最近は材料を入れたら、あとはほったらかしで調理ができる電気圧力鍋や自動調理なべが大人気。でも、ごはんと一緒におかずも調理できちゃう夢のような調理家電「タクック」のこと、ご存じでしたか? 発売から10年目になる“知る人ぞ知る”隠れた名品なんです。家族の夕飯にはちょっと早いけれど、おやつじゃあ物足りない…塾に行く前の1人分ごはんにも大活躍の便利家電、タイガー魔法瓶の「タクック」の魅力をご紹介しますね。
初代モデル登場から10年目になる“万能調理家電”
<タクックの歴史>
タイガー魔法瓶から初代モデルのタクックが発売されたのは2012年2月のこと。同社の若手の女性社員が「帰宅後に栄養バランスのいい食事を簡単に作れたら…」という思いから企画されたタクックは、一人暮らしの若い女性をターゲットに発売されたのですが、ごはんとおかずが同時に作れると注目を浴び、当初目標8,000台だったが、わずか2カ月で3万2,000台を売り上げるほどのヒット商品になりました。
その仕組みはとても明快で内なべの上に、側面にスリットが入ったクッキングプレートをセットするというもの。炊飯時の蒸気を利用して調理するわけですから、エネルギー的にも無駄がなくエコ家電の極みのような家電です。
その後、シニア層に向けた上位モデル「おとなのタクック」を発売。2013年にはファミリー向けの「みんなのタクック」が発売されるなどターゲットを広げ、2014年12月には30~40代のDINKS層に向けた「ふたりのタクック」も登場しました。実は中国、台湾、香港、シンガポール、ベトナムなどのアジア各国や米国でも発売していて人気を集めています。
今年で10年目になるロングセラーのタクックですが、現在のラインアップは初代モデルのデザインなどを受け継いでいる3合炊きのJAJ-G550のほか、5.5合炊き・1升炊きのIHジャー炊飯器にクッキングプレートを付属した大容量タイプのマルチクック炊飯器(JKT-L100/L180)の2モデル。
今回は、2台目炊飯器としても万能調理家電としても魅力的な3合炊きタイプでの調理の一例をご紹介したいと思います。オーディオ機器のようなデザインを目指したというだけあって、パネルカバーがついたスクエアな形がインテリアに馴染むのも魅力の1つ。ナチュラルホワイト、コーラルピンク、
アッシュグレーの3カラーがそろっています。
炊飯時の蒸気でおかずも作れるから、親子丼も失敗無しで手間いらず
ごはん+おかずの同時調理の中で、一番手軽なのは丼物かもしれません。付属のレシピブックの「黄身のせ親子丼」を参考に、冷蔵庫にあった鶏のささみ2本(これでだいたい80gなので、レシピどおり)と玉ねぎ1/4個分の薄切り、生椎茸の薄切り1個分を使って親子丼を作ってみました。
内なべには洗米したお米(0.5合もしくは1合。食べる量に応じてどちらでもOK)を入れ、お米の量に合わせて水加減します。次に、先ほどの材料のほか、しょうゆ・砂糖・みりんを合わせた調味液をクッキングプレートに入れ、最後に溶き卵を回しかけて、内なべの上にセットします。あとは炊飯ボタンを押せば準備完了!
