LIFE

綾瀬はるかさん「つなげる気持ち、つながる思い」

映画『人はなぜラブレターを書くのか』が4月17日より全国ロードショー

【綾瀬はるかさん】「自分は一人で生きているんじゃない。いつだって、誰かとちゃんとつながっている」

2026.04.16

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INTERVIEW WITH

HARUKA AYASE

綾瀬はるかさん「つなげる気持ち、つながる思い」

LEE5月号カバーインタビュー 綾瀬はるかさん

映画『人はなぜラブレターを書くのか』に出演したことで、あらためて気づかされた「自分は誰かとつながっている」ということ。家族とのつながり、思い出の連鎖、過去や未来の自分へとつながる言葉……綾瀬さんが語ってくれた、大切な"つながり"。

綾瀬はるかさん

Cover Interview

綾瀬はるかさん

HARUKA AYASE

あやせ・はるか●1985年生まれ、広島県出身。ドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』で脚光を浴び、その後『白夜行』『JIN-仁-』『八重の桜』『義母と娘のブルース』など話題作へ次々と出演。今年は映画『箱の中の羊』の公開も控えている

不安や悲しみを背負わせたくないから本当のことは誰にも言わない。でも、それを知った相手は「なんで言ってくれないの !?」と思う。それがきっと、愛情なのだと思うし、それぞれのそんな“思いやり”で家族はつながっている気がする。

HARUKA AYASE

綾瀬はるかさん

自分は一人で生きているんじゃない。いつだって、誰かとちゃんとつながっている

2000年3月、地下鉄の脱線衝突事故で亡くなった男子高校生。彼に恋をしていた女子高校生。あれから24年後、結婚して母親になった彼女は亡くなった彼に一通の手紙を書く。そこには、ある思いと秘密が隠されていた……。映画『人はなぜラブレターを書くのか』で綾瀬さんが演じているのが、手紙の差出人である寺田ナズナです。

 「この映画は実際に起きた出来事をもとに作られているんですよね。初めて脚本を読んだときは、こんなドラマティックな物語が現実に存在したことに驚きました。残された人たちの思いや亡くなった人を思う気持ちがつながっていく……。そんな物語に胸を打たれて、涙が止まりませんでした」

この作品の監督・脚本・編集を手がけた石井裕也監督とは、綾瀬さんは初めての顔合わせ。撮影中、監督と「死生観について深く語り合った」と言います。

 「監督はお母様を早くに亡くされているのですが。〝深夜の時間帯はいろいろな人の思いがつながって、今は亡き大切な人がずっとそばにいてくれるような居心地のよさを感じることがある〞とおっしゃっていて。その〝つながっていく〞感覚は私も理解できたんです。亡くなっていてもその人の言葉や存在が自分の中に残っていて。ふと思い出しては、〝ああ、自分は一人で生きてきたんじゃないんだな〞、〝私はいろんな人の言葉や思いで作られているんだな〞と、あったかい気持ちになったりして」

綾瀬はるかさん
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お母さんのおにぎりにはいろんな感情のスイッチが隠れている

それは亡き人だけでなく、今一緒に生きている人に対しても感じることだそう。

 「音楽でも、映画でも、言葉でも、〝誰かに教えてもらって、自分の一部になったもの〞が山ほどあります。そのひとつが鶏団子スープ。風邪をひいているときに友達が作ってくれたことがあって。そのレシピを教えてもらい、今も体調がよくないときに作ったりするんですけど。そのたびに当時のことを思い出すというか。作りながら、食べながら、友達の愛情をまた感じることができるんですよね」

お母さんが握ってくれるおにぎりもまた、綾瀬さんにとっては〝つながり〞を感じるもの。

 「子どもの頃もいっぱい握ってくれましたが、大人になった今も、東京に戻るときに必ず握って持たせてくれるんです。それをいつも新幹線の中で食べるんですけど、お母さんのおにぎりは今も昔もずっと変わらなくて。海苔を巻いてからラップをするから、食べる頃には海苔がしなしなになっちゃうんですよね。でも、それが、なんだかすごくおいしくて。〝これだ、この味だ〞とうれしく思いながらも、急に〝あと何回これを食べられるのかな〞なんてセンチメンタルな気分になってしまったりして。お母さんのおにぎりにはいろんな感情のスイッチが隠れている、それはこれからもずっと変わらないんだろうな。私がおばあちゃんになっても、あのおにぎりを思い出しては懐かしく思ったり、ちょっと涙したり、自分の中に残り続けていくんだろうな」

