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上紙夏花

写真を貼るだけで子どもの自己肯定感UP!?『ほめ写プロジェクト』って?

  • 上紙夏花

2018.09.18

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みなさん、ほめてますか?

学校などの講演会にひっぱりだこの教育評論家、親野先生。長年の教師生活の中で家庭訪問するうちに、自己肯定感の高い子どもの家には必ず目立つ場所に子どもの写真が貼っていることに気がついたそうです。

 

「ああ、今日も怒ってしまったなぁ」2児の母である筆者は、恥ずかしながらこのように思って寝ることが増えています。みなさんはいかがですか?叱るときは必要に迫られて……ということもあるので、機会は頻繁にやってきます。でも、ほめるタイミングって難しくないですか?

 

先日、教育評論家の親野智可等先生を中心に発足した『ほめ写プロジェクト』の記者発表会へ行ってきました。そこで聞いた話によると、「先進国の中でも日本の子どもの自己肯定感は低い」という調査結果が内閣府ホームページにも記載されているのだそうです。親野先生は「特に日本人がほめるのが下手だと常々思っています。もっとほめることが大事です!」と語ります。それはなぜでしょうか?

 

そもそも、自己肯定感とは?

 

自己肯定感とは、「自分には価値があるんだ」「自分は愛されているんだ」といったように自分の価値や存在意義を前向きに受け止める感情や感覚のこと。自分のことが好きで、今の自分に満足している子どもの心や行動のあり方を指します。

 

この自己肯定感が高い子は高いコミュニケーション能力をもち、物事に集中して取り組む力があるとされ、チャレンジ精神も強いそうです。また、自分の感情や衝動をコントロールできる、ポジティブなプラス思考をもてるため、他人と比べることなく、幸福感をもって生活できるというのです。

富士フイルムの『シャコラ』という発砲パネルを使って、写真を飾ってみました。壁を傷めずに簡単に貼ってはがせるので、とても便利!

 

その、自己肯定感を高めるために、何をするべきか具体的に知っている親は少なく、58.5%の人が自己肯定感に対する取り組みをしていないということが意識調査でもわかったそうです。この対策としてとても有効なのが〝ほめ写〟なんだそうです!その方法というのが、「ただ、子どもの写真をいつも子どもが見える位置に貼っておく」という、すぐにでもできそうな簡単な方法でした。でも、これにはいくつかポイントがあるようなので、ご紹介します。

 

どんな風にほめると効果的?

 

「努力しているとき」「達成したとき」を見抜いてすかさずほめること。これは〝条件付きでほめる〟ことですね。実はこれだけでは不十分で、大事なのは〝無条件にをほめる〟こと。つまり存在自体をほめることなのです。「〇〇ちゃんが生まれてくれてお母さんうれしいよ」とか「〇〇ちゃんのこと、大好きだよ」というように。どんな自分でも受け入れてもらえる、肯定してもらいえるという子どもは自己肯定感が高まります。

 

そのほめるときに、壁に貼った写真を使うととても効果的!スマホの中の写真だと、すぐに見られても常に見ることはできないし、1枚の写真をじっくりと思いを巡らせるほど眺めるということが難しいですよね。厳選した数枚を大きく引き伸ばして貼ると、写真がそのときの気持ちをよみがえらせてくれて、がんばったとき、達成できたときの感覚を反芻できます。

 



〝ほめ写〟のポイントは?

 

・頑張っている瞬間、楽しそうなシーン、家族の楽しい思い出などを撮る

・いい写真は大きく引き伸ばす

・子どもの目線の高さに貼る(枚数は多めに)

・写真を見ながらほめる(「このときはがんばったね」という努力や成果だけではなくて、「生まれてきてくれてありがとう」など、存在そのものを肯定する)

このプロジェクトメンバーである、脳科学者の篠原菊紀先生と臨床心理士の岩立京子先生が、ほめ写によって子どもの自己肯定感がどのように変化したかの実証実験を行っています。写真を飾っていなかった家庭32組の家庭でほめ写を体験してもらったところ、子どもの自分自身への満足感が65%⇒90%までアップしたそうです。この〝ほめ写〟、子育ての新習慣として取り入れてみる価値がありそうです!

ほめ写プロジェクトの公式サイトには『自己肯定感チェックシート』もありますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

 

ほめ写プロジェクト公式サイト

 

 

上紙夏花 Natsuka Uegami

ライター/ビューティープランナー

1977年、大阪府生まれ。吉本新喜劇の女優を経て、ライターに。現在は化粧品の商品開発やPRを手掛けるほか、ベビーマッサージ講師としても活動している。夫・息子9歳、3歳

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