）エルヴィラ役の美羽愛さんが可憐でこれまた歌ウマさん。騎士団長兼亡霊役の綺城ひかりさんも流石の安定感。そしてラファエル役には天城れいんさんが抜擢。初演よりラファエルのインパクトが薄くなった気がしますが、暁千星さんに似た風貌で歌唱力もあり将来が楽しみなジェンヌさんです。一番楽しみにしていたのは、紫門ゆりやさん演じる「アンダルシアの美女」との絡み！眼福でした…。

2番手時代には抑えた役柄ばかりに配された永久輝さん、昨年の『冬霞の巴里』主演オクターヴではセンターを担うスターとして魅力が大爆発していましたが…、今回の公演、これでもか！と言わんばかりの、歌・お芝居・ダンス・カリスマ性・圧倒的な「華」…全てにおいて完璧で想像を遙かに上回る舞台でした。これはプレお披露目公演でしたが、これからは舞台のド真ん中で思う存分に力を出し切って頂きたいです…！！（2番手時代は本当に抑えた役ばかりでしたからね…←2回言う）

前回娘と一緒に映画館での宝塚歌劇ライブビューイングに参加したのは星組公演『1789─バスティーユの恋人たち─』。今回も娘と2人で行って来ました。「めちゃくちゃカッコ良かった～～～♡」と大満喫していました！たぶん、半分くらいしか意味は解ってないと思いますが(￣∇￣；)　私自身、宝塚観劇デビューが小1でして…、当時『ベルサイユのばら』のストーリーをあまりよく解らないまま観ていましたからね…(￣∇￣)　涼風真世さん主演の『銀の狼』も当時小3でしたが、主人公がなぜ記憶喪失になって白髪になって殺し屋になったのか、なぜ元外科医で命を狙われたのか…国務大臣ジャン・ルイの陰謀、なぜシルバもろともミレイユも殺そうとしたのか…、そういう諸々の細かい部分がよく解っていなくてもしっかり楽しんでいたように思います。娘もきっと数年経ってからドン・ジュアンの物語の意味を理解するようになることでしょう…。

今も『ドン・ジュアン』の余韻にまだまだ浸っております…。出演者の皆さん全員、命を削ってこの公演に挑んでいらっしゃる…、そんなものすごいパワーを画面越しにビシバシ感じ取り、終始鳥肌が立ちっぱなしでした。これからの新生花組、大劇場でのお披露目公演も楽しみです…！！『ドン・ジュアン』、雪組ver.のBlu-rayも持っていますが…、花組ver.が発売したら絶対ソッコー買います…！！

⋆⸜ᵀᴴᴬᴺᴷ ᵞᴼᵁ⸝⋆ LEE100人隊 ／ はな