映画ライター折田千鶴子のカルチャーナビアネックス

“禁断の恋”の煩悶と行方に、驚きと感動が山盛り!   『あなたの名前を呼べたなら』監督インタビュー

タブーに切り込んだ恋愛映画

LEE本誌9月号でもご紹介しますが、おススメの映画『あなたの名前を呼べたなら』は、女性なら色んな思いを沸々と感じずにはいられない、そして主人公2人の思いが心の襞にそっと入り込んでくるような、とっても繊細で素敵な恋愛映画です。

でも、その恋は、禁断! 日本人は思わず、「え~っ、何で禁断!?」と驚いてしまいますが、インドでは“あり得ない恋愛関係”なのですって!!

現代インドに色濃く残る慣習、男女や夫婦/家族の関係性、そして普通の人々の意識や感覚などが非常に興味深く、それについて頭ではなく心で色々と感じながら知ることができるのも、本作の大きな魅力です。

来日されたロヘナ・ゲラ監督に、その辺りも含めて色々と聞いてみました!

ロヘナ・ゲラ監督
1973年、プネー(インド南西部)生まれ。
米・スタンフォード大学で学士号、及びサラ・ローレンス大学で修士号を取得。96年、パラマウント・ピクチャーズでキャリアをスタートさせ、助監督、脚本家、製作/監督などの経験を積む。国連財団からインドでの自然保護キャンペーンの顧問に招待されるなど、多岐にわたる活動を行っている。本作が長編映画初監督作。
© Macha Kassian-Bonnet
農村出身の若き未亡人ラトナは、経済発展著しい大都会ムンバイで、建設会社の御曹司アシュヴィンの新婚家庭に住み込みのメイドとして雇われます。ところが挙式直前に婚約者の浮気で破談となり、アシュヴィンはその豪奢なマンションに一人で帰って来ます。ラトナは傷心のアシュヴィンを静かに気遣いながら、身の回りの世話をするように。ある日、ファッションデザイナーを夢見るラトナが、暇な時間に近くの洋品店で働きたいとアシュヴィンに申し出たことを機に、2人は親しく言葉を交わすようになるのですが――。

 

恋は相手の世界における視点をもたらす

 

『あなたの名前を呼べたなら』
監督:ロヘナ・ゲラ 出演:ティロタマ・ショーム、ヴィヴェーク・ゴーンバルほか
2018年/インド、フランス/配給:アルバトロス・フィルム
公式サイト:http://anatanonamae-movie.com/
©2017 Inkpot Films Private Limited, India
8月2日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー

――まず、基本的な知識として知りたいのですが、2人の階層の違いや、メイドという仕事はカースト上、どの階級かなどは決まっているのですか?

「いえ、カーストは全く関係ないんです。単にその人が置かれている状況に対するもの(差別)なのです。最低層のカーストに属する人でもメイドという仕事に就くことはできますが、ラトナの場合は農村の農家出身です。カーストとは関係なく、田舎から大都市に出て来て働こうとしても、低賃金の仕事にしか就くことができず、見下されてしまう層が出来てしまったというのも、現代の大きな問題なんです」

――そういう社会問題を炙り出すために、“禁断の恋”を上手く用いてタブーに斬り込む、という意図があったのですね。

「もちろん“愛の力”というものをすごく映画にしたかったのですが、同時に階級・階層に関する問題が小さな頃からずっと気になり続けていたので、違う階級におけるラブストーリーを描くことで、何か変化を起こせるのではないかと考えました。人間って恋をすると、自分の視点だけではなく、ごく自然に相手の世界における視点をも同時に持つことができるものだと思うからです」

さて、2人の身分違いの恋は、実るのでしょうか――。

 

 

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