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代謝UPで暑さに負けない!自宅でできる汗トレ

「汗をかく」のはメリットいっぱい! いい汗のかき方を解説「汗トレ」テク

2017.07.20

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暑い季節はつい「かきたくない」などと思ってしまいがちな汗。実は、人の体や健康維持にとって大事な役割を担っているんです!

「夏の健康はいい汗から」と言っても過言でないほど。体にイイことずくめのメリットを知れば、汗トレへのモチベーションも上がるはず。
「いい汗のメリット」&すぐできることもたくさんの、汗トレ小テクニックをお届けします。

「いい汗」を上手に出せるようになると
どんなメリットがあるの?

体温が上がった際に必要最小限の量だけかき、体温調整をしてくれるのが「いい汗」。良質な汗は水のようにサラサラしていて乾きが早く、ニオいにくいのが特徴です。
汗の質は、健康だけでなく、美容面にも大きな影響が!
ワキガや多汗症治療が専門の「五味クリニック」院長、五味常明さん&女性特有の不調に詳しく、漢方や自然医療をベースに診療にあたる「イシハラクリニック」副院長の石原新菜さんのお二人に、いい汗のメリットを教えて頂きました。

その1
熱中症や夏バテ対策に

「効率的に体温調節ができるので、外気の暑さに負けにくくなります。また、汗腺の再吸収機能のおかげで血中のミネラルが失われず、熱中症の予防にも。暑いからとエアコンに頼ってばかりで汗をかくことを避けていると、汗腺の働きが鈍ったまま。急に気温が上がったときや、エアコンのきいた部屋から室外に出たときなどに、体温調節機能が正常に働かなくなってしまうので、汗をかける体にしておくことは大事なのです」(五味さん)

 

その2
体内の不要な老廃物や毒素を排出

「人間の体は、便・尿・汗・髪の毛・爪などから老廃物をデトックスしますが、中でも汗は有効な手段。エクリン腺からの汗や、皮脂腺から少量出る汗とともに毒素が流れ出るといわれています。体内で作られる老廃物は、腎臓から排出する機能がもともと人体に備わっていますが、現代になって体に取り込む機会が増えた水銀や鉛などの化学物質は、汗と一緒にしか出せないものも。それだけに汗からの毒出しは大切です」(五味さん)

その3
余分な水分がたまらずむくみも解消

「汗トレで体温を上げると、血流がよくなって腎臓の働きが活性化します。腎臓は体から余分な水分を排出する役割があるため、汗や尿がきちんと出ていき体に水分をため込みにくくなるのです。むくみが取れるのはもちろんのこと、血流が上がることで代謝もよくなるので、やせやすくなるというメリットも。汗トレはダイエットにも効果的なんです」(石原さん)

 

その4
肌の表面が潤って美容効果も

「みずみずしく潤っている肌のポイントは皮脂膜。皮脂膜は、皮脂と汗が混ざり合って皮膚の表面をおおっているもので、いわば汗は自前の化粧水、皮脂は乳液のようなものです。その2つが肌の上で混ざり合って皮脂膜が形成されることで、肌表面の水分の蒸発を防ぎ、乾燥による小ジワなどを予防してくれます。汗をかくと皮脂の分泌も盛んになるので、汗トレでしっかり汗を出して、若々しいツヤのある美肌を目指しましょう」(石原さん)

 

その5
汗のイヤなニオイやベタつきがなくなる

「"汗くさい"という言葉がありますが、実はエクリン腺からの汗そのものにはニオイはほとんどありません。汗が肌にとどまって、そこに雑菌が繁殖することでニオうのです。いい汗は不純物が少なくほとんど水と同じなので、サラッとしていて、ベタベタした不快感もありません。蒸発が早いために雑菌が繁殖せず、ニオイもしにくいのです。汗トレで不純物の少ない『いい汗』をかけるようになれば、汗をかくことが怖くなくなるはずですよ」(五味さん)

 

簡単にできることもたくさん!
汗トレ小テクニック

ツボ押しで汗トレ

簡単ツボ押しで余分な水分を体外に排出してスッキリ!
「汗をきちんとかけない人は、体の中に水分がたまりすぎている場合が多いんです。これは、濡れた水着をずっと着ているようなもので、冷えやむくみの原因に。代謝を上げて血行をよくするツボを押して、余分な水分を排出しましょう。ここを押したから汗がドッと出るというものではなく、あくまでいい汗をかきやすくなるツボです」(石原さん)

【ツボの押し方】
両手の親指を重ねてツボの真上に当て、骨に向かって押すのがポイント。下にあるツボから押していきます。リラックスした体勢で行って。

血海(けっかい)
ひざのお皿の骨の内側から、指3本分上にあるツボ。血が集まる場所とされ、血行をよくして体を温める効果が。

陰陵泉(いんりょうせん)
ひざの内側の骨のすぐ下にあるツボ。体の余分な水分を排出する作用があり、汗や尿の出を促す働きが。



食べ物で汗トレ!

OK

・大豆製品
・体を温める食品

「めかぶやもずく、ヨーグルト、根菜類は体を温めて汗をかきやすい体質に。また、大豆に含まれるイソフラボンやレシチンは、いい汗を作る働きも」(五味さん)

NG

・ニオイの強い食品
・体を冷やす食材
・高たんぱく
・高脂肪の酸性食品

「にんにくやにらなどニオイの強い食品は避けて」(五味先生)
「南国の食べ物は体を冷やし、汗をかきにくくします」(石原さん)

 

飲み物で汗トレ!

OK

・体を温める飲み物
・クエン酸飲料
・ミネラルの多い飲み物

「豆乳やミネラル炭酸水、りんご酢などがおすすめ」(五味さん)
「ブルーベリーやいちごなど暖色の果物スムージーも◎」(石原さん)

NG

・体を冷やす飲み物
・刺激の強い飲み物

「お酒やコーヒーなどの刺激物は×。冷たい飲み物も、すぐ飲み込まず、口の中で温度を慣らしてからのほうがベター」(五味さん)

サウナで汗トレ!

10分入る→出て水かけをくり返す。比較的暑くない下段からスタートして
「効率よく汗をかくにはサウナも◎。体内の余分な水分を汗で出し切ることができます。1回につき10分程度にし、最初は無理せず暑すぎない下段から始めて」(石原さん)

 

冷房の使い方で汗トレ!

室内と外の寒暖差を緩和するため、外出する15分前には冷房を切る
「冷房の温度が低すぎると、外に出たときかえって汗がドッと噴き出すことに。設定温度は外気温-5℃以内にし、外出15分前には運転を止めて温度差をならして」(五味さん)


次回は、汗トレのゴールデンタイム!汗腺を鍛える入浴法をお届けします。

イラストレーション/小迎裕美子 取材・原文/遊佐信子
詳しくは2017年7/7発売LEE8月号に掲載しています。 [最新号] 試し読み・定期購読はこちら

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