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【利上げでどうなる?】金利が上がった恩恵か、高金利預金が続々登場。定期・普通預金にも変化が

  • 松崎のり子

2025.01.29 更新日:2025.02.11

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定期預金金利は年0.85%のものも

松崎のり子の知らなきゃ損するお金の話‗金利が上がって

長らくゼロ金利が続いていた預金の世界にも、金利上昇の波が本格的に起きています。

2024年末から始まったボーナス特別金利を見ると、これまでにはなかった数字を目にするようになりました。

攻めているのは、SBI新生銀行。1年物の定期預金に年0.8%をつけました(ただし、預け入れは30万円から)。

新生銀行のリリースによれば、「2009年以来、約15年ぶりの高金利」だとか。預入期間は2025年3月10日までなので、まだ間に合いそうですね。

SBI新生銀が業界最高水準とアピールしていたところ、昨年12月23日にはau じぶん銀行が1年物で年0.85%のキャンペーンを発表しました(預け入れは2月28日まで)。金利競争が激化しています。

他にもネット銀行で目を引く金利が出ており、ローソン銀行の1年もの定期預金が年0.6%で、こちらは1月31日まで。ソニー銀行の1年ものは年0.8%で預け入れは3月31日(月)までと、時間的な余裕はまだあります。

昨年までの特別金利では年0.2%や0.3%でも高いなという印象だったのに、ずいぶん大きく動いたなという印象ですね。

普通預金にも高金利の新商品が登場

松崎のり子の知らなきゃ損するお金の話‗普通預金にも高金利の新商品が登場

これらの特別金利は定期預金へのものですが、普通預金にも動きがありました。

年2.0%という数字でニュースになったのが、PayPay銀行の「預金革命」というプログラム。

円普通預金と米ドル普通預金の両方に預けることで、年2.0%の金利が適用される仕組みです。マイナス金利解除前の普通預金の金利と言えば0.002%程度でしたから、驚異的な数字ですね。

ただし、先にも書いたように、米ドル預金にも預け入れが必要で、こちらは当然為替の影響を受けます。

預入時の為替より円安が進めばプラスになりますが、逆に円高に振れれば預け入れた金額よりも減ってしまい、2%の利息分を越えたマイナスになることもあるのです。

それでも将来のために外貨を持っておこうと思うなら、投資と同じように少しずつ積み立てるか、為替を見ながら円高を狙って預けるか、そうした工夫や手間が必要になるでしょう。

本来なら普通預金は生活口座として日々使用するお金の置き所であり、大きな金額をキープしておく性質のものではありません。

金利は%表示の通り、その数字だけが大きく見えても預け入れ元本が少なければあまり意味はないのです。

となると、本来お金を貯めておく場所ではない普通預金に高金利をつけるのは理屈に合っていない気も…。

複数の銀行口座を持っているなら、それをどう使い分けるかも、あわせて考えたほうがよさそうです。

※金利はすべて税引き前のものです。

松崎のり子 Noriko Matsuzaki

消費経済ジャーナリスト

消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。

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