LIFE

教えて! 笑顔の素

30代・40代で人生の大きな転機を迎えた

【今井美樹さんインタビュー】過去の自分とは比べず、肩の力を抜いて。悪くなければ、それでいいと思えます

  • LEE編集部

2023.11.13

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LEE40th Anniversary

創刊40周年特別連載
\LEEスター先輩の/

笑顔の素 ─「あの頃」

特別連載の最終回は、今井美樹さん! その歌声と洗練されたスタイルが人気を集め ’00年代にたびたび登場してくれました。30代・40代で向き合った育児、仕事との両立について……。貴重なインタビューをお届けします!

〈歌手〉

今井美樹さん

過去の自分とは比べず、肩の力を抜いて。悪くなければ、それでいいと思えます

Miki Imai

今井美樹さん

Profile

現在、5年ぶりの全国ホールツアー「今井美樹 CONCERT TOUR 2023 “Our Songs!!”」を開催中。12月1日まで、全12公演を予定。オフィシャルファンクラブ「I・M OFFICIAL FAN CLUB」では新規会員募集も。

公式サイト:https://www.imai-miki.net

Miki’s History


1963年

宮崎県出身

1983年

モデルとしてデビュー

1984年

女優としての活動をスタート、以降『あしたがあるから』など多数のドラマに主演

1986年

『黄昏のモノローグ』で歌手デビュー

1991年

『LEE』に初登場。その後、2000年代にかけてたびたび表紙に

1996年

『PRIDE』などの楽曲が大ヒット

1999年

布袋寅泰さんと結婚

2002年

長女を出産

2012年

ロンドンへ移住

2020年

デビュー35周年を記念して『Classic Ivory 35th Anniversary ORCHESTRAL BEST』を発売

2023年

5年ぶりの全国ホールツアー「今井美樹 CONCERT TOUR 2023 “Our Songs!!”」を開催


「あの頃」の笑顔の素

結婚、出産とライフスタイルが変わり、いくつもの困難が押し寄せていた頃。自分の曲に癒され、背中を押されました

Miki Imai

妊娠、育児中に制作した
\思い入れのある作品/

アルバム(左)『微笑みのひと』・(右)『Milestone』(EMIミュージック・ジャパン)

アルバム『Milestone』は、娘さんが5歳当時のリリース。少しずつ落ち着いてきた反面、仕事と育児の両立に葛藤もあった頃。(左)『微笑みのひと』・(右)『Milestone』(EMIミュージック・ジャパン)



妊娠中は怒涛の日々。父の大病に涙したことも

LEEの表紙に登場するたびに、そのとびきりの笑顔と、抜群のファッションセンスが当時の読者から熱い支持を集めていた今井美樹さん。人気ドラマの主演女優を務め、歌手として数々の名曲を世に送り出した20代を経て、30代・40代では、人生の大きな転機を迎えていたと言います。

Memories of
今井さん&LEE

20代後半で
\LEEに初登場!/

LEEに初登場! 20代後半で、主演ドラマにアルバムのリリースにと、忙しく活動をしていた頃

LEEに初登場! 20代後半で、主演ドラマにアルバムのリリースにと、忙しく活動をしていた頃。30代を目前にした想いも語った(’91年10月号)。

「ちょうど結婚、出産をした頃なので、家族が増えてライフスタイルがどんどん変わって。新しい生活にアジャストするために、一生懸命に進んでいた時期だったなと思います。覚えていないといえば嘘になるし、ちゃんと楽しいこともつらいことも記憶にあるけれど、早送りのようで本当に慌ただしかったなと。仕事でも、もう20代ではないから、いろいろな責任が当たり前のようにはっきりしてくる。それに、生活が変わっても、これまでのキャリアを何とか歩き続けるんだという、気負いがすごくあった気がします」

おしゃれな私物も
\ 誌面で公開 /

私物のファッションアイテムを披露してくれたインタビュー
今井さんのファッションセンスは、当時からLEE読者の注目の的でした

私物のファッションアイテムを披露してくれたインタビューも。今井さんのファッションセンスは、当時からLEE読者の注目の的でした(上・’00年10月号、下・’03年10月号)。

