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家計の「ぬきドコロ」「かけドコロ」

【増税対策】消費税が10%になったら暮らしはどうなる?増税前チェック10カ条

  • LEE編集部

2019.08.28

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まもなく行われる予定の消費増税。

「わが家の暮らしはどうなるの!?」「何か対策しておくべき?」と不安に思うその気持ち。今から少しずつ準備すれば大丈夫!

「消費税10%時代」の新しいお金との付き合い方を、暮らしにまつわるお金の達人たちに教えてもらいました。
まずは増税前に知っておきたい、やっておきたい10カ条をチェック!

この記事は2019年8月7日発売LEE9月号の再掲載です。


もうすぐ10月、準備はOK?
これをやっておけば消費増税もこわくない!

 

消費増税をのりきる10カ条

 支出がどれくらい増えるか計算してみよう
 軽減税率、プレミアム付き商品券について知ろう
 焦って駆け込み買い、まとめ買いはNG
 「固定費」をもう一度見直してみよう
 自分の「お金の弱点」を知って、無理なく節約しよう
 ポイント還元のある「キャッシュレス決済」を使いこなそう
 増税前に「買っておくとおトクなもの」を知ろう
 「お金マインド」を「昭和」から「令和」にセットしなおそう
 「使う」「貯める」と「増やす」の3つのサイフをすべて使いこなそう
10 つみたてNISA・iDeCoのことを知ろう

確実な支出増を知ることから、増税の影響はじわじわと

消費増税で、なんとなく暮らし向きが厳しくなりそうなことはわかっているけれど、実際に何がどうなるのか漠然としてて・・・だからこそ不安!という人も多いのでは?

「軽減税率の対象は?」「ポイント還元やプレミアム付き商品券って何?」

消費経済ジャーナリストの松崎のり子さんに、10月から始まる消費増税についてうかがいました。

 

家計の支出はどれくらい増える?

「2%の増加分は確実に日々の暮らしに影響が出ます。どれくらい負担が増えるのか不安になっている方は、前もって増加額を知ることから。
支出の中には消費税のかからないものがあり、軽減税率もあります。総務省の家計調査の配分をベースに計算をしてみると、家計の支出のうち、約6割に消費税がかかると想定できます」(松崎のり子さん)

世帯年収600万円 子ども2人世帯の場合

月の支出 30万円 × うち消費税の対象が60%18万円

毎月の支出のうち、約6割に消費税がかかると計算。月に30万円の支出がある家庭では、そのうちの6割(18万円)に2%の増税分が乗っかることに。

18万円 × 増税分 1.0218万3600円

» 月に約4000円、1年で4万~5万円の支出増に!

「月単位で見るとそうでもないかも、と思っても、年間では約4万円にもなるので、けっこう大きいですよ」(松崎のり子さん)

そもそもなぜ消費増税なの?

「消費税は使い道があらかじめ決められている税金です。今回の増税分は今のところは社会保障の充実・安定化とそのための財源確保、少子化対策・幼児教育無償化のために使われるとされています。
消費税は法人税や所得税のように景気の影響で税収を左右されず、高齢者を含めて社会全体で広く薄く徴収できるといわれています」(松崎のり子さん)

これからずっと続く「軽減税率」の対象は?

飲食料品と週2回以上発行の新聞が対象。酒と外食は適用外!

「軽減税率は、私たちの生活に必要なものに対して、消費税を上げずに据え置くことで負担をやわらげる目的の制度です。
飲食料品が対象ですが、お酒や外食には適用されません。忙しい共働き家庭で外食が多いと、思った以上に影響が出てくることも。
持ち帰りの場合は8%なので、無理のない範囲で取り入れるのも○。軽減税率はずっと続くので、家で食べる回数が増えれば、それだけ家計にゆとりが生まれるでしょう」(松崎のり子さん)

消費税がかからないもの

・医療費
・家賃、住宅ローン
・社会保険料、生命保険料
・出産費用
・学校の入学費、授業料
・商品券、プリペイドカード、切手、印紙
・不動産物件の土地部分 ・・・など



家計の助けになる政策&前回の消費増税からの教訓は?

「ポイント還元」と「プレミアム付き商品券」を有効活用しましょう

「クレジットカードや電子マネー、スマホ決済などのキャッシュレス決済で、中小の小売店で買い物をすると、最大5%のポイント還元を受けられることも。
また、0~2歳児がいる家庭では、子ども一人当たり上限2万円で、2万5000円分も使えるおトクなプレミアム付き商品券が各自治体で販売されます。詳細は各自治体で確認を」(松崎のり子さん)

 

駆け込み買いの誘惑に負けないで!

「2014年の消費税が8%になったときには、増税前の駆け込み買いがありました。
駆け込みで買おうとする人が多くなると(需要が高まると)売り手側が強くなります。駆け込み買いはかえって高値づかみ、となる可能性も。
さらに増税後にはセールがあることも予想されるので、駆け込む前に『必要なもの以外は買わない!』と心得ておくと〇」(松崎のり子さん)

 

・ ・ ・ ・

いかがですか?

初めのうちは、ポイント還元やプレミアム付き商品券、各種セールの可能性もあり、負担が少なく感じるかもしれませんが、2%はあらゆるコストにかかってきます。

「増税後も値上げが予想されるので、じわじわと負担増の可能性が。増える分に対しては、これをきっかけに固定費の見直しや自分の『お金の弱点』を見つけ出すことなど、無理なく始められることからカバーをしましょう」(松崎のり子さん)


撮影/富田 恵(松崎さん) イラストレーション/赤池佳江子 取材・原文/西山美紀 本誌編集部
この記事は2019年8月7日発売LEE9月号『2019年秋暮らしの防衛塾PART1 消費税10%をのりきる家計の「ぬきドコロ」「かけドコロ」』の再掲載です。

おしゃれも暮らしも自分らしく!

LEE編集部 LEE Editors

1983年の創刊以来、「心地よいおしゃれと暮らし」を提案してきたLEE。
仕事や子育て、家事に慌ただしい日々でも、LEEを手に取れば“好き”と“共感”が詰まっていて、一日の終わりにホッとできる。
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