スタイリスト石上美津江さんが提案
【大人に似合う!甘口派・春のコーデ見本】花柄ブラウス、白スカート…リラックス感のある着こなしを意識して
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高垣麗子
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LEE編集部
2024.04.04
何買う?どう着る?
スタイリストが全力プレゼン!
「最高の春ワードローブ6」
さあ、春本番! おしゃれへの前向きな思いが膨らむ、ワクワクするシーズンが到来しました。LEEのカジュアルスタイルを牽引するスタイリスト・石上美津江さんが、全力プレゼン。最高の春ワードローブをお届けします!
フェミニン派に欠かせない黒の甘めワンピース。この春はどんなタイプを買って、どうやって着る?
【甘口派】大人の可愛げの名手
スタイリスト 石上美津江さん
いしがみ・みつえ
可愛げたっぷりの、甘めベーシックカジュアルが、LEE読者の人気を集める。「LEEマルシェ」で発表するコラボ服も毎回大好評!
甘口派・石上さんの春ワードローブ6
Item
01
「黒ワンピ」はキャミタイプが断然今っぽい
Item
02
甘トップスの相棒「ベイカーパンツ」は太めに更新
Item
03
「フリルブラウス」はちょっと首元があいたタイプを
Item
04
〝パートナーに借りた〞みたいな、「カバーオール」
Item
05
「花柄ブラウス」はモノトーンが大人顔!
Item
06
「白スカート」は糖度低めが気分です
甘口アイテムは「×ベーシックカジュアル」のハーフ&ハーフで!
甘口派・石上さん的「春ワードローブの着こなし術」
〝大人になると難易度が増す〞と言われる甘口派のおしゃれを、軽やかさのある大人の可愛げへと昇華させる石上さん。その秘密は、ベーシックカジュアルとのほどよいミックス感。この春のワードローブに乗せて、石上流テクニックを公開します!
ISHIGAMI’S STYLING_01
甘口派だってレイヤード!
黒のキャミワンピを軸に、重ね着を楽しんで
⚫︎Brand_PROTAGONISTA
⚫︎Item_黒キャミワンピ
甘口派のワードローブに欠かせない黒ワンピは、合わせる小物によって何変化もするのが最大の魅力です。さらに、今春のトレンドであるキャミワンピならレイヤードも楽しめちゃう。トライしない理由はないと思っています。
プロタゴニスタは、〝遊びのある甘さ〞を教えてくれる大人のためのブランド。レイヤードしやすいアイテムが豊富です。冒頭ではミリタリージャケット、ここではチェックのテーラードをコーディネート。レースワンピが持つ可愛げを引き立てました。
そして、なんといってもポイントは、足元の〝重さ〞です。デニムやブーツを合わせて重心を下に置くと、一気に今っぽい空気に。甘口派のおしゃれの可能性が、グッと広がる一枚です。
石上美津江さん
MORE POINT
いつもなら極力肌を隠したい私が(笑)、デニムを重ねて重さを出した分、サンダル合わせで素肌を見せています。冒頭と同じく、インにもTシャツを着ていません。〝少しの肌見せ〞も今春のポイントです。
石上美津江さん
着用した石上さんの春ワードローブはこちら!
「黒ワンピ」はキャミタイプが断然今っぽい
ISHIGAMI’S STYLING_02
鉄板コーデこそサイズ感を“今”に
ベイカーパンツは“太い”が正解!
