【スタイリスト宇藤えみさんの新しい家】都内からの移住。リノベーションで叶えた海辺の暮らし
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@homeLEE 私らしく建てる、心地よく暮らす
2023.02.22
海と山に囲まれた土地で子育てがしたい!と願い、都内からの移住を計画し、紆余曲折を経て、ようやくたどり着いた理想の暮らし。少しずつ育てていくのが楽しみという宇藤さんの出来立ての新居にお邪魔しました!
中古の戸建てをフルリノベーションして、海と山の近くでの子育てを実現
築30年の戸建て物件をフルリノベした宇藤さんの新居。昔からあった梁を生かした開放的なLDKは、家族や仲間の憩いの場に
スタイリスト
宇藤えみさん
profile
ファッション、フード、ライフスタイルにまつわるスタイリングを手がける。夫、4月から小学生になる長男、1歳の長女と4人暮らし。2022年10月に都内から移住。
リノベーションで叶えた、海辺の暮らし
水平線の景色がすっとなじむ
開放感と落ち着きのある家づくり
「私の地元の愛媛は細道の急坂が多く、緑が濃くて海が真っ青。初めてこの土地を訪れたとき、その景色と重なり、いつか自分もここで子育てをして暮らしたいなと感じていました」と宇藤えみさん。
都内で夫・長男との3人暮らしをしていましたが、「時代が変化して、家族がさらに1人増えることもわかり、真剣に今後の暮らしについて夫婦で話し合って、移住を決断しました。設計は夫の同級生に頼んだので、仲間同士のお楽しみプロジェクトのような感覚で始まりました。でも土地探しが大変で。いい物件は高値だし、やっと契約に至った土地は売主側の理由で白紙になるし。半ば諦めかけていたとき、築30年の中古物件を紹介されたんです」。
リノベならばコストを抑えられるかも、と夫婦の意見が一致。何より、目前に広がる絶景に魅了されたと言います。
「世界情勢の影響で材料費が高騰したり、納期がずれたり、私は出産もあって、大変なことを数えたらキリはないけれど、完成した家を見て苦労は吹き飛びました。『光と影』をテーマにして作ったので、光をたくさん取り込む工夫をしました。これからは植栽をしたり、室内にグリーンを置いたり、木漏れ日などの影を意識したインテリアを楽しみたいと思っています」(宇藤えみさん)
フレッシュな地元野菜で日々のごはんもごちそう!
野菜づくりが盛んな地域で、新鮮な地元野菜が手頃な価格で手に入るのも、家をここに建ててよかったうれしいことのひとつ
家の周りには、緑の小道がいっぱい
一歩外に出れば、木々の生い茂る小道がいっぱい。「葉の色や木々の香りなど、四季の変化を肌で感じられるのがいいですね」
テラスからは水平線と富士山が。大自然を眺めてリラックス
リビングからは正面に富士山と海が開けた景色を見渡せる
Entrance(2F)
土間収納と手洗い場を設けた機能的でノーストレスの玄関
玄関ドアを開けると左側にシューズクローゼットとハンガーラック、そして少しの荷物を置ける空間があります。また、右側に靴を脱いで上がるとすぐに小さな手洗い場が。
「うちは洗面所が階段を下りた1階にあり、キッチンまでも少し距離があるので、今の時代に合わせて玄関わきに小さな手洗い場を設けることにしました。出かける直前にちょっと身だしなみを整えることもできるし、この玄関まわりのつくりは、とても満足しています」
玄関の床は、キッチン、洗面台と同じく、モルタルに。正面に飾られたアートは夫の好きなSHUN SUDOの作品
奥のトイレの扉と干渉しないようにと、ミニマルに設計した手洗い場。来客がすぐ手洗いできる利便性はもちろん、家族の身支度にも大活躍
Living&Dining room(2F)
海を独り占めできる絶景を生かし、家族の居心地のよさを大切に
リビングから地続きになったテラスの先には、ダイナミックな水平線。特注の大きな掃き出し窓は、すべて壁に収まるようにし、開放的なアウトドアリビングのようにしてくつろぐことも。
「西向きなので、サンセットが本当に美しいんです。下の子が歩き出したので、しばらくはネットを設置する予定ですが、ここでお茶をしたり、深呼吸をしたり、息子は行き交う船や、上空にやってくるトンビを観察したりして、毎日飽きません」
Before
海側に向かってカーブになっている壁に窓が。キッチン側に扉があり、外の小さなテラスに出ることができるつくり。光を取り入れる面積が狭く、リビング全体が暗い印象
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およそ16畳のリビングダイニング。「和のエッセンスを入れたくて」と、食卓の上には長年憧れていたというイサム・ノグチの照明をつけて
引き込み窓を開けると、リビングとテラスがひとつの大きな空間に。ダイニングの椅子を移動させて、壮大な景色を眺めながらくつろげる空間
新居に合わせて新調したソファは、ゆったり座れて、自然と家族が集まる場に。床暖房は入れず、冬場は間伐材などが燃料のペレットストーブを使用
パパの誕生日に長男が壁に飾りつけした自作の絵
Kitchen(2F)
クローゼットのように食器や調理道具を見渡せるキッチン収納
調理スペースをしっかり確保でき、腰の高さよりも下に収納を集約できるようにと、横幅が約360㎝とたっぷりあるキッチン。
「キッチン側の天板はステンレス、背面の天板はモルタルにして遊びをきかせたのがこだわりです。造作キッチンはかかった費用もそれなりで……。そして食洗機は入れませんでした。夫には反対されたけれど、収納量を増やすほうを優先したくて。私は大満足ですが夫には一生ボヤかれると思います(笑)」
Before
造り付けの収納棚が床から天井までびっしり。光が入らず暗い印象で、圧迫感もあったため、いかに明るさを出すかも、リノベのポイントに
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ウォッシュ加工をしたステンレスの天板は、薄くスタイリッシュな仕上がりに。背面の壁をくりぬき、窓を設けて光を取り込む工夫も
背面の収納は家具職人にオーダーしたもの。モルタルの天板と、フルーツや子どものおやつなどを入れたかご、花などのナチュラルな素材を引き立て、機能性とビジュアルのよさを両立
深い引き出しは、開けると内側に浅い引き出しがもうひとつ。「ずらりと中身を見渡せる、器版のクローゼットを作りたかったんです」
実は一番左側だけ、開き戸になっている仕掛け
キッチン台の下は調理道具やふきん類、調味料や乾物などを収納する高さや幅の異なる引き出しで構成。手前に引き出せる家電棚も
ダイニング側にも奥行きの浅い棚を設け、グラスやマグカップなどを収納。隣の扉の中には、事務用品や体温計などの生活雑貨も
「もともとキッチンが広い間取りを生かしたので、みんなで作業しやすくていいですね」
中古の戸建てをフルリノベーション
宇藤えみさんの家づくりDATA
エリア:神奈川県三浦郡
間取り:3LDK、約120m²
依頼先:cobi.architects
建築費:2000万円
(耐震補強、引っ越し等含む)
山の急斜面に建てられた物件で、2階に玄関やLDKがある。階段を下った1階は、寝室や子ども部屋、水回り。階段の位置や間取りは既存を生かすことで、コストを削減。
ルームツアー動画はこちら!
私たちの住まいストーリールポ次回は、【私たちの住まいストーリールポ】「リノベで叶えた、海辺の暮らし」スタイリスト宇藤えみさん宅のベッドルームやキッズルーム…家づくりのこぼれ話も大公開!
撮影/馬場わかな 間取り図作成/前田優子 取材・原文/田中理恵
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