LIFE

ありがたい! でも時々しんどい「母親との距離感」

コラムニストの河崎 環さんがたどり着いた、「母親との心地よい距離感」とは?

  • LEE編集部

2022.01.01

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乗り越えてわかった&私たち親子がたどり着いた母との「ちょうどいい距離感」の保ち方とは?

LEE世代のコラムニストの河崎 環さんに、これまでの母親との距離感の変遷、現在行き着いた“ほどよい距離感”の保ち方について伺いました。自分と母との関係のヒントに!

この記事は2021年6月7日発売LEE7月号の再掲載です。

お話を伺ったのは

コラムニスト 河崎 環さん

コラムニスト 河崎 環さん

子育て、政治経済、時事、カルチャーなど多岐にわたる分野の記事・コラムを執筆。著書に『女子の生き様は顔に出る』(プレジデント社)が。25歳の娘、16歳息子の母。

家事はまったくできないけれど愛情は与え続けてくれた母

「私たち世代の母親としては、かなり異色だったと思います。仕事をしていて家事も苦手」というのが河崎環さんの母親。河崎さんが幼稚園時代「白米の上に、餃子が3つのったお弁当を持たされた」ことが印象深いとか。ただ、子どもに無関心なわけではなく、愛情はしっかり注ぐ母。

「私と弟をぎゅっと抱きしめて、“お母さんの自慢の子ども! 本当にかわいい!”と、いつも言われていました。おかげで私、自己肯定感は高いんですよ(笑)」(河崎 環さん)

べったり密着はしていないけれど、つながりはいつも感じ続けている。その心地よい距離感は現在でも変わらないそう。

「実家は関西で、私は関東にいるので、会うのは年に1回あるかないかですが、電話やメールでのコミュニケーションはこまめに取っています。“庭の桜が咲いたよ”となにげないメールが母から届くことも。私が娘を産んで、専業主婦だった頃は、頻繁に連絡をくれました。家事が苦手な母に育児を手伝ってもらおうとは微塵も思いませんでしたが(笑)、精神面でのフォローは心強かったです」(河崎 環さん)

今も人生を謳歌している母。お互い自立もしていて、ささいなことで連絡し合える距離感がちょうどいい

母親のあり方は、河崎さんが子育てをするうえでも助けに。

「私も娘が幼稚園に入園してしばらくは、母にしてもらえなかったことをやってあげよう!と、かわいい髪型に結って、キラキラしたお弁当を持たせていました。でも、2年くらいで飽きたんですよね(笑)。そこでやめられたのは、かいがいしく世話を焼くことだけが“正しい母”ではないと思えたから。母のような子育てでも、子どもはちゃんと育つと、私自身が知っていたことが大きいです」(河崎 環さん)

母親との距離感に悩む人の多くは「親を無視してはいけない」という思いがあるのでは、と分析。

「お互い自立した大人なんだから、お互いが欲しないときは疎遠になっても問題ないはず。母親から何か言われても、対応できないときはできないでいい。そう思っておくことが、いい距離感を保つポイントなのでは?」(河崎 環さん)

河崎 環さん母娘

医療職にはじまり、障害児教育から福祉に携わり、現在は検察庁で働く河崎さんの母。「“人生、今が一番楽しい”が50代以降の口ぐせです」(河崎 環さん)

距離感のとり方MYルール

  1. 会う以外のコミュニケーションは密に
  2. “正しい母”像にこだわりすぎない
  3. 母に対応できないときも親不孝だと罪悪感を持つ必要はない

撮影/露木聡子 取材・原文/古川はる香
この記事は2021年6月7日発売LEE7月号『ありがたい! でも時々しんどい「母親との距離感」』の再掲載です。

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