話題の乳幼児教育「レッジョ・エミリア・アプローチ」を最新リゾートホテルで!子どもとアトリエ表現を楽しむ滞在レポ【星野リゾート リゾナーレ大阪】
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藤本こずみ
2023.03.05
「星野リゾート リゾナーレ大阪」へ!
大阪の南港エリアに2022年12月にオープンした、「星野リゾート リゾナーレ大阪」。リゾナーレといえば、その土地ならではのアクティビティをファミリーで楽しめるリゾートホテル、というイメージ。それが西日本に初進出!? しかも大阪の南港エリアに!? 一体どんな施設なのか、どんな体験ができるのか、とっても気になっていたこのホテルに、家族4人で宿泊してきました!
「リゾナーレ大阪」のコンセプトは、”創造力を遊びこむ”。「ハイアット リージェンシー 大阪」と共同運営するコラボレーションホテルのため、客室は「ハイアット リージェンシー 大阪」内にあり、同ホテルのレストランやラウンジなども利用できます。最大の魅力は、「リゾナーレ大阪」宿泊者専用のアクティビティである、アトリエでの表現活動に子どもと参加できること!
ホテルの最上階・28階にあるのが、469㎡と日本最大級のアトリエ。大きな窓からは大阪湾を一望でき、開放感抜群。この明るくカラフルな空間に、子どもの興味・関心をかき立てるたくさんのマテリアル(素材)が用意されています。
イタリア発の乳幼児教育「レッジョ・エミリア・アプローチ」
ここで体験できるのは、イタリア発の乳幼児教育「レッジョ・エミリア・アプローチ」を取り入れた表現活動。「レッジョ・エミリア・アプローチ」に決められたメソッドはなく、その特徴は”共同性”と”創造性”。コミュニティの中で子ども自身が主体的に学ぶことが大切にされています。1990年代にアメリカ版ニューズウィーク誌に”世界で最も先進的な乳幼児教育の一つ”として取り上げられたことから、教育界で高く評価されるようになり、グーグルやディズニーなどの企業内幼稚園でも採用されていることが知られています。日本の宿泊施設で取り入れたのは、「リゾナーレ大阪」が初めてだそう!
▼「レッジョ・エミリア・アプローチ」に関するLEEweb記事はこちら!▼
いよいよアトリエを初体験!
わが家の8歳息子&4歳娘も、早速一番楽しみにしていたアトリエへ。ここに入った瞬間の二人の目の輝きといったら! あっという間に、それぞれの気になる場所へと駆け寄っていきます(笑)。
アトリエ内は、入り口のギャラリーから、色彩・絵画・造形など様々なテーマに触れられる”探索エリア”、表現や実験をするプロジェクトルームまで、ゆるやかにつながっています。興味を持ち→気になるものを見つけ→自分の表現を深める、という体験ができるつくりになっているのですが、目的や方法が説明されているわけではありません。豊かな環境だけが用意されていて、子どもたちが好奇心の赴くままに、じっくり遊ぶことができる。そんな大らかで贅沢なスタイルが素晴らしいな、と感じました。息子と娘は、キネティックサンドで砂遊びをしたり、お気に入りのものを集めて宝箱を作ったり、プロジェクターで模様を映し出したり、大きな紙にダイナミックにお絵描きしたり……次々に遊びに全力投球!
また、芸術の専門家・アトリエリスタの方と行う”プロジェクト”にも参加しました。このプロジェクトは、子どもたちだけで参加する予約制の活動。今回は「色をあつめる」というテーマで、水槽に落とした絵の具の広がり方を眺めたり、三色の絵の具と水を混ぜて好きな色水を作ったりしたのだそう。終わった後には、子どもたちの様子を伝えてもらえるフィードバックの時間もありました。
子どもたちのお気に入りは?
滞在中のほとんどの時間をアトリエで過ごした二人。「何が楽しかった?」と聞いてみるとーー。
息子は、「虫コーナー!」と即答。アトリエの一角には、自然物、工業製品、工芸品などが集まるマテリアルライブラリーがあるのですが、この”虫・昆虫”の棚が、虫好きの息子の心にヒットしたよう。確かに、長い間、標本を眺めたりフィギュアを触ったり、自分の世界に入りこんでいたなぁ。
一方、娘が「あそこ!」と指を差したのはーー。
木や布やプラスチックなど、ナチュラルな色味のマテリアルが並ぶコーナー。特に気に入っていた布は、「結んで~」「巻いて~」とリクエスト。エプロンにしたりスカーフにしたりと、おしゃれを楽しんでいました(笑)。
遊びの可能性は無限大!
ここで始まった、お買い物やお料理などのごっこ遊びは、1泊2日のうちにどんどん形を変えていくことに! いつの間にか兄妹で夢中になっていたので、「何してるのかな?」と近づいてみたところ、お医者さんごっこになっていました。薬を小瓶に詰めたり、足に包帯を巻いたり。「すみません~ケガしたんです~」と手を差し出してみると……なんと手術してくれました(笑)。黄色のファスナーで、手の表面を開いて、中に透明の器具を入れてくれたみたい。なんでもおもちゃや道具にしてしまう、子どもの想像力や発想力ってすごい!
