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暮らしの「ダウンサイジング」で、人生が変わった!

家具、服、ガラクタを約半分に減

人生が回り始めた【私のダウンサイジングストーリー】夫婦と猫2匹の日常を綴るVlogが人気のasakoさん

  • @homeLEE 私らしく建てる、心地よく暮らす

2024.06.12

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今、なぜ暮らしを「ダウンサイジング」?

人生が回り始めた私の「ダウンサイジングストーリー」

人生が回り始めた【私のダウンサイジングストーリー】夫婦と猫2匹の日常を綴るVlogが人気のasakoさん

何がきっかけで、どうやってものを減らし、その結果どう変わった? 気になるのは、その詳細。家をすっきりさせることで暮らしを前向きに転換した方のリアルな体験談は、あなたがダウンサイジングに着手する、何よりのモチベーションになるはず。

asakoさん

  • 家族構成:夫、猫2匹 
  • 間取り:2LDK 広さ:62㎡

デザイナー。石川県在住。2019年より、YouTubeにて「hibi hibi」のタイトルでVlogを始める。暮らしに関する著書も多数。インスタグラム(asako__kuma

ダウンサイジングして  どう人生が変わった?

・苦手だった掃除がしやすくなって習慣化
・家や持ち物のモヤモヤがなくなったら、心のモヤモヤも停滞しなくなった
・動画投稿という新しい挑戦に身軽に着手できた

asakoさんのお家

ダイニング横の食器棚には、お茶の道具を。余裕のある収納にしたら出し入れがしやすくなり、ちょっとしたイライラもなくなった。テーブル上は、いつもすっきり。仕事の合間に気持ちよく読書を楽しむ。



家具、服、ガラクタを約半分に減

心が満たされないのは家の散らかりのせい。憧れの山暮らしが頓挫したのが契機に

夫婦と猫2匹の穏やかな日常を綴るVlogが人気を集めるasakoさん。ものを手放す以前を振り返り、「あの頃はいつもぼんやり、『幸せになりたい』とばかり思っていました」と話します。 

素敵なものを買い、部屋を飾っても満たされるのは一瞬。そんなモヤモヤがたまっていた当時、「気分を一新できそう」と夢中になったのは山奥暮らしの計画。自然の中で暮らせば、今よりもっと幸せになれるはずと考えたのです。

「ところが、物件を決めて交渉まで行ったのに、直前でお相手の都合でキャンセルになって」 

ただ、本当はわかっていたのかもしれません。いくら環境を変えても、幸せにはなれないということを。なぜなら、あの頃は大好きな山に行っても、すっきりと心が晴れることはなかったから。「自然に囲まれていても、心のどこかで自宅のごちゃごちゃが気になって、実はリラックスできていなかったんです。私のモヤモヤは、外へ出かけることでは解決できない。問題は家の中にあると、ようやく現実に向き合えました」 

もちろん山は好き。けれど心の奥底にあったのは、ものがあふれ、掃除が行き届いていないわが家から、物理的に離れたいという願望。問題の本質が見えてからのasakoさんの行動は、実に思いきったものでした。とにかく、手放す。クローゼットからあふれた洋服、棚にパンパンに詰まっていた本。「いつかは役立つ」とあえて判断を曖昧にしていた、今使っていないものの数々。

Before

Before  本棚
本棚もぎゅうぎゅう、空間に余白がなく、どこか雑然とした室内……

「空間以上に心の中がすっきりしていくことを、はっきりと感じました。ものが多いと、管理に手間がかかります。ホコリを払ったり、必要なものを取り出すために移動させたり。ものの数だけ動作も増え、その積み重ねが暮らしを重たくする“モヤモヤ”になっていたのだとわかったんです」 

思い立って1カ月、生活は一変。苦手だった掃除は、格段にラクに。ものが少ないからホコリを払う手間も減り、床が散らかっていないので、ほうきがけも実に簡単なのです。「明日こそはしなければ」と気が進まない家事の筆頭だったはずなのに、手間がかからないなら話は別。気軽に取りかかるようになりました。結果、家の中はいつもピカピカ、という好循環です。

余分なものは置かないシンプルな寝室

寝室

寝室は体も心も休める場所だから、余分なものは置かずに。色も極力少なくし、静かな空間作りを心がける。寝具は毎週日曜にすべて洗濯するルーティン。

飾るのは自然素材のアイテムで

飾るのは本当に好きなものだけ

飾るのは本当に好きなものだけ。部屋が心地よく整ってくると、手に取るものも自然素材の民芸品など穏やかな質感のアイテムが多くなった。

器も台所道具もかなりの数を手放しました

食器棚

器も台所道具もかなりの数を手放し、ぴったりの収納棚を夫がDIY。それでも取り出しづらくなったら、ものが増え始めている合図。「器は愛着があるため手放しづらいので、思い入れは一度忘れ、『最近、本当に使っているか?』を基準に見直します」