⚫︎Brand_CIOTA
⚫︎Item_ベイカーパンツ
白のブラウスを着たいと思ったら、甘口派にとっての、春の合図です。
白ブラウスと相性のいいカーキのパンツ。私はここのところ、カーゴよりもさらりと着られるベイカーが気分です。
そこで大切なのがサイズ選び。鉄板コーデこそ一番難しくて、サイズ感を間違えると、途端に〝古いだけの人〞になってしまうのです。
今、カーキのベイカーは、ゆるく着るのがマスト。〝ワンサイズ大きくしました〞くらいじゃ、足りない気がしています。
今回選んだのは、ユニセックスブランド、シオタのサイズ5。シルエットはかなり太く、ベルトをキュッと締めると、可愛げがきわだちます。
私が目指す、〝計算してなさそうで、計算している人〞を叶えてくれるパンツです
石上美津江さん
MORE POINT
白ブラウス×カーキベイカーの鉄板コーデで、〝計算してなさそうで、計算している人〞を決定づけてくれるのが、シルバーアクセの重ねづけ。パリのマダムのように、肌になじむシルバーを選ぶのが素敵です
石上美津江さん
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甘トップスの相棒「ベイカーパンツ」は太めに更新
ISHIGAMI’S STYLING_03
たった5㎝が決め手になる
フリルブラウスをジャンプスーツからチラ見せ
⚫︎Brand_journal standard luxe
⚫︎Item_フリルブラウス
大人に似合うフリルブラウスが見つかるジャーナル スタンダード ラックス。個人的にも、毎シーズン新作を楽しみにしています。
今季は、甘口派の心がさらに浮き立つギンガムチェック。おお、こうきたか! と、感激しました。
フリルブラウスは、もちろん一枚で着ても素敵なのですが、私はニットやスウェットの下に重ねて、衿元や袖口からフリルをチラ見せする着こなしを、昔からよくしています。
この春なら、旬のジャンプスーツと着るのが素敵。このたった5㎝ほどのフリルで、ジャンプスーツの辛さが一気に甘さに逆転する。甘口派としてはたまらない瞬間です
石上美津江さん
MORE POINT
このブラウスがぐっとくるポイントのひとつが、さりげなくVにあいた衿元。この春らしいなって思います。
そこに小さなパールをプラス。白には、甘さを引き締めてくれる力があるんです。白靴下も同じ効果を発揮しています
石上美津江さん
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「フリルブラウス」はちょっと首元があいたタイプを
ISHIGAMI’S STYLING_04
ビッグサイズで可愛げ増し
“パートナーに借りた”ようなカバーオールを味方に
⚫︎Brand_ES:S
⚫︎Item_デニムカバーオール
甘口派の春アウターとして、いつもならGジャンを選ぶところを、この春はちょっと新鮮なデニムのカバーオールをチョイスしました。
エスは、2014年にスタートした、知る人ぞ知る日本のメンズブランド。アイテムもブランドも玄人っぽい感じ。大人の甘口派がコンサバにならないためには、時にはそんな視点も必要かな、と思います。
まさに、〝パートナーに借りたような〞雰囲気が手に入るオーバーサイズのカバーオール。ボーダーワンピにはおるだけで可愛さがきわだちます。
どんなにかっこいいポーズをとっても可愛いなんて、すごいと思いませんか?
石上美津江さん
MORE POINT
足元に赤のバレエシューズを合わせて、全身のフレンチムードを盛り上げました。着こなしがちょっと寂しいなというとき、小物で色をさすのは、地味色好きの裏技として、とても有効だと思います
石上美津江さん
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〝パートナーに借りた〞みたいな、「カバーオール」
ISHIGAMI’S STYLING_05
胸がギューッとなる甘さを常備
一生大切にできる、花柄ブラウスを見つける
⚫︎Brand_Merlette
⚫︎Item_花柄ブラウス
甘口派を虜にするマーレット。言わずと知れたフェミニン服揃いのブランドなのですが、実はアイテムそのものに、大人が安心して身を任せられる、〝甘さの引き算〞がされているところがすごい。
例えばこのブラウス。花柄、パフスリーブと、ダブルで加えられた糖度を、黒のパイピングがモダンに引き算。とびきり大人っぽく仕上がっています。さらに私のツボは、黒のパイピングに施された細かいピンタック。もう、胸がギューッとなっちゃう(笑)。
決して手を出しやすい価格ではありませんが、多分、これこそが一生もの。手に入れたときの気持ちも覚えていられるのだから、プライス以上の価値があると思うんです
石上美津江さん
MORE POINT
花柄ブラウスが普遍的な分、合わせるデニムは最旬であることが鉄則です。今季なら淡色ワイドが正解。ここに黒小物を合わせると、ブラウスの甘さが強まってしまうので、ブラウン小物で糖度を整えます
石上美津江さん
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「花柄ブラウス」はモノトーンが大人顔!