親にとっても気づきがいっぱい!
「子どもたちが喜ぶだろうな」と思っていたアトリエでしたが、実際に体験してみると、子どもはもちろん、親にとっても得るものがいっぱい。私にとっては、普段はなかなか取れないゆっくり遊ぶ時間の中で、子どもたちの好きなものを再確認できたり、意外な興味の対象を発見できたり、遊びの広がり方に驚かされたりと、気づきがたくさんあったのが大きな収穫でした。夫も、「ほんまにこれが好きなんやなぁ」「こんな風に(その場にいる)お友達と遊べるんやなぁ」と新鮮だった様子。
それに、アトリエは大人にとっても楽しくて居心地のいい場所。私が心をつかまれたのは、丁寧に集められたマテリアル!
各分野の専門家から紹介されたものや地元の企業や工場から提供されたものなど、ひとつひとつのものに物語があるんです。娘が気に入っていた布も、土から採れる成分で染めた”ベンガラ染め”のものだそうで、優しい色合いが素敵。ほかにも、ファスナーや洗濯バサミ、アクリル板や歯車など、面白いものがたくさん。小さな子どもたちも、これらを大事に扱っていたのが印象的でした。
家でも、こういう素材を取り入れてみよう! ……と、コルク栓や糸巻が出てきたら、子どもたちに渡してみることを決意する私(笑)。
非日常を体験してリフレッシュするだけでなく、アトリエでの気づきを家に持ち帰って、その後の暮らしに活かすことができるのも、この滞在ならではだな、と実感しました。
アトリエは、0歳~12歳の子どもが、大人と一緒に楽しむ空間。チェックイン日13時~18時、チェックアウト日9時~12時の最長8時間利用できます。わが家もたっぷり遊びましたが、子どもたちは「まだまだいたい!」と言っていたので、できるだけ時間をとって満喫することをおすすめします!
客室やラウンジでの時間も充実
「リゾナーレ大阪」では、アトリエ以外でも特別な時間を過ごせます。たとえば、今回私たちが宿泊した部屋「アトリエルーム デラックス」では――。
天井から張り巡らされたネットに登ったり、窓や壁の一部にクレヨンでお絵描きしたりすることができました。
子どもたちは、特にネットに大興奮! 部屋にいる間は、ほぼ頭上にいたような(笑)。ごろごろ転がったり降りてきてお絵描きを始めたり、まだまだ遊びが続きます。窓からはメトロの車庫やフェリーの船着場が見えて、昼はワクワク、夜はうっとり。
また、優雅にひと息つくなら、「ハイアット リージェンシー 大阪」のクラブラウンジへ。
別料金の申し込み制で、最上階のクラブラウンジでのティーサービスやイブニングカクテル、1階カフェレストランでの朝食も利用可能に。すべて子ども歓迎のビュッフェ形式で満足度が高く、「時間が足りない~!」と叫びたくなるほど(笑)。クラブラウンジはアトリエと同じ階にあるため、子どもがプロジェクトに参加している間に、夫婦で大人の時間を過ごす方も多いそうです。
表現に没頭するという、これまでにない滞在を
ホテルから一歩も外に出ずに、まさに子どもたちと”遊びこむ”時間を満喫した1泊2日。今回の滞在に、リゾートホテルの新しい可能性を見せてもらった気がします。総支配人の福本博隆さんからも、こんなメッセージをいただきました。
「『リゾナーレ大阪』の開業にあたっては、これまでのリゾナーレで提案してきたような、大自然の中でのアクティビティに負けない体験をしていただけることを目指しました。ファミリー層のニーズについて調べる中でわかったのは、今は幼稚園や小学校に通いながら複数の習い事をされるお子様が増えており、忙しい日々を過ごしているご家庭が多いということ。また、遊びの場面でもテレビやゲームなどで、インプットすることが多い印象を受けました。そこでたどり着いたのが、”圧倒的にリアルなアウトプットの場”を提供すること。たっぷり時間がある中で、好きなものを好きなように使って、表現することに没頭してもらえたら、これまでにない滞在になるのではないか、と考えたんです。私たちがこだわってセットアップした環境で、お子様にも保護者の方にも自由に楽しんでいただけたらうれしいですね」
「リゾナーレ大阪」では、今後もアトリエのマテリアルやプロジェクトを進化させていく予定だそう。子どもとの特別な体験を求めている方は、ぜひ一度チェックしてみてください!
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藤本こずみ Kozumi Fujimoto
ライター
1979年、兵庫県生まれ。雑誌やWEBで、インタビュー、ライフスタイル、占いなどの記事を執筆。趣味は、テレビドラマ鑑賞&リラクゼーションスポット巡り。夫、長男、長女との4人暮らし。兵庫・東京の二拠点生活に挑戦中。