「LEEリノベ大賞」の受賞者発表!
【LEEリノベ大賞 準グランプリ】天然素材が心地いい家!70㎡、間取りを4LDK→2LDKにリノベーション
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@homeLEE 私らしく建てる、心地よく暮らす
2025.02.10
発表します!
【LEEリノベ大賞 準グランプリ】

動線、収納、素材感…私たちの“ぴったり”をかなえた「LEEリノベ大賞 」。’24年6〜9月に募集した「LEEリノベ大賞」の受賞者が決定しました! 準グランプリに輝いたのは、築33年の中古マンションをリノベーションしたという下山祥子さんです。4LDKを2LDKに間取り変更し、個室にこだわらない間取りを実現。
審査員はLEEでおなじみの3人!

石井佳苗さん
インテリアスタイリスト
本誌をはじめとする雑誌、書籍、イベント、広告など多岐にわたって活躍中のインテリアスタイリスト。〝自分らしい住まいのかたちを見つける〞ことを伝え続ける。好評のオンラインレッスン(www.heimalesson.com)は今年で6年目に。

Emiさん
整理収納アドバイザー
大学卒業後、大手通販会社にてインテリア収納用品企画を担当。2012年に独立し、「家族の〝ちょうどいい〞暮らし」をコンセプトに、オリジナルグッズやウェアを扱う「OURHOME」を主宰。インスタグラム(emi.ourhome)

喜多佳子
LEE編集長
【LEEリノベ大賞 準グランプリ】下山祥子さん:中古マンション(築33年)70㎡
LIVING & DINING
1.天井を広く見せるためにひと工夫しているダイニング

ダイニングのぬくもりと上質感をぐっと引き上げているのは、漆喰塗りの天井をはじめとした天然素材の質感。照明を小さなペンダントライト1つに絞って天井を広く見せることで、空間の開放感もアップ。
下山さんファミリー

- 家族構成 : 4人(妻、夫、16歳長男〈県外在住〉、14歳次男)
- 間取り変更:4LDK→2LDK
- 費用 : 約1300万円
- リノベ会社 : 野村建設(www.clasico-nomura.jp) 担当建築家 本田恭平さん
イラストの仕事をしつつ、書店での勤務もこなす祥子さん。昨年、リノベ当初の予想より早く、長男が独立。個室にこだわらない間取りにしたことは、やはり正解だったと感じたそう。
下山さん宅の間取り図Before→After

個室といえるのは、現在息子さんの寝室となっているスペースと和室のみ。とはいえ、うまく視線を遮れる間取りなので、2部屋とも引き戸はほぼオープンに。断熱性と見た目を考え、マンションの玄関ドアの内側に、もうひとつ扉をつけている。
大きな空間をゆるやかに仕切り、家族それぞれの居場所を作って。天然素材も心地よさのカギ
下山家がマンションを購入し、リノベに踏み切ったのは、息子さんたちが小学校高学年になった頃。
「何年後かにはきっと、子どもが独立する。今からあえて息子たちに小さな個室を作ることは、むしろ将来の暮らしにくさにつながると考えました。そこで取り入れたのは、ひとつの空間をゆるやかに仕切る方法。閉じた空間をできるだけ作らず、少し居場所を変えることで、ほかの部屋からの視線をさりげなく遮れる間取りを考えました」
プライバシーが欲しいときも、家族となんとなくつながりたいときも、少し居場所を変えれば万事OK。いつでもほどよい距離感を保てるという絶妙な配置です。
ちなみに、心地よさのこだわりは機能面にも。下山家のリノベにおける重要なテーマは、断熱。
「前の家が寒かったので、冬場の暖かさを重視して断熱機能には費用を惜しみませんでした。すると、ほかを削らざるを得なくなって、その分工夫を凝らしました。例えば、造り付け家具は、引き出しや扉をつけるとコストがかさむので、最小限のオープンスタイルに」
その最たるアイデアが、Emiさんはじめ審査員が「いいアイデア!」と一致した、有孔ボード張りの壁収納。棚を作るより断然ローコストで、使い勝手も見た目も上々。全体に敷いたカーペットも、とっておきのウールはLDだけに。滞在時間の短い玄関と洗面所は、手頃なタイルカーペットを自分たちで張りました。DIYといえば、石井さんが「天井の質感にまで手を抜かない姿勢が素敵」と評価したヒノキの天井は、柿渋を家族総出でペイント。喜多編集長が「これぞ“家族”で叶えたリノベ」と感激したポイントです。
「何もかも思いどおりとはいかないからこそ、話し合いを重ねました。今までの暮らしを振り返り、これからの形を想像しながら家族の空間を作り上げていく。その過程は大変でしたが、私たちにとっては、とても楽しい時間でした」
下山祥子さん
LIVING & DINING
2.造作家具は扉や引き出しをつけずにコストダウン

