高見澤恵美

早霧せいなさん、宝塚退団後に男役を演じることへの葛藤は?【舞台『るろうに剣心』主演インタビュー前編】

シリーズ累計発行部数6000万部を超える大人気コミック『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』(和月伸宏・作/集英社)。

アニメ化や実写映画化を経て、2016年には宝塚歌劇団で上演され、大ヒットした本作品が、この秋、新橋演舞場と大阪松竹座で舞台化されます!

主演をつとめるのは、宝塚版でも緋村剣心役を演じた早霧(さぎり)せいなさん。

元・雪組のトップ時代は、主演した大劇場5作品すべてにおいて稼働率100%超えを達成するという、宝塚歌劇団初の偉業を成し遂げた彼女。

その“伝説のトップ”に、本作品への意気込みやLEE読者へのメッセージなどをうかがってきました。


撮影/富田恵

宝塚を退団後、再び男役の剣心を演じることについて

――2017年に宝塚歌劇団を退団され、現在は女優、タレントとして活躍中の早霧さん。男役のトップスターが退団後に男性役を演じるのは異例とも言われますが、今回、再び剣心を演じることに戸惑いや不安はありますか?

早霧:お話をいただいた時は、宝塚や男役を卒業してもなお男性を演じるのはどうなのか……とすごく悩み、覚悟を決めて剣心役を引き受けました。

退団して約1年。時が経った今は、だいぶ気持ちが変わりましたね。
宝塚の男役時代に力んでいた部分がいい意味で抜けてきたと感じています。

先日出演させていただいたミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』では、女性の役を演じて、「人を演じる上では男性も女性も関係ない」という経験ができ、「私というひとりの人間が、剣心という人を演じるんだな」と自然に思えて、抵抗がなくなりました。
今はむしろ、「もう1回剣心を演じられるんだ、うれしい! ラッキー!」ぐらいの感覚にまでなっています。

――過去のインタビュー等では、宝塚を退団直後は“やり切った”気持ちもあった、と表現されていましたが?

早霧:自分の夢は宝塚の男役を演じることで、その宝塚を充実した気持ちで退団できたので、確かに「やり切った」と思いましたし、それ以上に望むものはなかったんです。
でも、退団後に舞台などで表現するお仕事をいただいて挑戦するうちに、表現することは、宝塚時代と変わらず、自分にとって喜びを得られるもの、幸せな気持ちを得られるものだと分かってきたんです。
今では、「なんでもやってみなきゃ分からない!」という気持ちですね。

トップ時代とはガラッと変わったプライベートの過ごし方

――退団後、濃密な時間を過ごせているということ?

早霧:濃密さは宝塚時代のほうがありましたが、今はそこから解き放たれた解放感の中で過ごせているので、柔軟になりましたね。
宝塚では「自分は男役だから」「宝塚の生徒として」……と、いい意味での枠を作っていたんですが、枠を卒業した状態が今。
その枠をはずした景色が、今の自分にとっては、とても心地いいんです。
前と同じ世界にいるのに、全然違った景色に見える。視野が広がったと感じています。

今は「せっかくの人生だからいろんなことに挑戦したほうが仕事もプライベートも楽しいよね」と思えるようになりました。

――プライベートでは人づき合いなどに変化はありましたか?

早霧:宝塚の頃は目の前のことをこなすのに日々一生懸命で、人づき合いに関しては消極的でしたね。
割と忙しかったので、「もう家に帰って早く寝たい!」「オフの時間は人と会いたくない!」とか思ってました(笑)。

特に退団間際はとても忙しく、舞台と稽古だけの毎日だったのですが、その頃にくらべると、今は生活スタイルがガラッと変わりましたね。
朝起きて、夜寝るまでの時間が全部自由というか。
退団しても舞台の仕事はやっていますが、それ以外にオフの時間がたくさんあるので。

時間ができたおかげで、新しい物や人との出会いを前向きに捉えられるようになったと感じています。

――どんな新しいことに出会いましたか?

早霧:時間ができたので、やりたいことを考えてみようって思ったら色々出てきて。
以前だったら、「けがしたくない」「風邪をひきたくない」とアクティブなことは敬遠していましたが、今はラフティングやキックボクシングに挑戦したり。
「ずっと登りたかった山に今年こそは登りたいな」とか「ボルダリングにも挑戦しよう!」とか。
今は“やりたいことリスト”にあることを、時間を見つけてやるのが楽しいです。

浪漫活劇『るろうに剣心』

10月11日(木)~11月7日(水)までは東京・新橋演舞場、11月15日(木)~24日(土)までは大阪・大阪松竹座にて公演。

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Writer Profile

高見澤恵美

ライター

Emi Takamizawa

1978年埼玉県生まれ。女性誌を中心に女性の性質や人間関係の悩みに迫り、有名無名千人超を取材。個人的に気になるのは産後の健康状態。家族は夫と3歳の息子。

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