ISHIGAMI’S STYLING_06
白は甘口派にとってもはやきれい色です
白のロングスカートはモノトーンで仕上げる
⚫︎Brand_Hériter
⚫︎Item_白スカート
仕事でもプライベートでも、私のコーディネートに欠かせないのが白のスカートです。わが家にも何枚あるかわからないほど、クローゼットの幅を占めています(笑)。
そんな中、今季はこれだけでいい!と思うくらい惚れ込んだのが、エリテのコットンスカート。
一見、古着かな?と感じさせる、ナチュラルな甘さのある一枚。甘さ控えめの白スカートを、スポーティアイテムやトラッドアイテムとミックスしたスタイルが、まさにこの春の気分です。
白は甘口派にとっては、赤や黄色と並ぶくらい強さのある色。白スカートが主役なだけで十分華やかだから、配色は、〝無彩色〞でまとめます。大人にふさわしい、力の抜けた、〝カジュアルな甘さ〞を楽しめるはずです。
石上美津江さん
MORE POINT
白スカートのナチュラルさやウィンドブレーカーのスポーティさを引き締めるために、小物は黒で統一。トレンチコートのトラッド感ともマッチします。黒小物は甘口派にとっての万能アイテムです
石上美津江さん
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「白スカート」は糖度低めが気分です
まだまだお見せします!
石上美津江さんの「最旬おしゃれネタ帳」
石上さんが気になったパーソナルなおしゃれのネタを、甘口派の視点からご紹介。
この春のおしゃれがもっと楽しくなるニュースとアイデアばかりです!
MITSUE ISHIGAMI as Sweet Casual
少しの遊びが乙女心を刺激
甘口派・石上さんのネタ帳
Item
1
OUTDOOR PRODUCTS Usual Thingsのいろいろ
「この春、シンチのディレクター・染谷真太郎さんが手がけるプロジェクトが始動すると聞き、展示会にお邪魔しました。
染谷さんの、〝ボーイッシュな中に可愛さが潜む〞世界観が大好きで。フリルブラウスを重ねたい、赤のバレエシューズを合わせたいって、甘口派の妄想が広がる夢のようなラインナップ。お楽しみに!」 (石上美津江さん)
Item
2
SANDERSの革靴
「フランス映画に出てくるような、甘さの中にしっかりとした芯のある女性像に憧れています。例えば、白ワンピに黒い男靴を合わせるみたいな。
サンダースのレースアップ靴は、その憧れを体現してくれる靴。ちょっとぼってりしたシルエットが、甘口派の心をくすぐります」 (石上美津江さん)
Item
3
BALI WERKSTÄTTEのかご
「見ているだけで幸せになるかごバッグ。ナチュラルなタイプも好きですが、バリ・ワークスタットのモダンなたたずまいに、この春は心惹かれます。
小さくてカチカチしてて、使い勝手がいいわけではありませんが(笑)、そこがまた可愛いんです」(石上美津江さん)
Item
4
miiのワンピース
「数年前、セレクトショップで偶然見つけたミー。おばあちゃんになってもこんなワンピースを着ていたいと、初めて思わせてくれた出会いでした。軽い素材に、可愛らしい花柄、空気を含んだシルエット。フランス人とインド人のデザイナーが生む唯一無二の存在です。
『mii』というブランドロゴが、私のイニシャルと一緒で、そんなところにも運命を感じています(笑)」 (石上美津江さん)
Item
5
Sea New Yorkのレース
「いつものTシャツ×パンツなどにプラスワンするレースアイテムが今季のトレンドですが、キャミソールの肩紐の繊細さや素材の質感など、このブランドのレースアイテムは別格。お値段は張りますが、一生ものとして増やしていきたいと思っています」 (石上美津江さん)
Item
6
SZ Blockprintsのプリント
「年齢を重ねると、ちょっと派手なものでも受け止められる気持ちも体も出来上がっている気がしていて。エスゼットは、そんな大人にピタッとくる大胆なプリント柄が揃ったブランド。春夏だけでなく秋冬も。私は年中、楽しんでいます」 (石上美津江さん)
甘口派&辛口派
2大スタイリスト対談
「春のおしゃれ、どうします?」
仕事のスタイリングも自身の私服も、生粋の、甘口派=石上美津江さんと、辛口派=兵藤千尋さん。好きなものがブレないふたりが選んだ、鮮度の高いワードローブが到着。おしゃれ対談から、この春の傾向をキャッチして!
