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LIFE

LEEスター先輩の笑顔の素―「あの頃と今」

【牧瀬里穂さんインタビュー】10年続けている“茶道”は、人生そのものだなと感じます

  • LEE編集部

2023.08.14

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創刊40周年特別連載 LEEスター先輩の笑顔の素-「今」

牧瀬里穂さん
〈 女優 〉

かつてLEEの誌面で活躍したスターたちが登場する特別連載。今回は、ナチュラルでいて洗練されたスタイルが憧れの的だった牧瀬里穂さんに当時も今も変わらない輝きの秘訣を伺います。牧瀬さんからLEE読者への素敵なメッセージも!

いかに冷静に判断して、行動するか。”茶道“は人生そのものだなと感じます──牧瀬里穂

牧瀬里穂さん

ブラウス¥112750/ゼッドヴェージャポン(ザディグ エ ヴォルテール) パンツ¥26400/コロネット(スコッチ アンド ソーダ) ピアス(左耳)¥79200/イー・エム アオヤマ(イー・エム)

● 牧瀬里穂 Riho Makise

1971年12月17日、福岡県生まれ。女優として多数のドラマ、映画、CMなどに出演。現在はNHK連続テレビ小説『らんまん』に、ヒロイン寿恵子の母・西村まつ役で出演中。最新情報はインスタグラムにて。
Instagram:rihomakise
公式サイト:https://jip-inc.jp/artist/makise/

「今」の笑顔の素約10年間続けている茶道。温度や湿度によって、点てるお茶が違うものになる。難しいけど、本当に奥深い!
──Riho Makise

左上から時計回りに、お茶の道具を入れる数寄屋袋、茶せんや茶器を清める袱紗(ふくさ)、お菓子を食べる際などに使う懐紙、お茶を飲んだ後に使う小茶巾を入れる小茶巾入れ、お茶を飲むときや道具を拝見するときに使う古帛紗(こぶくさ)。

左上から時計回りに、お茶の道具を入れる数寄屋袋、茶せんや茶器を清める袱紗(ふくさ)、お菓子を食べる際などに使う懐紙、お茶を飲んだ後に使う小茶巾を入れる小茶巾入れ、お茶を飲むときや道具を拝見するときに使う古帛紗(こぶくさ)。和柄だけでなく、洋風アンティークのアイテムも取り入れるのが牧瀬さん流。


前回の記事で留学時のお話しを伺いましたが、留学中に「日本文化をよく知らない」と感じたことが、その後、日本舞踊や着付け、現在も続けている茶道を習うきっかけになったのだそう。

「茶道は約10年前から、できるだけ月に3回はお稽古に通うようにしています。続けてはいるものの、季節によってお釜の位置や掛け軸の言葉などが変化するので、毎年忘れてしまって。温度や湿度によっても、点てるお茶が違うものになってしまうので本当に難しいんです。どう見極めてお茶を点てるかは、人生そのものと重なるなといつも思います。茶せんがコロンと倒れて使えなくなった、みたいなアクシデントがしょっちゅうあるのですが、いかに冷静に判断して、選択して、行動するかを毎回試されているようで。人生のように奥深いものだなと感じますね。

もともと母から譲り受けた着物を着る機会をもっと持ちたいと思ったこともあり、お稽古のときは、自分でさっと着付けて行くようにしています。茶道では、着物のほうが姿勢が安定してラクに感じるんですよね。今は、ドラマで明治時代の女性の役を演じているのですが、着物に慣れているからか『牧瀬さんは着崩れないから助かるわ』と衣装さんに言ってもらえて。好きで続けていることを褒めてもらえて、仕事にも役立つのはうれしいことだなと思います」

お稽古には自分で着物を着付けて

多趣味な牧瀬さん、着物を着て、歌舞伎や宝塚歌劇などを観に行くことも、欠かせない時間だとか。

「私はいつも『キラキラを浴びに行く』と言っているのですが(笑)、皆さん裏ではすごく苦労して舞台に立っているはずなのに、徹底して日常や舞台裏を見せないプロ意識や、観劇中の非日常感が大好きなんです。宝塚鑑賞の師匠である中井美穂さんや山本浩未さんなどや、女友達と一緒にキャーキャー言いながら観て、終わった後に食事やお茶をしながら、感想を伝え合うのも楽しみのひとつです」

多趣味な牧瀬さん、着物を着て、歌舞伎や宝塚歌劇などを観に行くことも、欠かせない時間だとか。

運動は何も考えずに予約。生活のルーティンに組み込む

ずっと色あせないチャーミングさに加えて、充実した生活ぶりからは大人のゆとりも感じられます。どうしたら、牧瀬さんのように素敵に年齢を重ねられますか?