渡せなかった手紙といえば……。この間、風邪をひいた友達にサプライズでお見舞いを届けようと。栄養食と手紙を入れた袋をドアノブにかけて帰ろうとしたんです。でも、現地に着いてからオートロックで入れないことに気づき。諦めてピンポンしたものの、寝ているのか友達は出なくて、何も渡せず帰宅。栄養食は自分でおいしくいただきました(笑)。

HARUKA AYASE

綾瀬はるかさん
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過去の自分を振り返る「日記」
未来の自分へ向けて書く「手紙」

 「上京するときに祖母がくれた手紙をはじめ、大切にしている手紙はたくさんあるし、もらったものはすべて保存。それを読み返すのは……主に引っ越しのとき。しまい込んでいたものを見つけては読み返し、いつも荷造りに時間がかかってしまうんです(笑)」

手紙は「もらうのも、書くのも、好き」と綾瀬さん。「ただ、書くときは時間も便箋もすごく無駄にするタイプ。途中で何を書いているのかわからなくなったり、便箋に収まりきらなくて、最後は文字が小さくなってしまったりして」と笑います。

 「昨年までは元旦に、その年の年末の自分に向けて手紙を書いていたんです。一年後にこうなっていてほしいなという思いを込めて、未来を妄想しながら、〝あれができるようになりましたね、こんなこともしましたね〞って、今の自分の願いが叶っている設定で。ただ、実際に年末に読み返すと、実現していないことがほとんど。すごくまじめで不器用な人が熱く語っている文章だけが残されていて。なんだか、こっぱずかしいのでやめました(笑)。そういえば私、小学校の頃も〝25年後の自分へ〞と未来の自分に手紙を書いたことがあるんですよ。それを先生が送ってくれて読み返したんですけど。そこでも持ち前の妄想力を発揮。〝今、ナオミ・キャンベルのマネージャーになって、忙しく世界を回っていますね〞と、自分ではまったく覚えていない驚きの未来が綴られていました(笑)。かと思えば〝結婚なんかしないで、私は仕事で生きています〞なんて、〝まさにそのとおりじゃないか!!〞と思うような未来も綴られていたりして(笑)」

書くことが好きな綾瀬さんは日記もずっと書いているそう。

 「頭を整理したいとき、ガーッと思いを書き殴っています。文字にすると自分の思いが明確になるので、視点や行動が変わり、運を引き寄せてくれることも。例えば、引っ越しについて書いた途端、いい物件に巡り合えたりして。そうそう、こないだ、なんか疲れたなぁと思って。こういうときは梅干しだ!! 〝酸っぱい&しょっぱいで自分を刺激しよう!!〞とネットで買ったんですよ。そしたら、その翌日に知人から梅干しセットをいただき、さらにはロケ先で梅干しの差し入れまで!! こういうミラクルな〝つながり〞を引き寄せることもあるから、思いを明確にすることって、やっぱり大事ですよね(笑)」

綾瀬はるかさん


INFORMATION

『人はなぜラブレターを書くのか』

『人はなぜラブレターを書くのか』
©2026映画「人はなぜラブレターを書くのか」製作委員会

2000年3月に発生した、営団地下鉄列車脱線衝突事故。その事故で亡くなった高校生、富久信介さんの家族の元に届いた24年越しのラブレター。実際の出来事をベースに描かれる奇跡と感動の物語。「今作で私が演じているナズナは、強くて明るくて、お母さんってすごいなって思える母親。なぜ今、彼女は手紙を書いたのか。その思いに触れてもらえたらうれしいです」(綾瀬さん) 

4月17日より全国ロードショー

公式サイト

Staff Credit

撮影/黒沼 諭(aosora) ヘア/西村浩一(vow-vow) メイク/Asami Taguchi(Home Agency) スタイリスト/山本マナ 取材・文/石井美輪
こちらは2026年LEE5月号 (4/7発売)「綾瀬はるかさん「つなげる気持ち、つながる思い」」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。

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