約50分後にごはんが炊きあがったのでふたを開けてみると、ちょうどよく鶏肉や玉ねぎに火が通っています。甘辛のおいしそうな香りに幸せな気持ちになりますね。
熱いのでミトンでクッキングプレートの取っ手を持って取り出します。ごはんも艶々でおいしそう。実は、内なべには高い遠赤効果で炊きムラを抑える特厚2.5mmの黒遠赤釜を採用しているので、ごはんそのものもふっくらおいしく炊けるのです。1万円を切る炊飯器としてはかなり優秀だと思っています。
丼にごはんをよそって、クッキングプレートの鶏肉などを汁ごとのせ、最後に卵黄1個分、三つ葉をのせれば「黄身のせ親子丼」の出来上がり。最初にプレートに入れた溶き卵は、しっかりと熱が入って味も染みていますが、こうして黄身をさらにプラスすることでよりしっとりジューシーになり、栄養価もプラスされるというわけですね。
準備も簡単だし、栄養のバランスもいいのでこうしたメニューは塾に行く前に腹ごしらえ…といったお子さん用にもぴったりかなと思います。ちなみにレシピブックには、このほか「ロコモコ丼」「フレッシュイタリアン牛丼」「アジアンはるさめ丼」といった心躍るメニューがいろいろ載っているのでマンネリ化の心配もないはず。公式サイトでもこれらのレシピを見ることができます。
炊き込みごはんとおかずの同時調理で豪華な夕食も
今度は「きのこピラフ」と「サーモンのクリーム煮」を同時に作ってみましょう。内なべではお米のほか、マッシュルームや椎茸、舞茸などのきのこや薄切りの玉ねぎ、バター、コンソメ顆粒などを入れて「きのこピラフ」を炊き上げ、クッキングプレートを使って、サーモンのクリーム煮を作ります。こちらは、1口大に切った生鮭1切れ、薄切りの玉ねぎ、ジャガイモ、ニンジン、市販のホワイトソース(1/3缶)、コンソメ顆粒などを入れています。ニンニクを切らしていたこともあり、今回はピラフにもクリーム煮にも「マジックソルトガーリック」で味を補いました。余談になりますが、これ、化学調味料無添加でハーブの味も強すぎず、かなりおすすめです。
ちなみにこのレシピは、以前「ふたりのタクック」で作ったもの。白米の炊飯モードで同時調理してみましたが、「きのこピラフ」もパラッとおいしく炊き上がりました。サーモンのクリーム煮は緑を足したかったので、冷凍ほうれん草を加えて全体を混ぜ、レンジで3分ほど加熱しています。
お皿に盛りつけてみると、お鍋やフライパンなどを使わずに作ったとは思えないほど充実した“ご馳走ごはん”に。タクックの同時調理では、ガーリックシュリンプと豆乳クラムチャウダーというように、内なべでスープを作り、クッキングプレートでおかずを作るレシピもいろいろ。内なべでの煮込み料理やリゾットなどもつくれるんです。
ケーキモードで作るまんまるホットケーキが絶品
タクックはスイーツづくりも得意。というのも、パネルカバーを開けると「ケーキ」の文字が見え、スポンジケーキやガトーショコラ、チーズケーキなどが作れるのです。
今回はスポンジケーキよりもお手軽に、SHOWAの「まんまるおおきなホットケーキのもと」を使って、スフレ風のケーキを作ってみることにしました。材料はホットケーキ(2袋)と牛乳、卵2個。これをよく混ぜ合わせて内なべに入れ、ケーキモードで焼きます。調理時間はスポンジケーキと同じ35分に設定して、調理スタート。
焼き上がってから竹串を刺して確認してみると、何もついてこないでちょうどいい感じ。もしも焼き足りない場合は保温ランプが点滅している状態で「時」キーを押して追加のやきあげ時間を設定して、炊飯キーを押せば追加加熱ができます。
内なべにバター(もしくはサラダ油)を塗っておくのを忘れてしまったので、取り出すときに少し表面を傷つけてしまいましたが、ふっくら焼き上がったシフォン風のホットケーキの味は抜群。フライパンやホットプレートで1枚ずつ焼くよりも簡単だし豪華に見えるのでおすすめです。
今回使用したのは少し前の型番のものですが、現行モデルにはレンジでの解凍時にパサついたりせず、冷凍用のごはんがおいしく炊ける「冷凍ごはん」モードも追加されていて、さらにバージョンアップしています。炊飯器のサブ機としても、万能調理家電としても活躍すること間違いなしのタクックです。
DATA
- ブランド:タイガー魔法瓶
- 商品名:「タクック」
- 製品詳細
「神原サリーの愛しの家電語り」は、毎月2回更新。次回もお楽しみに!
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