「50代になると、ファッションもメイクも、もう最先端は追わなくてもいいかな、と思うんですね。自分に似合うトレンチコートやブーツなどの定番アイテムはある程度決まってきたので、シーズンが終わればメンテナンスに出して、また翌年も着て。ただ、若い頃憧れて買ったハイブランドのジャケットは、今の年齢で着るとハマりすぎて『選挙に立候補するのかな?』みたいになってしまうので(笑)。そういうアイテムは、何年か寝かせてまた着こなせるようになるのを待ったりもします。

保守的なものばかりでもつまらないから、仕事では今っぽい服も着たいし、ヘア&メイクさんに流行のコスメを教えてもらうことも。刺激をもらいつつも、頑張りすぎない程度に“適度なバランス”をとることが、大人になることかなと思いますね。

運動や美容のことも、私はもともと自分を追い込むことができなくて、ストイックにトレーニングに打ち込む人を見ると『なんで私にはできないのかな』と落ち込むこともありました。でも、これが自分だと受け入れて無理のないペースをつかむことは大切だし、やりすぎてもギスギスしてしまうんですよね。今はヨガ、ピラティス、ウォーキングなどできることを選んで、生活のルーティンに組み込んでいます。仕事が忙しいとかいろいろ考えると動けなくなるので、とりあえず予約を入れちゃう!

昔は1回でも運動すれば効果が出ていたなと思うんですけど、今は悲しいことに、1回やっても、5回やってもあまり変わらない(笑)。だけど、1年続けたら体も気持ちも少しずつ変わってくるんです。年齢を重ねたら、全力でなくてもいいから、まずは根気強く続けることなのかなと思いますね」

周りの人とのかかわりやコミュニケーションにおいても、無理はしないように、自然体でいることを心がけていると言います。

「仕事仲間や一緒に茶道を習っている友達とワイワイ食事をすることもあれば、一人でのんびり過ごすことも。どちらの時間も必要なので、そのときの自分のペースでストレスを感じないようにしています。それは夫婦の間でも同じで、お互いに忙しいとあまり話さないこともあるのですが、何かしてもらったら『ありがとう!』としっかり感謝の気持ちを伝えたり、恥ずかしいんですけど冗談めかしてスキンシップをしてみたり。ほどよい距離感やメリハリは意識しているかもしれません。何事も、自分が心地よいと感じられるバランスは、ずっと大切にしていきたいですね」



牧瀬さんからメッセージ

牧瀬さんにとってLEEとは?

LEEは私の青春です! 当時は誌面で紹介されていた自由が丘のお店に足を運んでみたりと、LEEに教えてもらう情報を楽しみにしていました。とがりすぎていないけど、ちゃんと流行を押さえていて、教科書のような存在でしたね

40年目のLEE読者へ

体力も知識も充実する世代。まだまだ伸びしろもある!

30代・40代は試練も多いし、周りからいろいろなことを言われて悶々とすることもあると思うのですが、今振り返ると、体力も知識も、すべてが充実しているときなのかなと思うんですよね。まだまだ伸びしろがあって、うらやましい! 大変な時期でもあるけど、素敵な先輩や刺激的な後輩にいい影響を受けながら、仕事も家のことも恋も、いっぱい楽しんでほしいです

【特集】LEEスター先輩の笑顔の素―「あの頃と今」

【牧瀬里穂さんインタビュー】「30歳で海外留学。いろいろと乗り越えて、少しは生きる力がついたかなと思います」


撮影/須藤敬一 ヘア&メイク/岡田いずみ(KiKi inc.) スタイリスト/大沼こずえ(eleven.) 取材・原文/野々山 幸(TAPE)
こちらは2023年LEE8・9月合併号(7/7発売)「LEEスター先輩の笑顔の素―「あの頃と今」」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。

おしゃれも暮らしも自分らしく!

LEE編集部 LEE Editors

1983年の創刊以来、「心地よいおしゃれと暮らし」を提案してきたLEE。
仕事や子育て、家事に慌ただしい日々でも、LEEを手に取れば“好き”と“共感”が詰まっていて、一日の終わりにホッとできる。
そんな存在でありたいと思っています。
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