【LEEノンフィクション大賞】LEEの連載陣、読者代表の読書好きがおススメする一冊を聞きました!
2026.07.26
暮らしと人生に直結する発見があるから
私たちに刺さった!
「LEEノンフィクション大賞」

LEEでいつも好評の読書特集、今回は近年盛り上がりを見せる「ノンフィクション」がテーマ。ルポやドキュメントからエッセイまで、事実をもとにした読み物を幅広く取り上げます。日々の暮らしに刺激を受けたり、知識が増えて視野が広がったり、読んでよかったと思える作品ときっと出会えるはずです!
LEEまわりの読書家のイチオシ「ノンフィクション」!
LEEの連載陣、読者代表の読書好き、ノンフィクション作品の編集者などに最近ハマった作品を聞きました!

RECENT BEST 1
『日本の肉じゃが 世界の肉じゃが』
阿古真理 新星出版社
肉じゃがのすべてがわかる!? 歴史とレシピの変遷を辿る一冊
定番料理の肉じゃがを徹底的に考察した本。「古今東西の肉じゃがのレシピと、食文化論をかけ合わせた内容は、著者が生活史研究家だからこそ。1964年から今に至るまで、その時代ごとに活躍した料理家のレシピまで掲載されています。工程や味つけの妙、時代性が反映されているのもおもしろく、何度も読み返しています。現代の料理家への提言もあり、身が引き締まる思いも!」


折田千鶴子さん
映画ライター
本誌のシネマ連載やLEEweb「折田千鶴子のカルチャーナビアネックス」等、数多くの映画を熱く取材。
イラストレーション/SAITOE
RECENT BEST 1
『映画の生まれる場所で』
是枝裕和 文藝春秋
表現者たちのさまざまな面を知れる、是枝監督の映画制作エッセイ
『万引き家族』の是枝裕和監督が日仏合作映画『真実』(’19年)をフランスで撮った日々を綴ったエッセイ。「監督の頭にポンと浮かんだ思いや考えを、驚くほど、そのままつぶやいてくれるという親密さがこの本の魅力。また役者たちの言動にツッコミを入れつつ描写するため、相手の魅力やお茶目さが伝わります。監督との会話から明かされる〝演技論〞や〝俳優の生理〞にも目から鱗が!」


Sayaさん
アストロロジー・ライター
星を読み、文章を書くアストロロジー・ライター。LEEwebで「Sayaの星占い 今月の12星座運勢『星ごよみ』」を連載中。
RECENT BEST 1
『一盌(いちわん)をどうぞ 私の歩んできた道』
千 玄室 ミネルヴァ書房
茶道で世界に平和を伝えた家元。生涯と紡ぐ言葉が心にしみる
2025年に102歳で亡くなった茶人(茶道裏千家第15代家元 鵬雲斎宗匠)の自伝。「海軍の特攻隊に在籍した経験を持ち、戦後は世界に茶道のもてなしの心を広めた方。本著では『戦争と平和』という20世紀のテーマがよく見えてきます。聖書の引用や、禅語の『平常心是道(ふだんの心構えや行いの中に仏道がある)』など、随所に気になる言葉があって、折に触れ読み返しています」

RECENT BEST 1
『全講義 生きのびるための事務』
坂口恭平 マガジンハウス
迷いやモヤモヤを具体的な行動へつなげるヒントがいっぱい!
作家、画家など多彩な活動を行う著者が伝える、やりたいことを実現させるためのヒント集。「理想、時間、お金。これらをどう回すかの具体的な〝段取り〞を学べます。著者の『どうせ最後は上手くいく!』というポジティブな言葉が心強く、読んでいてモヤモヤや不安が消えていきました。考えること、行動することの大切さ、自分の人生について考えたいときにぴったり!」


RECENT BEST 1
『常設展へ行こう!』
奥野武範 左右社
見過ごしがちな「常設展」の魅力が語られているガイド本
日本国内にある12のミュージアムの常設展・所蔵作品を紹介する一冊。「各館の学芸員の方に、著者が取材をする構成。初心者でも美術作品を楽しめるヒントが随所に。私はこの本を読みながら、生涯のうちに見ておきたい作品を、リストアップしています。地方の有名な美術館も網羅されており、旅先の美術館巡りが趣味の私にとっては、旅行前の必読本にもなっています!」


平本千尋さん
集英社 ノンフィクション編集部
武田砂鉄さん、稲田俊輔さんなどの著書を担当。最近、’90年代に大ヒットしたドラマ『ツイン・ピークス』にハマり中。
イラストレーション/竹内佐千子
RECENT BEST 1
『働きたいのに働けない私たち』
著:チェ・ソンウン 訳:小山内園子 世界思想社
韓国の女性たちを通じて自分を客観視することができる
「韓国の女性たちが出産後、どのようなキャリアを歩んでいくのか、アメリカやスウェーデンとの比較を描く本です。その状況が日本と似ていることに驚くはず。子どもがいてもいなくても、働いていてもいなくても、どこか後ろめたさがつきまとうのは、個人の問題か、それとも……? 自分を客観視することは難しいけれど、似た誰かの状況を通すと見えてくるものがあります」


河井好見さん
ホーム社 文芸図書編集部
川内有緒さんの『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』をはじめ、話題のノンフィクション作品を担当。
RECENT BEST 1
『日本に住んでる世界のひと』
金井真紀 大和書房
国を超えた人間の温かさに触れられる。イラストもかわいい
18カ国から来た人々の来し方、祖国の事情まで丁寧に取材。「日本に住む外国人、なんか怖そうですか? 本書を読めば、ヘイトスピーチや日本人ファーストの主張に疑問を感じるようになるはず。なかには想像を絶する祖国での困難があり、日本でも大変な苦労をしている人も。でもみんな魅力的で、優しくて温かい。明るくまじめに生きていて、友達になれたらと思わせられます」


RECENT BEST 1
『ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち』
レジー 集英社
無駄を恐れず、自分の考えを深めることの意味を教えてくれる
現代社会の中で、知識や教養の答えがすぐに得られたり、ビジネスや会話のネタに使えることを「ファスト教養」と位置づけ、その普及の経緯や現状を考察した本。「私自身、古典などにじっくり触れる時間がなく、ネットで結論を探して納得しがち。それはそれでおもしろさもあるけれども、タイパ重視の知の積み重ねはまずいなと。焦らずに自分の意見を養おうと思わされます」

Staff Credit
撮影/原田凌佑(書籍) イラストレーション/mizuki 取材・文/石井絵里
こちらは2026年LEE4月号(3/6発売)「私たちに刺さった!「LEEノンフィクション大賞」」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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