LIFE

「児童書」がひろげる、子どもの未来

児童書は、子どもたちに何を教えてくれる?

文化昆虫学者・篠原かをりさん「今いる場所の外に大きな世界がひろがっていると本が教えてくれた」【「児童書」がひろげる、子どもの未来】

2026.07.20

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語彙力、想像力、好奇心が育つ!

「児童書」がひろげる、子どもの未来

「児童書」がひろげる、子どもの未来

絵本でもなく、大人向けでもない「児童書」。そこには、子どもの成長に必要なすべてが詰まっている!? 著者のお話や書店員のトレンド解説、読書教育のプロによるお悩み相談、読者のおすすめ本などから、親子で読んで学べる児童書の世界を深掘りします。

Index
  1. 「児童書」がひろげる、子どもの未来
  2. 今いる場所の外に大きな世界がひろがっていると本が教えてくれた
    1. 篠原かをりさん
  3. 篠原さん監修の子ども向け著書
    1. 『昆虫最強王図鑑』
  4. 大人も知らない手加減なしの知識も詰め込んでいます
  5. 子どもしかハマらない本こそ全力で楽しんで
  6. 篠原さんの思い出の一冊
    1. 『シートン動物記』
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今いる場所の外に大きな世界がひろがっていると本が教えてくれた

篠原かをりさん/作家、文化昆虫学者

INTERVIEW

篠原かをりさん

KAWORI SHINOHARA

作家、文化昆虫学者

日本テレビのバラエティ番組『嗚呼!!みんなの動物園』の動物調査員など、さまざまなメディアで活躍。今年4月にエッセイ本『地図はない、目的地もない、でも迷子ではない』(NHK出版)を発売。

LEE100人隊の子どもたちにも大人気!

篠原さん監修の子ども向け著書

『昆虫最強王図鑑』(最強王図鑑シリーズ) ¥1430 Gakken

『昆虫最強王図鑑』

(最強王図鑑シリーズ) ¥1430 Gakken

「息子がハマった、最強の昆虫を決める図鑑。普通に読むことはもちろん、本の中で戦っていない虫を想像で対決させたり、イラストをまねして絵を描いたりと、さまざまな楽しみ方が。何度も読みたくなる仕掛けがたくさんあるようです」(No.059 サンさん)

大人も知らない手加減なしの知識も詰め込んでいます

「学校にあまり行けず、自分が生きている世界を楽しく過ごせていなかった私に、もうひとつの居場所をくれたのは、児童書でした」

そう話すのは、作家であり文化昆虫学者でもある篠原かをりさん。

「あまり登校できなかった小4の頃、ぎゅうぎゅうだった私の心に、小説の中の架空の世界が空間を作ってくれたんです。また、ノンフィクションの作品を通して、今いる場所の外にも多彩な世界がひろがっていると知れたことも大きな救いでした」

そんな篠原さんが主に執筆・監修するのは昆虫や動物の本。自分があまり知らないジャンルの本を子どもが読んでいるとき、親はどういうスタンスでいればいいのでしょうか。

「そう、虫や動物のジャンルって、大人より詳しい子どもがたくさんいるんですよ! なので私は、子ども向けだからという手加減を一切していません。〝大人も知らない知識を子どもだけが知っている〟という状態になってほしい、私を超えてほしいという思いで本を作っています。ぜひ、子どもが本で得た知識の話を、飽きずに何度も聞いてあげてください」



子どもしかハマらない本こそ全力で楽しんで

「大人になってしまうとその魅力がわからない、子どもだけが楽しめる聖域みたいな本ってすごく価値がありますよね。だって、たった10年程度しかハマれないんですよ! 人生を楽しみ尽くすためにも、そのときしかハマれない本をガシガシ読んでほしいですね」

1児の母でもある篠原さんが、子どもの読書をどうサポートしているのかを聞くと、こんな答えが。

「児童書の読み手として現役なのは、子どものほう。親のほうが得意なことなんて、間違っているものや不適切なものを取り除いてあげることくらいじゃないかな。文字をたくさん読むこと自体がよいことだと思うので、自分の子には、どんな本でも、気になった本を自由に手に取れる環境を整えてあげたいです」

とはいえ「大人の視点でおもしろいと思ったものも、どんどんすすめたい」と篠原さん。

「そのときに大事にしたいのは、子どもをなめないこと。対等な読書仲間として、おもしろいと思ったものを気軽にすすめ合える関係が理想です。大人のエゴを押しつけすぎるのはよくないですが、他人がひろげてくれる世界もまた楽しいものです。誰かがその本をすすめなければ、見つけられなかった世界もきっとあるはずですから」

篠原さんの思い出の一冊

『シートン動物記』
著:アーネスト・T・シートン
訳:藤原英司 絵:木村しゅうじ 
各¥1760(全8巻) 集英社

『シートン動物記』

著:アーネスト・T・シートン
訳:藤原英司 絵:木村しゅうじ 
各¥1760(全8巻) 集英社

「動物たちがどのように生きているのかを、図鑑よりもリアルに想像させてくれて、まるで動物の大河ドラマを観ているかのよう。架空ではないからこそ、自分の世界の外側を意識することができました。大ハマリして全巻読んだ後に〝もう新しいシートン動物記を読むことができないんだ〞と絶望してしまったほど(笑)」

Staff Credit

撮影/wacci ヘア&メイク/杉山えみ 取材・文/東 美希
こちらは2026年LEE8・9月合併号(7/7発売)「「児童書」がひろげる、子どもの未来」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。

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