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“理由がはっきりしない”行き渋り・不登校が増えています

実際のエピソードがベースに

ドラマ『タツキ先生は甘すぎる!』不登校の“今”を知ることができます【エンタメ作品から学ぶ、行き渋り・不登校】

2026.09.13

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令和の不登校は原因が複雑に?

“理由がはっきりしない”行き渋り・不登校が増えています

“理由がはっきりしない”行き渋り・不登校が増えています

不登校児童・生徒数はどんどん増え続け、過去最多に。親はわが子が「なぜ学校に行けないのか」を知りたくなりますが、最近は理由がはっきりしないケースも増えているそう。専門家の分析と、できる対策を探ります。

Index
  1. “理由がはっきりしない”行き渋り・不登校が増えています
  2. エンタメ作品から、行き渋り・不登校のリアルがわかる
    1. 石井しこうさん
  3. 実際のエピソードがベースに。不登校の“今”を知ることができます
  4. ドラマ『タツキ先生は甘すぎる!』
    1. 運動会がイヤ、ゲームに没頭。リアリティを追求したドラマを
    2. 不登校支援スタッフの心の葛藤や迷いも
  5. 『タツキ先生は甘すぎる!』のシーンから、知る、学ぶ
    1. 親には意外な、子どもが学校を休むきっかけ
    2. 心配になるけれど見守りたい子どもの様子
    3. 気をつけたい親の言動
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エンタメ作品から、行き渋り・不登校のリアルがわかる

昨今増えている不登校をテーマにしたドラマ、映画、本。楽しく感動しながら観て、読んで、実情もわかる作品をご紹介します。

石井しこうさん

お話を聞いたのは…

石井しこうさん

SHIKOU ISHII

不登校ジャーナリスト

不登校の子どもや親など、これまでに400人以上の当事者に取材。『小学生不登校 親子の幸せを守る方法 400人の声から生まれた「親がしなくていいことリスト」』(KADOKAWA)など著書多数。

実際のエピソードがベースに。不登校の“今”を知ることができます

実際のエピソードがベースに。不登校の“今”を知ることができます
日本テレビ『タツキ先生は甘すぎる!』 Huluほかで全話配信中。 ©NTV

フリースクールが舞台のヒューマンドラマ

ドラマ『タツキ先生は甘すぎる!』

フリースクール「ユカナイ」のスタッフ・浮田立樹(町田啓太)は、絵を描いたりゲームをしたり、子どもたちと遊んでばかり。そばで寄り添うことで、「学校に行きたくない」という子どもの本当の気持ちと丁寧に向き合っていく。2026年4〜6月、日本テレビ系で放送。

日本テレビ『タツキ先生は甘すぎる!』 Huluほかで全話配信中。
https://www.hulu.jp/tatsuki-too-kind-for-school 
脚本/徳尾浩司 出演/町田啓太 松本穂香 比嘉愛未 江口洋介 

運動会がイヤ、ゲームに没頭。リアリティを追求したドラマを

学校に行かない子どもたちの居場所であるフリースクールを舞台にしたドラマとして、大きな話題を集めた『タツキ先生は甘すぎる!』。このドラマに監修として参加したのが、不登校ジャーナリストの石井しこうさんです。制作の過程では、ドラマに登場する不登校の子どもとその親、かかわるスタッフのエピソードやセリフの“リアリティ”について、意識していたと言います。

「ドラマだからといって特別な展開にするのではなく、実際にあることをお話に落とし込んでいくことは常に気をつけていました。これは、番組のプロデューサーなど制作を担当された皆さんの目指すところだったんじゃないかなと思います。僕ももらった脚本を読み込んで、各シーンやセリフに不自然さがないかは、しっかり確認しました。

例えば、運動会の練習がきっかけで学校に行けなくなる男の子が出てくるのですが、これは実際によくあるケースなんです。運動会で重視される“集団行動”や“連帯責任”、それに“競争”がつらい子どもは、不登校につながりがちです。ただ授業を受けているだけではわからなかった部分が、運動会やその練習で露呈してしまうんですね。また劇中には、子どもが部屋に引きこもって、ゲームに没頭する描写も。不登校児にとってゲームは“命の浮き輪”ともいわれていて、別世界に行くことで、現実のつらいことを少しは忘れられるんですね。昼も夜もゲームばかりの子どもを見ていると親は心配になると思うのですが、想像以上に、心の回復に大きな効果があります。もちろん、ゲームだけでなく、YouTubeでも読書でも、絵を描くことでもいいんです。ドラマでは、どんな行動もダメだと言わずに肯定して受け入れてくれるタツキ先生のもとで、子どもたちが自分の好きなことに没頭することで心身が癒されて、だんだんと回復して元気になっていきます。そんなところが伝わるようなエピソードをたくさん盛り込んでいるので、ぜひ観て、不登校の子どもたちの実情や本音を知ってほしいですね」

