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代謝UPで暑さに負けない!自宅でできる汗トレ

入浴のプラス効果がスゴイ!お風呂は汗トレのゴールデンタイム

2017.07.27

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一日の汗を流すのに、シャワーで済ませてはいませんか? 毎日湯船でしっかり温まることこそ、汗をかける体になるための近道!
ワキガや多汗症治療が専門の「五味クリニック」院長、五味常明さん&女性特有の不調に詳しく、漢方や自然医療をベースに診療にあたる「イシハラクリニック」副院長の石原新菜さんのお二人に、汗腺を鍛える効果絶大な入浴法を教えて頂きました。

血流と体温UPで発汗量がぐんと増える!

「湯船で手足を温めると、温まった血液が全身を回って体の深部温度を上げます。すると脳の温感センサーが働き、汗腺から汗が出ます。汗をかきたくないからとシャワーで済ませてばかりでは、脳のセンサーも汗腺の働きも鈍ってしまうので要注意! 夏こそしっかり湯船に入って、汗腺の働きを活性化させましょう」(五味さん)

「湯船につかると、下半身で停滞しがちな血液が水圧によって心臓に戻りやすくなります。すると心臓から送り出される血液の量も増え、全身の血流がよくなって、さらに体は温まり、代謝も上がります。汗をかくのにベストなお湯の温度は、その人の体が冷えているorいないによって変わります。冷え性の人がぬるいお湯に長い時間入っても温まることはできません。“10分間つかってじっくり汗をかく程度の温度”を、自分で探してみてください。 ゆっくり湯船につかるのが苦手な人には、短時間で汗をかける方法や部分浴もあります。自分に合った方法で汗トレしてみましょう」(石原さん)

その前に…汗トレ効果UPテクニック

入浴前
筋肉を温め、体温を上げる「スクワット」で汗出し効果増

「体を内側から温めるには、太ももの筋肉を動かすのが効率的。スクワットしてから入浴すると、より発汗量が増えます。汗腺機能を活性化させるしょうが入りドリンクや、ミネラル補給ができる硬水のミネラルウォーターを飲むのも◎」(石原さん)

おすすめの飲み物

・硬水ミネラル ウォーター
・しょうが紅茶

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入浴後
汗は自然乾燥させ、ゆっくり自然に体温を下げる

「風呂上がりにすぐ冷房に当たり、汗を無理やりひっこめてしまうと汗腺が鈍化。うちわであおぐなどして自然に体温が下がるのを待ちましょう。入浴後は疲労をやわらげる炭酸水や、疲労臭予防になる酢入りドリンクを、常温で」(五味さん)

おすすめの飲み物

・炭酸水
・酢入りドリンク

石原さんおすすめ 3-3-3入浴法

湯船が苦手な人こそ試してほしい!長湯しなくても温まれる入浴法

「『時間がないからシャワーで済ませる』という人や、『お湯にじっくり入るのが苦手』という人もいると思いますが、長い時間お湯につからなくても、効率よく体の中から温まれるのが3 – 3 – 3入浴法。『3 分間熱めのお湯につかり、3分間体を冷ます』というのを3 回くり返すやり方です。湯船につかる時間は合計で9 分間だけなのですが、体が深部から温まり、驚くほど汗がたくさん出てきます。この入浴法を1 セット行うと、30分間ジョギングをするのに相当するカロリーを消費できます。ダイエットも兼ねられて一石二鳥ですよ!」(石原さん)

 42℃以上のお湯に3分間つかる

42℃以上の熱めのお湯に入り、3分間キープ。肩までつかるのがつらければ、半身浴でもOK。

 湯船から出て、体や髪を洗って3分間体を冷ます


湯船から出て、髪や体を洗うなどして3分間体を冷ます。その後①と②を2回くり返す。最後に湯船につかるときは、肩までしっかり入って。



時間がないときは…
3–3–3入浴法 足湯バージョン

寝る前の足浴で一汗!寝つきがよくなる

全身浴より手軽に汗をかける方法として、足湯で3 – 3 – 3 入浴法をするのもおすすめ。熱めのお湯に3分、冷水に3分、交互に足をつけるのを3 回くり返します。湯船につかるのがつらいとき、入浴後寝るまでに体が冷えてしまったときなどに。

五味さんおすすめ 高温手足浴

高温のお湯で手足の汗腺を目覚めさせよう

「脳から遠い足先や手は、汗腺機能が鈍りやすい場所。熱めのお湯に手足をつける『高温手足浴』で、手足の汗腺を活性化させましょう。足で温まった血液が全身を回ると、体の深部も温まってくるので、全身の汗トレにもなります。2~3週間続ければ、眠っていた汗腺が本来の働きを取り戻しますよ」(五味さん)

 20㎝ほど熱めのお湯を張りひじ下とひざ下だけ10~15分浸す

43~44℃のやや熱めのお湯を、湯船に20~30㎝ほど張る。ひじから先とひざ下をつけて、15分ほどキープ。熱めのお湯によって交感神経が優位になり、汗腺が刺激されて汗が噴き出してくる。

 約37℃のぬるめのお湯で10~15分半身浴

水を加えてお湯の温度を37~38℃に下げ、15分ほど半身浴をする。交感神経優位になったところを、ぬるめのお湯で鎮めてリラックスさせるのが目的。湯上がりはすぐに服を着ず、汗が自然に引くまで待って。

お風呂にコレを入れて効果UP!

炭酸浴
ぬるめのお湯でもしっかり温まり、血行を促進する炭酸浴パワー

炭酸浴について教えてくれたのは、花王パーソナルヘルスケア研究所の堀 天明さん。

「炭酸ガスがお湯に溶け込んだ炭酸浴は、末梢血管を拡張して血行を促進するので、深部体温を上げ、汗をかきやすくする効果があります。炭酸浴を続けると、気温の変化に対する血管の反応性がよくなることや、気温の変化に体が適応(暑熱順化)しやすくなります。実は炭酸浴は夏にピッタリの入浴法なのです。ぬるめのお湯でも短時間で全身の血行をよくする特徴があるため入浴効果が高まり、ダルい疲れに効果的。夏バテしにくくなります」(堀さん)

しょうが風呂
温め食材の代表を湯船にも

「しょうがに含まれる『ショウガオール』や『ジンゲロール』は体を温めます。皮膚から吸収すると毛細血管を拡張する働きがあるので、湯船に入れてみて」(石原さん)

酢入り風呂
クエン酸がニオイ予防に効果的

「酢は皮膚の表面を弱酸性に保つので、菌の繁殖を防げます。湯船に入れると、入浴で開いた汗腺からクエン酸が吸収され、汗のニオイを抑える効果大」(五味さん)

塩風呂
塩の保温パワーを活用

「塩には保温作用があります。湯船にひと握り(約50g)入れ、よくかきまぜて溶かして入りましょう。上がる前に冷水シャワーをかけるとさらに◎」(石原さん)


温浴効果を高める入浴剤も◎。次回は、汗にまつわる疑問Q&Aをお届けします。

イラストレーション/小迎裕美子 取材・原文/遊佐信子
詳しくは2017年7/7発売LEE8月号に掲載しています。 [最新号] 試し読み・定期購読はこちら

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