先日、久々に凹むことがありました。うう。思い出しただけでも悔しか~。
読んでくれます?皆さん、読んでくれます?お時間あります?
あのですねぇ、トマトが大好物の息子のために、スーパーに買いに行きました。
いつもは普通サイズのトマトにするのですが、その日たまたまミニトマトが特売だったのでミニトマトを買うことに。
離乳食の本に「トマトは種を取って皮をむき…」と書いてあったので毎回そうしているのですが、今回買ったのはミニトマト。
早速作業に取り掛かると、2つ目くらいで「めんどくさっ!もうはや後悔っ!」と挫折モード。
でも息子のニタ~っと笑う顔を思い浮かべ、心の座禅を組み無の境地でミニトマトと格闘しました。
全部の種と皮を取り除き、それを包丁で細かくし、リッチェルわけわけフリージング(製氷皿のようなもの)に入れ、凍ったらその塊をジップロックに移して任務完了。
ああ!ものすごい達成感!やってやった!!
そして次の日、早速それでトマトのお粥を作ろうと冷凍庫から出し、一つ解凍して調理して食べさせました。
息子に大好評で完食。頑張ってよかった!
また次の日もトマトの離乳食作ろっかな~と思い冷凍庫を開けたら、、、
ない……。トマトを入れたジップロックが、ない!
なんで?なんで?ガサゴソ、ガサゴソ、、、。
はっっっ!!!!!
昨日出した後、冷凍庫にしまうの忘れてたーーーー!!!!!!
ガーーーーーーン!!!!!!
そっと振り返るとカウンターの上で、ベチャベチャに溶けたトマトが入ったジップロックが、「すいませ~ん。一晩ここで過ごして、果肉ゴロゴロトマトジュースになりました♪ ちょっと発酵してるかも♪」と言っている(ような気がした)ではありませんか!
ああ、、、、(泣)
頑張った精神的カロリー分のガッカリ度合いは半端なく、しばらくハニワのような顔でたたずんでいました、、、(°_°)
その時、ある言葉が突然思い出されました。
「生きてるって感じ?!」
これは私が20代後半の時にある知人から言われた言葉。
当時私は海外ロケが続き、家の事も自分の事もままならなくていつもアワアワと余裕がありませんでした。
そんな時に道でバッタリと知人に会い、「元気?!最近どう?」とお互いの近況報告を。
私は自分の要領の悪さを棚に上げ、あたかも超売れっ子モデルかのように「すごい忙しい!」と、おそらく少しだけ不幸自慢のように伝えました。
すると知人はニッコリ笑って、「生きてるって感じ?!」と。
私は予想していなかった反応に驚いたものの、驚きを悟られないように「そうだね!生きてるって感じ!」と笑顔で答えました。
「生きてるって感じ」
それまでは、「時間に追われてる自分がかわいそう」と被害者気分でしたが、その言葉を発したとたん、まるでティンカーベルの魔法の粉を身体に振りかけたようにフワリと軽くなり、忙殺された心に色が戻りました。
全ての選択は自分でしている、そのなんとありがたいことか。
なぜかその時のことを、ハニワ顔で一人台所にたたずみながら思い出したのです。
それからというもの、ちょくちょくその言葉を思い出すようになりました。
同時進行で洗濯やら料理やらの家事をこなしてる時。出掛ける直前に息子が大量のウンチをしてくれちゃった時。しばらく映画観に行ってないなぁと気が付いた時。白髪が増えたなぁと思った時。
無理矢理ポジティブに持っていく騙し作戦ではなく、今を丸ごと受け止め、ダメな自分もテンパってる自分もそれはそれでアリなんじゃないかと思えてくるのです。
そんな思いの中、先日すごい光景を目にしました。
雨の中ベビーカーを押すお母さん。
お出掛けの帰りでしょうか。お母さんは綺麗なワンピースに、ちょっとヒールのあるサンダルを履きながら雨の中グイグイとベビーカーを押していました。
子供には、おそらく緊急に買ったであろうビニール傘を握らせ、自分はベチョベチョに濡れたワンピースが脚にはりつくのも気にせずに、まっすぐに前を見てグイグイとベビーカーを押していました。
「生きてるって感じ!!!!!!!」
私はそのお母さんから目が離せなくなり、見えなくなるまで心からの賛辞を送ったのでした。
追伸
最初の写真は最近何にでも興味津々の息子。
息子よ、生きてるって感じだね♪
それに比べて崖っぷちの洗濯カゴ(笑)
ついでにもう1枚写真を。
今日から9ヶ月になった息子。ピピちゃんのおもちゃを狙っているところ。
浜島直子 Naoko Hamajima
モデル
1976年、北海道生まれ。NHK総合『あさイチ』などに出演中。本誌でも大好評の私服や、母として奮闘中の日々の様子はここから!
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