ものには、たとえ小さくても管理の手間がかかります。そこに“ある”というだけで、気持ちに何かしらの重しを与えるのです。多くを手放した結果、その重しから解放されたasakoさん。驚いたのは、心のありようの変化です。

「ものだけでなく、感情も上手に手放せるようになりました。以前は嫌なことがあると長く引きずってしまうタイプだったのですが、そんなマイナスの感情もさっと手放せるようになったんです。解決するのではなく、手放す。家の中と同様、モヤモヤしたものをため込むことを心の中でもやめられたという感覚。家の様子と心がつながっていると、実感しました」 

思えば、YouTube動画を投稿し始めた時期はダウンサイジングを始めた頃と一致しています。

「ものを手放す前には、とても挑戦できなかったはず。それができたのは、ものを減らすことで気持ちが軽くなっていたから。新しいことを始めるにも気負うことなく、自然に踏み出せたように思います」 

ムダなものがない。すっきりとした空間。それでもasakoさんは、ものの見直しを続けます。

「人はどんどん変わっていくから、その時々で本当に必要なものも変わります。いつでも今の自分にしっくりくるものだけに囲まれて、暮らしていきたいと思っています」

asakoさん

梅仕事やみそづくりを楽しむasakoさん

asakoさん

「暮らしに不可欠なものは、人によって違う」とasakoさん。「電子レンジと炊飯器は、私の料理には必要ないと気づきました」。どうしても必要なのは、手を動かして作業する時間。梅仕事やみそづくりを楽しむ。

掃除機ではなくほうきを愛用

ほうき2つ

気軽に掃除をするために、日々使うのは、掃除機ではなくほうき。さらに面倒にならない仕掛けは、収納せずに壁掛けすること。場所は掃除ルートのスタート地点としたのもポイント。

2匹の猫もダウンサイジングに協力

2匹の猫

2匹の白猫、シロとクロも、手放す暮らしの心強いメンバー。「猫たちが歩いていて邪魔そうなもの、爪研ぎをしてしまうものは、わが家から消えゆく運命(笑)。彼らのジャッジで、小さな雑貨もソファも手放しました」

Downsizing Rules

asakoさんのダウンサイジングルール5

Rule_1
「余白があるほうが幸せでは?」と自分に問いかけながら集中して手放す

「モヤモヤする」と感じたら手放すタイミング。所有していることによる満足感と、余白によるメリットの大きさを比べて決断。

クローゼット

すっきりしたクローゼットは持ち物がすべて見渡せるので、〝最近、着なくなった服〞も一目瞭然で、抵抗なく手放せる。

Rule_2
「いる? いらない? ボックス」のフタが浮いてきたら選別

どうしても迷うものに関しては、決断を保留するのもあり。ただ、「フタが閉まらなくなるまで」というルールを作っています。

ボックス

ジャンル問わず、手放すことを迷ったらこの箱へ。一気に選別してもいいし、フタが浮かない程度まで減らす、でもいい。

Rule_3:
持ち物をノートに書き出したり、本を読んでモチベーションUP

まずは現状把握から。asakoさんの場合は得意のイラストでビジュアル化。手放す行為を後押ししてくれる本を読むのもおすすめ。

持ち物をノートに書き出したり、本を読んでモチベーションUP

集中して手放した時期は、とにかく持ち物を書き出したそう。『ガラクタ捨てれば自分が見える』という本も効果てきめん!

Rule_4:
テレビ、炊飯器など、わが家になくていいものは代用

みんなが持っているから……の先入観こそ、真っ先に捨てて。手元にあるもので代用できるかを、まず考えるくせをつける。

タブレットと土鍋

ごはんは土鍋で。炊飯器よりも自分好みに炊けるそう。テレビは見ず、映画やドキュメンタリーをタブレットで楽しむ。

Rule_5:
収納場所を確保できれば、ストイックになりすぎなくてOK

暮らしの楽しみは、必要以上に削る必要なし!「ここに入るだけ」とルールを決めて、無理なく。

登山グッズはこの棚に

夫婦の趣味である登山グッズはこの棚に。色鮮やかでインテリアとしては浮くので、リビングダイニングから見えない場所に。

Staff Credit

撮影/メグミ 取材・原文/福山雅美

こちらは2024年7月号(6/7発売)『暮らしの「ダウンサイジング」で、人生が変わった!』に掲載の記事です。※商品価格は消費税込みの総額表示(2024年7月号現在)です。

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