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峰典子

年に1度はママの特別休暇を。「界 アンジン」で叶う、ひとり宿滞在。

  • 峰典子

2019.04.05

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いざ、一泊二日のひとり休暇へ

最後に大・満・足と実感できるくらい休んだのは、一体いつのことか……。こまめに休むのも大事ですが、ずっしり凝った心と身体は、半日休んだだけで完全復活させるのは難しい。家族で出かける週末だって、頭をちらつくのは、帰った後の夕飯と明日の朝ご飯、残してきた家事、半端になっている仕事のこと……。フットワークが軽かった独身時代を振り返ると、いつの間にか、休み方そのものを忘れてしまっているような気がします。これって精神衛生上よくない!

パッとどこかひとり旅に出たい。漠然とそう思っていましたが、いざとなると財布の中身や家族を気にして、実行に移せなかった私……。そんな時に聞きつけたのが、星野リゾートの宿「界 アンジン」にママ向けプラン「マーマの休日」があるということ。これはぜひ泊まってみたい! と、思い切って羽を伸ばしてみることにしました。行き先は静岡県、伊東市。過去にひとり旅は何度も経験がありますが、出張先でのビジネスホテルをのぞくと、出産後きちんとした宿にひとり宿泊するのは初!「マーマの休日」の魅力を隅々までレポートしたいと思います。

1.都内から踊り子号で、約100分の好アクセス

雑なマップでごめんなさい。東京駅から105分、横浜駅なら72分で到着!これが程よい距離なんです。

日程は土日の一泊二日に設定。土曜の朝は、家族に伝え忘れていることがないか念入りに確認して、できるだけ軽装を心掛けて出発しました。お昼すぎには宿に到着するよう、11時台に踊り子号に乗車。横浜から乗ったので、1時間ちょっとで伊東に到着予定。読みかけの本を少しめくり、メールを何本か返信して、残りはうたた寝。眠りから覚めると窓の外には海がバーンと広がっていました。遠すぎず、近すぎず。旅に来たぞ、というワクワクもしっかり味わえる絶妙な距離感です。

2.宿までは、ノスタルジックな街歩きを楽しむ

伊東駅から、界 アンジンまではタクシーで5分くらい。荷物が軽ければ、ぜひ街散策をしながら向かって欲しいんです。伊東というと海の幸が真っ先に思い浮かびますが、実はお菓子の街としても有名。商店街にはいろいろなお店が並んでいるので、お土産の目星をつけておくのも楽しい。私が行った時には柑橘シーズン真っ盛り。八百屋さんには鮮やかな柑橘がずらりと並び、爽やかな香りがふわーっと漂ってきて幸せな気持ちに。(我慢できず帰り際に購入! 家族に大好評でした)



3.ビッグサイズのベッドで、昼寝も夜寝も存分に

そうこうしながら無事、界 アンジンに到着。チェックインし早速部屋へ。オーシャンビューと一緒に目に飛び込んできたのが、大きなベッド!  お疲れママにはたっぷり寝て疲れを癒してもらいたいという想いから、190cm幅のキングサイズベッドを導入しているんです。手も足も思い切り伸ばして、存分に熟睡できそう。このベッドでマッサージを施術してもらい、そのまま寝てしまうことも可能(オプション・別料金)。とことん寝倒す旅というのも大アリです!

4.オーシャンビューの一番風呂をひとりじめ

こちらは露天風呂。大浴場からの景色は巻頭写真をご覧ください。

全室がオーシャンビューな、界 アンジン。温泉からの見晴らしも期待できそうということで、さっそく温泉へ向かいました。というのも「マーマの休日」プランの特典として、一般のお客様への解放の前に一番風呂をひとりじめできるんです。長湯に適したぬるめの弱アルカリ単純温泉だから、露天と内風呂を行き来して楽しめます。入浴後は広々としたウッドデッキでまったり涼んで。名産であるぐり茶や、生ビール、アイスキャンデーなども揃っており、まさに至れり尽くせり。

ウッドデッキからの眺め。夏場はデッキから動けない人が多発だとか。

5.世界のお茶をめぐる旅で、さらにリラックス

部屋には小瓶に入った世界のお茶がずらりと用意してありました。夕食を食べ過ぎたら胃腸を整えるレモンバーベナを。おやすみ前には緊張を和らげるオレンジピール、目覚めにはビタミンたっぷりの温州みかんを。といった具合にリーフレットを参考に飲み比べるすると楽しいです。もう無理!と限界に達したわたしの胃も、お茶のおかげなのか朝にはすっきり。助かりました……。

6.アクティブ派なら、レンタサイクルで伊東散策

温泉やマッサージでごろごろも最高ですが、天気がよかったら界 アンジンのレンタサイクルで散策してみてはいかがでしょう。海岸沿いをひた走るもよし、お土産を探しに行くもよし。市内に点在する昔ながらの共同温泉には七福神が隠されているので、七福神巡りというのも面白そう。