レイヤード前提のアイテムと、リラックス感がキーワード
好きなものが変わらないからこそ、時代の空気を取り入れたワードローブが必要ですよね
by Ishigami
「あれ? 時代感、違くない?」ってならないように(笑)、「今」に更新することが大切ですね
by Hyodo
編集部:まずは、甘口派、辛口派、それぞれのこの春の傾向を教えてください。
石上:甘口派が好きなフェミニンな服って、本来は着るだけでサマになるものが多いと思うんですね。でも今春は、レイヤードできる甘いアイテムが多く出ていて、私はそれに注目しています。例えば黒のワンピース。いつもなら一枚で決まる黒ワンピをおすすめするんですけど、この春は重ね着を楽しめるキャミワンピが気になっています。甘口派のマストアイテムであるフリル付きのブラウスも、インナーを重ねられる首元が少しあいたタイプが気分なんです。
私は兵藤さんの、〝きれいめ仕上げのボーイッシュスタイル〞が大好きなんですが、いつもシンプルな服を基調とした、重ね着前提のワードローブ選びをされていますよね?
兵藤:"きれいめ仕上げのボーイッシュスタイル"。自分では言葉にしたことがありませんでしたが、確かにそうですね。ありがとうございます! 石上さんは、6着という編集部のリクエストに、甘い服4、ベーシック服2、というバランスで答えられていますが、私は6着とも、重ね着ありきのシンプル服を選びました。この春は、ジャケットやシャツを代表とするトラッドテイストと、アノラックやラガーシャツといったスポーティテイストがマイブーム。それらのアイテムを軸にした、ミックススタイルを考えています。
編集部:それぞれセレクトしたアイテムに、この春らしい共通点などはありますか?
石上:〝リラックス感〞を、キーワードに挙げられるかもしれません。甘口派はともすると、"コンサバ"っぽくなりがちなので、私はトレンドに関係なく、〝ゆるさのあるカジュアルな甘さ〞をいつも意識するようにしていますが、今春は特に、そのゆるさが大切な気がしています。
全身のシルエットも、〝ゆるピタ〞ではなくて、〝ゆるゆる〞が今っぽく感じる、みたいな感覚で。
兵藤:わかります! 今、パンツのシルエットは太めが断然主流ですが、以前だったら、太めパンツに合わせるトップスは、タイトなものを選んでいたと思うんですね。でもこの春は、トップスもゆとりのあるサイズを合わせるのが気分。
辛口派のベースになるシンプル服って、アイテム自体にはあまり変化がないんです。だからこそ、時代に合ったサイズ感やシルエットがすごく大切。気がついたら、"あれ? 時代感、違ってない?"(笑)ってならないために。
編集部:それにしてもおふたりとも、見事に"地味色"のワードローブが揃いましたね!
石上・兵藤:本当ですね(笑)!
石上:私は基本的に、普通の服が好きなんです。人から見たら、いつも同じような格好しているって思われがちなんですけど(笑)。でも実は、自分の中では、ちょっとずつ変化していて。
甘口派、辛口派と、今回のテーマになっているように、人って好きなものって変わらないじゃないですか。好きなものを軸に、時代の空気を取り入れた、〝計算してなさそうに見えて、実はめっちゃ計算してる人〞が、私の理想なんです。
兵藤:石上さんと私は入口は違うんですけど、目指すものは近いって、おこがましいのですがいつも思っていて。私も常に、〝普通の服でどうおしゃれに見せるか〞を考えていて、それを見た読者の方に、"まねしたい! 明日これ着たい!"って思ってもらえるようなスタイリングを届けられるよう心がけているんです。
石上:好きな服を大切にしたこの春らしいおしゃれを、皆さんに楽しんでもらいたいですね!
次回は、「辛口派スタイリスト・兵藤千尋さん『最高の春ワードローブ6』まとめ」をご紹介します。
Staff Credit
撮影/小嶋洋平(人物) 須藤敬一(石上さん) 魚地武大(TENT)(物) ヘア&メイク/桑野泰成(ilumini.) 小松胡桃(ROI)(石上さん) スタイリスト/石上美津江 モデル/高垣麗子 取材・文/磯部安伽
こちらは2024年LEE4月合併号(3/7発売)「2大スタイリストが全力プレゼン!『最高の春ワードローブ6』」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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おしゃれも暮らしも自分らしく!
1983年の創刊以来、「心地よいおしゃれと暮らし」を提案してきたLEE。
仕事や子育て、家事に慌ただしい日々でも、LEEを手に取れば“好き”と“共感”が詰まっていて、一日の終わりにホッとできる。
そんな存在でありたいと思っています。
ファッション、ビューティ、インテリア、料理、そして読者の本音や時代を切り取る読み物……。
今読者が求めている情報に寄り添い、LEE、LEEweb、通販のLEEマルシェが一体となって、毎日をポジティブな気分で過ごせる企画をお届けします!
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