おいしいごはんを食べるなら！デザインも機能も使い勝手もブラッシュアップされた象印の炊飯器「炎舞炊き」に注目です

神原サリー

2022.07.22

おうちごはんの機会がぐんと増えるとやっぱりこだわりたくなるのが炊飯器。各社から高級炊飯器がずらりと登場していますが、今年の注目は象印マホービンの「炎舞炊き」です。テレビCMなどでその名前は聞いたことがあるという人も多いかもしれませんね。でも、2022年6月に発売されたNW-FAシリーズは、デザインも機能も使い勝手も大刷新された力の入ったモデルなのです。さっそくお借りして試してみたので、その実力のほどを解説したいと思います！

「神原サリーの愛しの家電語り」
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象印マホービンが創業100周年の節目の年に誕生した「炎舞炊き」を大刷新

象印マホービン　圧力IH炊飯ジャー「炎舞炊き」NW-FA10。カラーは写真の絹白（きぬしろ）のほかに黒釉（くろゆう）も。5.5合炊きの価格は14万3000円

「炎舞炊き」は同社創業100周年の節目となる2018年にデビューしたヒット商品です。各社が内釜の素材に注目する中、かまどの“炎のゆらぎ”に着目し、それを再現すべく独自のＩＨ構造を開発して特許も取得。発売から4年で累計出荷台数50万台を突破しています。IHによる部分的加熱の大火力切り替えを行うことで、釜内に激しい対流を起こして米が勢いよく舞い上がり、ふっくらと炊き上げるのが特徴となっています。

左が旧モデルのIHの配置。右が新モデルのIHの配置。異なる2種類の底IHヒーターによって縦・横・斜めに激しい対流を生み出してムラなく炊き上げ、ふっくらとした粒感と甘みを引き出します

2022年6月21日に発売された新モデルのNW-FAシリーズ（5.5合炊きと一升炊き）では、新設計により横対流・縦対流を生み出す２種類の底IHヒーターをそれぞれ3つ配置し、順番に加熱する「3DローテンションIH構造」を採用。釜の中に縦・横・斜めの激しく複雑な対流を引き起こすことで、今まで以上にふっくらとした粒感と甘みを引き出せるとしています。

これまで本体の底の中央部にあったセンサーが、新しいIHの加熱方式に合わせて側面に配置されています

ブラックとホワイトを基調としたカラー展開は従来どおりですが、見た目のデザインが大きく変わり、シックな印象が強くなりました。絹白（きぬしろ）と黒釉（くろゆう）というネーミングのとおり、和の空間にも合うマットな質感ですが、クセがなくてどんなキッチンやダイニングの空間にもしっくり馴染みそうな素敵なデザインだなと思います。

料理や気分に合わせて15通りから選べる「炊き分けセレクト」機能がうれしい

今回、新しく搭載されたのが料理や気分に合わせて15通りから選べる「炊き分けセレクト」機能。かたさ3段階・粘り5段階から選べるのですが、まずはどちらも「標準」で炊いてみました。

実はもう１つ大刷新された点に操作パネルの使いやすさがあります。これまではボタンを連打しないと選びたいメニューにたどり着けず、間違うと最初からやり直しでまた連打…というのが残念だなあと思っていたのですが、大型バックライト液晶のタッチパネルを採用し、操作性が格段に向上したのです。画面に表示される指示に従ってタッチしていけばいいので、「炊き分けセレクト」の設定もすいすい。

象印の炊飯器としては初めてタッチパネルが採用され、ぐんと操作がしやすくなりました。写真はかたさ3段階・粘り5段階から料理やその日の気分に合わせて選べる「炊き分けセレクト」の操作の様子

炊飯ボタンを押すと「あと56分」の表示が出てきてわかりやすいですし、炊飯途中には残り時間のほか、今どんな機能が使われているのかが一目でわかるようになっています。

かたさも粘りも標準を選んでみました。炊飯ボタンを押すと「あと56分」の表示が出てきてわかりやすいです

炊飯途中には残り時間のほか、今どんな機能が使われているのかが一目でわかるようになっています

さあ、ごはんが炊きあがりました！　ふたを開けてみると表面がきれいに平らになっていてムラなく炊けていることがわかります。よく見るとおいしさの秘密の「カニ穴」もあり、艶々していい香りがします。食べてみると、粒立ちのよさが際立ち、一口噛むと甘みが広がる申し分のない炊き上がりに。象印の炊飯器はどちらかというとやや柔らかめのごはんが炊ける印象があったのですが、食感的にもかたさ・粘り「標準」という感じ。合わせるお料理や好みに応じて自分でセレクトできるのもいいですよね。

ごはんが炊きあがったところ。表面がきれいに平らになっていてムラなく炊けていることがわかります。よく見ると「カニ穴」も

1粒1粒がしっかりとしていて、かむほどに甘いごはんが炊きあがりました

本体には内釜の両脇部分に凹みが作られていて、内釜を取り出しやすいように配慮されています

炊いた後のお手入れも、本体には内釜の両脇部分に凹みが作られていて、内釜を取り出しやすいように配慮されていますし、洗うのも内釜のほかは内ぶただけでシンプルです。

しっかりとした厚みがありながらも重すぎず扱いやすい「豪炎かまど釜」

使った後に洗うのは内釜とこの内ぶただけ

121通りの中から好みの味わいを探し出せる「わがや炊き」

ここ数年、高級モデルの炊飯器では、全国に広がる様々な銘柄に合わせた「銘柄炊き分け」機能を搭載するのがスタンダードになってきています。そうした中で、断固としてこの機能を搭載しない姿勢を貫いているのが象印。というのも、お米というのは作柄に変化があり、産地によっても食感が変わるものなんですよね。だからあえて搭載しない。その考えには共感します。

他社では当たり前になっている「銘柄炊き分け」機能をあえて搭載していない代わりに「わがや炊き」「炊き分けセレクト」という2つの機能で好みのごはんが炊けるようになっています

その代わり、前回食べたごはんの「かたさ」や「粘り」の感想をアンケートに答えていくことで炊き方を調整していく「わが家炊き」機能があるのがユニーク。その数はなんと121通りにもなるのですから、すごいですよね。使っているうちに家庭ごとの好みの食感に進化していくなんて素晴らしいではないですか。

121通りの炊き分けを可能にしている「わがや炊き」は、前回食べたごはんのかたさや粘りにアンケートに答えていくことで好みに近づけていく象印ならではの人気機能。大型バックライト液晶によるタッチパネル式でより答えやすくなっています

そのほか、1.3気圧の高圧力をかけ、お米の中に水分を閉じ込めることで、レンジで温めてもべたつきにくく、ほぐれやすくなるという「冷凍ごはん」メニューも試してみましたが、まさにそのとおり。炊き立てを食べる場合はちょっともっちりし過ぎかなとも感じたので、週末の冷凍専用でまとめて炊いておく…というような使い方がいいかもしれません。

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5.5合炊きで14万円台という高価な炊飯器ではありますが、納得の炊き上がり、機能、使い勝手、デザイン。ごはん派なら毎日の食卓に笑顔が増えること請け合いなので、選択肢の1つにしてみてはと思います。