SUN SIGN IN VIRGO（太陽がおとめ座に）

8月23日に太陽がおとめ座に入ります。ひとつ前のしし座がつねに一所懸命、目の前のことに夢中になって、命の火を燃やすような星座だとしたら、おとめ座はそこでふと冷静になり、自分を眺めるような客観性がある星座です。しし座さんはそれがどんなに大変でも、合理的でなくても、手を抜くということは考えられませんが、おとめ座さんは全体のバランスを考えて、ゆとりをもって仕事をしようとします。でも、太陽がおとめ座に入ることで、家庭でも職場でもさまざまな仕事が本番を迎えることになるでしょう。

8月4日に守護星の思考や伝達の星・水星がおとめ座に入っていますが、26日まで滞在し、そのうえで、27日におとめ座で新月があるので、念入りに計画してきたプロジェクトを実行に移すのがこの新月になるはずです。9月5日には愛と美の星・金星もおとめ座に。この頃は、おとめ座さんの細やかな仕事ぶりが愛されるタイミングです。

9月10日にはうお座で満月があり、この日からはてんびん座に入っている水星が「逆行」します。迷い、悩みが多くなるとき。このままでいいのか、それとも進むのか。社会の大半の人が捨てきれない過去について思い悩むイメージがあるのです。満月は、境界を溶かす星・海王星とともに起こるので、この頃までは不安感も強いでしょう。とくに、8月20日に行動や戦いの星・火星がふたご座に入っているために、心のうちにあるものが出てきてしまう時期でもあります。言葉にはくれぐれも気をつけて。

旧暦では月の満ち欠けでカレンダーが変わるため、古くから太陽の動きにもとづいた二十四節気が使われてきました。この「星ごよみ」も太陽の移動に合わせて、星の動きをご紹介していますが、太陽がおとめ座にあるこのひと月は、二十四節気では「処暑（しょしょ）」と「白露（はくろ）」に当たります。

二十四節気をさらに三等分にしたものが七十二候です。「処暑」は、「綿柎開（わたのはなしべひらく）」「天地始粛（てんちはじめてさむし）」「禾乃登（こくものすなわちみのる）」。「白露」は、「草露白（くさのつゆしろし）」「鶺鴒鳴（せきれいなく）」「玄鳥去（つばめさる）」に分かれます。

暑さが落ち着いてきて、綿の実が割れたあとに白い綿が顔を出し、稲がたわわに実ってくる夏の終わり。9月も中旬になると、露が白く光り、鶺鴒が鳴き、燕が南へと去っていく。日中はまだ暑くとも朝晩は冷んやりしてきて、随分と秋めいてくる頃ですから、私たちの心も自然と、秋の向こうの長い冬へと向かいはじめるでしょう。今年はコートを新調しようか、ストーヴはどうしようと、都会暮らしでも、なんとなくの冬支度が頭をよぎるはず。おとめ座の〝段取り〟の性質と北半球の季節がよくシンクロしていると思うところです。数ヶ月先を思う想像力が大切なときだと感じます。

2022年8月23日更新。次回の星ごよみは、2022年9月23日に更新します。
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