特に妊娠中はさまざまな出来事が押し寄せたとか。今井さんのお父さまが大病で入院された時期でもあったそうです。そのような中、当時リリースした曲が『微笑みのひと』。

「笑顔の大切さをテーマにした曲で、気持ちが沈んでいた私に“笑うこと”を思い出させてくれました。歌うと私自身が力をもらい元気になれた。またこの曲のミュージックビデオは、気心の知れたカメラマンが集まってくださり、娘がおなかにいるときのハッピーな映像で作られているんです。残念ながら、父は亡くなってしまいましたが、最後に病室でこの曲を流すこともできました。今歌っても、当時を思い出して苦しくなることは全然なくて、こうしてあの大変だった頃の思いをきちんと話せる作品を残せたということは、すごくよかったなと思っています」

今井さんの大ファン!
雅姫さんと対談が実現/

長年今井さんの大ファンだという雅姫さんのラブコールで対談が実現

長年今井さんの大ファンだという雅姫さんのラブコールで対談が実現。おしゃれや暮らしをテーマに話が盛り上がりました(’06年5月号)。

ロンドン移住と娘の反抗期が重なり、考え込む日々

約10年前にはロンドンへ移住。娘さんの多感な時期を、慣れない海外で過ごすことになりました。

「まずは生活することで精いっぱいですからね。学校の先生と話さなければいけないときに、長くロンドンに住んでいる友人に付き添ってもらったりと、周りのサポートなしではできないことばかり。娘にとっても頼りなかったんじゃないかなと。

ちょうど反抗期と重なって、親子の関係性も急激に変化していきました。『どうしてダメなの?』と言われることが増えていきますよね。答えるほうも適当には答えられない。例えば『なぜ髪の毛を染めてはいけないの?』と聞かれたときに、もし日本にいたらつい『だって校則でダメでしょ!』などと言ってしまっていたでしょうが、自分でも考えるわけです、なぜダメなのか。『私たちの時代は』とか『学校や世の中がそうだから』とかではなく、人生の先輩としてどう語るか。そんな説明で納得できないのは、私自身もわかるし。自分にも問いかけることだらけの日々でしたね。頭ごなしでなく、会話して意見を伝え合うことは努力していました。大変でしたけど。

そんな中で、意外な共通点が私と娘をつないでくれたことも。今から8年前とか、かなり早いタイミングだったと思うのですが、娘が友達に教えてもらったとBTSのYouTubeを見ていて。ごはんの時間に彼らのMVなどを一緒に見ることが、いいコミュニケーションになりました。娘と共通の話題で感情のフィルターを通すことで、見えてくるものがたくさんあって。子どもの胸の内をすべて把握することはできないけれど、こういった時間は大切だったなと、今は思いますね」

娘さんは20代になり「最高の相棒なんですよ」と、今井さんはうれしそうに話します。

「一緒に買い物に行ったり、『髪を伸ばしてみたら?』なんて意見をくれたりと、娘と過ごす時間は楽しいですね。あらためて育児を振り返ると、私は娘に謝りたいことだらけだし、もっとこれをしてあげたかった、あんなこともしたかったと思うんです。でもそれは、娘がやりたかったわけじゃなくて、私が子どもにできなかったことへの後悔をしているだけ。今の娘は、やさしくて、たくましくて、スマホを使いこなせるから世の中のことも知っていて、いつも楽しそう! 親が特別何かしなくても、周りからの助けをたくさんもらいながら、彼女には彼女なりの人生が、道ができていくんだなと、今は痛感しています」

▼記事後編はこちら!

Cover History
表紙登場は過去8回!

素敵なヘアスタイルの変遷も見ものの表紙たち。実はパーマではなく、クセ毛を生かしているそう!

1991.10
1991.10
2000.4
2000.4
2000.10
2000.10
2001.10
2001.10
2003.2
2003.2
2003.10
2003.10
2004.12
2004.12
2006.5
2006.5

Staff Credit

撮影/須藤敬一 ヘア&メイク/福沢京子 取材・原文/野々山 幸(TAPE)
こちらは2023年LEE12月号(11/7発売)「LEEスター先輩の笑顔の素―「あの頃と今」」に掲載の記事です。

おしゃれも暮らしも自分らしく!

LEE編集部 LEE Editors

1983年の創刊以来、「心地よいおしゃれと暮らし」を提案してきたLEE。
仕事や子育て、家事に慌ただしい日々でも、LEEを手に取れば“好き”と“共感”が詰まっていて、一日の終わりにホッとできる。
そんな存在でありたいと思っています。
ファッション、ビューティ、インテリア、料理、そして読者の本音や時代を切り取る読み物……。
今読者が求めている情報に寄り添い、LEE、LEEweb、通販のLEEマルシェが一体となって、毎日をポジティブな気分で過ごせる企画をお届けします!

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