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いよいよ金利が上がる? 定期預金や学資保険の引き上げも【資産を作るために大事なこと】
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松崎のり子
2023.12.26
大手銀行が定期預金金利を引き上げ
銀行にお金を預けても利息なんて雀の涙――長く続いてきた、そんな超低金利の時代に変化が起きそうです。
大手銀行が定期預金金利を引き上げる動きが出てきているからです。
三菱UFJ銀行は10年物の定期預金は年0.002%から0.2%に引き上げ。100倍ものアップです。三井住友銀行でも、やはり10年物の金利を0.2%に。
大手銀行が金利引き上げに動いたことで、ネット銀行を含めた各銀行でも同様の動きが進むのではないかと思われます。
金利の見直しは定期預金だけではありません。
明治安田生命保険は2023年12月1日契約分から学資保険の予定利率を引き上げ、現行の0.75%から1.3%へ。今後もこうした動きは増えてくるのではと考えられます。
理由は日銀が長期金利の上昇を容認したため
金利引き上げの大きな理由になったのは、日銀の姿勢の変化によるもの。
10年国債の利回りである長期金利について、これまでは1%を上限としてきたのが、10月31日の金融政策決定会合において1%を一定程度超えても容認すると決めたのです。
日本でもいよいよ利上げが現実的になってきそうです。長期金利と言うと、イメージするのは住宅ローン。
この決定を受けて、長期金利に連動する固定型ローンの金利は上昇傾向にあります。多くの人が借りている変動型ローンは影響を受けてはいませんが……。
本来なら景気と金利は連動するもの。景気が良くなれば金利が引き上げられるのがセオリーですが、果たして日本の景気は良くなっていくのでしょうか?
とはいえ、これまではほとんどゼロ金利だった預金金利が上がる動きが出てきたのはうれしいこと。最近ではNISAなどの投資の話題ばかりが目立ちますが、預貯金には元本保証という安心感があります。
資産を作る手段は預金だけ、投資だけ、という二者一択ではなく、それぞれのメリットを組み合わせることが大事。
使う時期がはっきり決まっていて、その時に元本が減っていると困るというお金については、定期預金で確実に貯めるのも一つの方法です。
メリットもあればデメリットもある金利上昇、金融機関の動きには今後も注視していきたいですね。
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松崎のり子 Noriko Matsuzaki
消費経済ジャーナリスト
消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。
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