昭和初期に建てられた木造の温泉旅館、東海館。日帰り温泉が楽しめる。

のんびりした温泉街と猫って相性抜群。

7.地元の銘菓めぐりで、萌えパッケージにひたる

戦利品はこちら! 伊東はおいしいお菓子がいっぱいの街。逸品ばかりなのでぜひ連れて帰って。

行きたいお店を、誰にも文句言われず気兼ねなく周れるのは、ひとり旅ならでかもしれません。旅先でわたしが欠かさず立ち寄りたいのは、地元の銘菓屋さんとスーパーマーケット。事前リサーチはほどほどにしておくほうが、嬉しさと楽しさ倍増です。スーパーでは乾物コーナーをくまなくチェック。お土産屋には並ばない日持ちのする名産品と出会えます。

スーパーマーケットでは地元産のツナ缶やかつお節を購入!ツナ缶はお土産にもおすすめ。

8.気兼ねしない半個室で、会席をとことん味わう

メニューに合わせたアルコール/ノンアルコールのマリアージュコースも用意されていました。

街散策を終えると、ちょうど夕食の時間になりました。「マーマの休日」では、海の見える席で特別会席を楽しむことができます。品書きを数えてみると、ざっと20品! 日常の食事から一番遠い、繊細で手の込んだお料理を時間をかけていただくという行為、しみじみ嬉しかったです。こんなに咀嚼したの久しぶりかも、と思うくらい。パーテーションで、隣席の人とも顔を合わせずに食事ができるのも、ひとり旅行には嬉しいポイント。

わたしが気に入った一品はお椀。桜餅の海老射込み。

伊勢海老と金目鯛、あさりが入った名物のブイヤベース。地元、伊豆味噌で仕立てた、濃厚な味。

9.青い目のサムライ、アンジンに想いを馳せる

ロビーには30人ほどの宿泊客が集まっていました

食後は「界 アンジン」のネーミングの元となった「三浦按針(ミウラアンジン)」を紹介するオリジナルムービーをロビーで鑑賞。三浦按針とは、イギリス人航海士ウイリアム・アダムスのこと。造船や天文学、航海術に長けており、北極探検も経験したスペシャリストで、オランダ遠征隊に乗船した際、他国の船に襲われ、命からがら日本に漂着しました。家康は博学のアダムスを見抜き、彼に屋敷を用意。サムライとして三浦按針の名を与えたのだとか。家康から日本初の洋式帆船を建造するよう命じられたアダムス。伊豆の伊東が造船に適所と見極め、伊東で日本初の洋式帆船造りを行ったと言います。

三浦按針こと、ウイリアム・アダムス。「界 アンジン」は三浦按針がまさに船をつくった場所にあり、館内には海や船といったモチーフが多く見受けられます。

 

20:00からはナイトラウンジ。リキュールとチョコ、レコードの生音、読書が楽しめます。

10.しゃきっと早朝ストレッチ? それとも贅沢な朝寝坊?

もっちりぷくぷく、地元のイカめんち。

「マーマの休日」プランでは、館内で行う早朝ストレッチに参加することもできます(希望者のみ)。朝食は9:15までと遅い時間までいただけるので、ギリギリまで朝寝坊するのも可。わたしは早朝ストレッチに参加して、さっと朝風呂へ、そして二度寝からの朝食という欲張りコースにしてみました。朝食は漁師料理がルーツの鯛のうしお汁や、特製イカめんち、地元みかんジュースなど、伊東の地ならではのメニューが味わえます。

チェックアウトは12:30と通常より遅め。朝食を食べ終わっても時間に余裕があるので、この時間でサイクリングしたり、部屋に用意してある便箋で手紙を書いても。館内にはトラベルライブラリーが併設されているので、本を部屋に持ち込んで読書時間にするのもいいですね。わたしは読書しながら、チェックアウトギリギリまで三度寝をしてしまいました。こんなに眠ったのは久々……。

ひとり宿での休暇を終えて思ったこと・・・

チェックアウト後、駅までの道すがらで、身体が軽くなっていることにびっくり。長時間の質のいい睡眠とマッサージ、繰り返しはいった温泉のおかげに違いありません。これぞ心身ともにリフレッシュ。また来年もこれるように、明日からまた頑張ろう…と素直に思えました。

この取材が決まったとき、周りのママたちに「マーマの休日」についてどう思うか聞いてみると、全員が全員、行ってみたい・興味があるという声を挙げました。いかに普段ゆっくりと出来ていないのか、思うように休暇が確保できていないのかを痛感……。しかしそうは言っても、なかなか予約までに辿り着かない人が多いのではと思います。ズバリ、行きやすいのは記念日や特別な予定を利用してしまうこと。自分の誕生日祝いとして行く。年度末にお疲れの意味を込めて行く。大きな仕事を終えた時に行く。(もしこれを読んでいるLEE読者のご家族の方がいるなら、何かの折にプレゼントしてもらえるといちばん嬉しいのでは、と思います!)

温泉、マッサージ、睡眠、美食を存分に体感できる「マーマの休日」。優先的に女性スタッフを配置し、細やかな心配りとさりげない会話で滞在をサポートしてもらえます。人情あふれる伊東の街も含めて、ぜひこの機会に贅沢な癒しの時間を設けてみてはいかがでしょうか?

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界アンジン「マーマの休日」詳細・予約はこちらから

峰典子 Noriko Mine

ライター/コピーライター

1984年、神奈川県生まれ。映画や音楽レビュー、企業のブランディングなどを手がける。子どもとの休日は、書店か映画館のインドアコースが定番。フードユニットrakkoとしての活動も。夫、5歳の息子との3人家族。

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