不登校支援スタッフの心の葛藤や迷いも

さらに、今回のドラマでは、普段はなかなか注目されにくい、フリースクールのスタッフについても、詳しく描かれているのが印象的です。

「どうしてもフィクションだと、先生が言った強烈な言葉で子どもがガラッと変わった、みたいなシーンがありがちですよね。物語としてはそれももちろんいいと思うのですが、今回はタツキ先生が魔法のような言葉を言い放つことはなく、子どもに寄り添って、話を聞くことを大切に、その様子が丁寧に描かれています。実際の現場でも、不登校支援に近道はなくて、子どもの言葉に耳を傾けることが、最も重視されているんですよね。

また、フリースクールの新人スタッフであるしずく(松本穂香)は、自分も不登校経験があるので子どもたちの力になれる、と言うのですが、実は、一番不登校を受け止められていなかったりする。スタッフが自らの経験とも向き合い、子どもたちと対峙する様子は本当にリアルで、ドラマを通して、支援スタッフの心の葛藤や迷いも感じてもらえるのではないかなと思っています」



ドラマ

『タツキ先生は甘すぎる!』のシーンから、知る、学ぶ

親には意外な、子どもが学校を休むきっかけ

●ダルいはずが…… 実は運動会のダンスが苦手だった!

人気者で友達とのトラブルはなく、勉強も運動も得意な小学5年生の朔玖(高木波瑠)は「学校がダルい」と言って休みがちに。実は運動会の練習が始まった頃から学校に行けなくなり、「ダンスが苦手で、みんなに幻滅されるのがイヤだった」という理由が判明。

●勉強が簡単すぎて、周りの友達とぎくしゃく

小学3年生の海音(池村碧彩)は、学校の勉強が簡単すぎて不登校に。「勉強ができるならいいのでは?と親は思ってしまいますが、それで周りの友達と歩調が合わないと、本人はつらくなってしまうケースも」(石井さん。以下同)

親には意外な、子どもが学校を休むきっかけ
©NTV

校外学習でのもめごとが原因……だと親が思ったら、違ったなんてケースも

「不登校の原因がわからないと、親は困惑するもの。こじつけてしまうこともあるので要注意です」。劇中でも、親は校外学習で友達に置き去りにされたことが原因だと思っていたら、本人の心の内は違った、といったエピソードが。

心配になるけれど見守りたい子どもの様子

●学校を休んでゲームをやり続ける

いじめが原因で不登校になった中学3年生の智紀(大倉琉人)は、フリースクールにも来なくなり、部屋でゲームに没頭。タツキや新人スタッフのしずくは、PCゲームの中で智紀を見つけ声をかける。時には、ゲームはコミュニケーションツールになることも。

●自分の部屋にこもって出てこない

ドラマの中では、不登校になって、部屋に閉じこもる子どもの姿が。「学校に行けないことへの自責の念が強すぎると、親の目も気になり、自分を守るために部屋にこもってしまう。それだけ傷ついているということなので、心配だとは思いますが、本人の意思で出てくるまで待ってあげましょう」

心配になるけれど見守りたい子どもの様子
©NTV

気をつけたい親の言動

●「学校に行かないのだから勉強を」と頑張らせてしまう

勉強が得意な海音は、算数コンクールに出るためにフリースクールでも猛勉強。父親がプレッシャーをかけていたことが発覚し、安心感を求めてタツキに甘える場面も。「親の過度な期待や重圧は子どもを追い詰めて、教育虐待にもつながるのでとても危険です」

●無理に朝起こして、規則正しい生活を促す

劇中では、朝になると子どもを無理に起こす、せめて塾や習い事には行かせようとするといった親の様子が。「特に不登校になって間もない頃は、傷が深い状態なのでしっかり休ませて。一時期は昼夜逆転生活になることもありますが、心身が回復すれば変わると思うので、見守ってあげてほしいです」

気をつけたい親の言動
©NTV

Staff Credit

取材・文/野々山 幸(TAPE)
こちらは2026年LEE10月号(9/7発売)「“理由がはっきりしない”行き渋り・不登校が増えています」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。

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