「手持ちの無印良品の引き出しが収まるよう設計。中央にだけ扉をつけ、掃除機や日用品のストックなど見せたくないものをしまっています」
LIVING & DINING
3.4.自然光が入る玄関とワークスペース

3.暗かった玄関は、靴箱背面の壁を抜くことで窓からの自然光が入るように。家の顔なので、絵や雑貨類を飾り、印象を明るく。
4.ダイニングの一角は祥子さんのワークスペース。
「以前は食卓として使っていたアルテックのテーブルが、きっちり入る幅にしました。和室との仕切りになるクローゼットとデスクの奥行きを揃えることで、三方が壁に囲まれ、ダイニングと同じ空間ながら集中できるコーナーに」
LIVING & DINING
5.ヒノキを張り、さりげなく区切るアイデア

食事とくつろぎの場を分けるため、ダイニングとリビングは斜めの位置関係に。天井も、ダイニングは漆喰、キッチン〜リビングには柿渋を塗ったヒノキを張り、さりげなく区切る。リビングに面する和室は夫婦の寝室。クローゼット上に隙間を作ることで、ダイニングまで光が回るよう計算。
LIVING & DINING
6.堀田カーペットのウール絨毯が心地いい

床の心地よさをアップするために選んだのは、堀田カーペットのウール絨毯。
KITCHEN
7.キッチンは手前の棚や奥のゴミ箱も、枠だけ作ってもらいコストダウン

限られたスペースでも食器洗いや作業しやすい秘訣は、壁付けした長い水きりラック。
WASHROOM
7.室内干しスペースをうまく活用

室内干し用のバーは突っ張り棒を使って何度もシミュレーション。結果、十字の形がベストだった。来客時は、ここがコートの仮置き場にもなる。
SHARE SPACE
8.家族の共有スペースはここ。有孔ボードでバッグを掛けたり

下の息子さんのベッドがある部屋は、家族の共有スペース。宿題や読書をして過ごす。
「壁の一面を有孔ボードにし、フックを掛けてバッグなどの収納兼ディスプレイコーナーに」
SHARE SPACE
9.部屋角の大きな窓の前に内窓をつけることで断熱性をアップ


玄関へつながる内窓外側は、アウトドアグッズなどを置く土間として活用。光を遮らないよう棚などは置かず、ぶら下げ収納に。
審査員3人のコメント
天井や床の質感にまで手を抜かない姿勢がいい!

石井佳苗さん
「壁や天井に漆喰を、ヒノキ材に柿渋を塗った素材へのこだわりが◎。照明使いも工夫されているから、夜の雰囲気も素敵なはず」
下山家らしい個性が光る収納が素晴らしいです

Emiさん
「家族にとって何が必要かを、しっかり把握しているからこその収納。手持ちの引き出しなどを上手に活用するワザも見習いたい」
家自体が思い出になる、まさに家族のリノベ

LEE編集長 喜多佳子
「いつも視界に入る木材に、みんなで柿渋を塗ることで忘れられない思い出に。『家族で家を作る』という意識が素晴らしい」
room tour
LEEチャンネルで準グランプリルームツアー動画公開中!
「LEEリノベ大賞」たくさんご応募いただきました!
’23年の「LEEキッチン大賞」に続くインテリア公募として、’24年6〜9月にWebとInstagram上で募集し、総勢162件ものご応募が! 編集部による一次審査を通過した37軒を、審査員3名で最終審査し、受賞者5名を決定しました。
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Staff Credit
撮影/宮濱祐美子 間取り図製作/前田優子 取材・原文/福山雅美
こちらは2025年3月号(2/7発売)「私たちの“ぴったり”をかなえた『LEEリノベ大賞』」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(2025年3月号現在)です。
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