「将来のために、今のうちにお金を貯めなくちゃ」と思いつつ、うまくいかずに悩んでいる人も多いのでは？

そこで、貯蓄ベタな読者の家計を、ファイナンシャルプランナーの飯村久美さんが診断！1カ月あたり約3万円、3カ月で10万円は貯まる具体策をお教えします。

イラストレーション／ヤマグチカヨ　取材・原文／村上早苗
この記事は2017年10月7日発売LEE11月号の再掲載です。

Ａさん（大阪府・持ち家［マンション］） 妻・33歳　パート 夫・35歳　会社員 娘・5歳　保育園、息子・0歳　保育園 現在の貯蓄：900万円 株：50万円

目的別に口座を分けて貯めるべきか悩んでいます

Aさん自身の通帳は、給与振り込みなどに使うメインバンクと、それが引き落とし口座に指定できない場合用の予備、定期積み立て用、まとまった額の貯蓄用の4つ。お財布使いも、小銭が残らないようにお金を出し、ポイントもまめに利用するなど優秀。

「家計簿は、普段は手帳にメモし、気が向いたときに夫が作成したExcel家計簿に入力。夫婦それぞれの被服・美容費はお小遣いに含めています。今気になっているのは、貯め方。旅行用、老後用など、目的ごとに分けるべきか悩んでいます」（Aさん）

家計簿の中身をチェック！

手取り収入
夫　月24万7000円　ボーナス（年）116万1000円
妻　月14万円　ボーナス（年）20万3400円

世帯月収（手取り）38万7000円

支出
住宅費（ローン・管理費込）………￥86300
食費（外食費込）………￥40000
水道光熱費………￥13000
携帯電話代………￥6500
通信費………￥5000
消耗品・日用品費………￥14200　オムツは特売日にまとめて購入-4000円
雑費（クリーニング、町内会費）………￥1200
医療費………￥3000
交通費………￥1000
レジャー費………￥2000
教育費・子供費………￥87000　教育費が一番のネック！ 習い事は自治体主催の教室などに変えて-7000円
（内訳：保育料 娘33200円・息子23900円、ピアノ7000円、英会話5980円、その他16920円）
夫小遣い………￥30000
妻小遣い………￥15000
マイカー費（ガソリン代・管理費月割り）………￥20000　車の使用頻度が低いようなので手離してカーシェアに-15000円
保険（掛け捨て）………￥8600（夫3500円、妻3100円、車2000円）　車の保険が不要に-2000円

合計………￥332600

1ヶ月の貯蓄額合計………
手取り月収－支出￥387000 ― ￥332600＝￥54400／月

FP 飯村さん’s アドバイス
「家計管理がきっちりできていて、費目の割合も問題なし。ただ、今後お子さん2人の教育費がかかることを考えると、今しっかり貯めておかないと。方法は、目的と必要な時期に合わせて選びましょう。教育費は学資保険、老後資金は個人型確定拠出年金という具合です。旅行用は旅行会社の積み立てを。利回り2前後と、金融機関に預けるより金利が高いんですよ」

家計簿チェック　AFTER

手取り収入
夫　月24万7000円　ボーナス（年）116万1000円
妻　月14万5000円　ボーナス（年）20万3400円　フリマアプリでお小遣い稼ぎ＋5000円

世帯月収（手取り）39万2000円

支出
住宅費（ローン・管理費込）………￥86300
食費（外食費込）………￥40000
水道光熱費………￥13000
携帯電話代………￥6500
通信費………￥5000
消耗品・日用品費………￥10000
雑費（クリーニング、町内会費）………￥1200
医療費………￥3000
交通費………￥1000
レジャー費………￥2000
教育費・子供費………￥80000
（内訳：保育料 娘33200円・息子23900円、英会話5980円、その他16920円）
夫小遣い………￥30000
妻小遣い………￥15000
マイカー費（ガソリン代・管理費月割り）………￥5000
保険（掛け捨て）………￥6600（夫3500円、妻3100円）

合計………￥304600

1ヶ月の貯蓄額合計………
手取り月収－支出　￥392000 ― ￥304600＝￥87400／月　以前に比べて+33000円

結果：33000円／月3カ月分＝￥99000　貯金アップ！

貯金アップのPOINT

１　高めな教育費。今後を見据えて習い事の見直しを

「保育園代が2人で約6万円ですが、これは収入に応じた額なので節約のしようがないですね。ただ、習い事は、自治体主催のものを利用すれば、もう少し抑えられると思います。今後は塾通いや、下のお子さんの習い事もあるでしょうから、今から備えておきたいですね」（飯村さん）。

「習い事は、楽しんでいる英語だけにしたほうがいいかも」（Aさん）

２　車は金食い虫。使用頻度が低いならカーシェアに切り替え

車関連費用は、ガソリン代、車検、税金、保険を合わせて月平均22 000円。車のローンや駐車場代は払っていないものの、もしも負担するとしたら相当な金額に。

「車は金食い虫。車が趣味というなら別ですが、使用頻度が少ないなら、カーシェアリングやレンタカーを利用したほうが得。用途に応じて車を選ぶこともでき、けっこう楽しめますよ」（飯村さん）

次回は、共働き・お子さんなしのＥさん宅の家計を診断します。

イラストレーション／ヤマグチカヨ　取材・原文／村上早苗
この記事は2017年10月7日発売LEE11月号『＂3ヶ月で10万円＂貯める近道、あります！』の再掲載です。