「好きな“もの”を学び直して、毎日をアップデートしていきたい」
LEE読者の間でも、ファッションや暮らしぶりで注目を集めている菊池さんが、10年ぶりに連載を開始! テーマに選んだ“ものづくり”への思いから子育て真っ最中のプライベートまで、たっぷり語ってくれました。
\毎日を愛しむ秘訣は、無理をしないこと!/
PROFILE
きくち・あきこ●1982年8月26日、岐阜県生まれ。モデル、女優。エッセイやイラストなど多方面で活躍。7月9日公開の映画『幻の蛍』に出演。
Instagram:kikuchiakiko_official
Twitter:kikuchiofficial
公式サイト:https://tencarat.com/talent/talent009/
以前の連載は書籍『菊池亜希子のおじゃまします 仕事場探訪20人』(集英社)に。
嘘のない好奇心を大切に集めた“もの”を紹介できたら
モデルや女優としてはもちろん、エッセイやイラストなどクリエイティブな分野でも才能を発揮して、独自の世界観を確立している菊池さん。待望の新連載では、“ものづくり”の現場を訪ねます。
「最近、好きなものや気になるものについて、なんとなく知っているだけで終わらせず、深く掘り下げて学び直したい、という気持ちが強くなってきていたんです。表面的な名前や情報だけでなく、どんな人にどんな思いでどんなふうに作られたのかまで知ることができたら、日々使うものにもっと愛着がわくだろうな、って。『本当に知りたい!』という嘘のない好奇心を大切に、私の暮らしになくてはならない、相棒みたいな“もの”を集めて紹介できたら、と思っています」
洋服から雑貨まで、個性的なセンスで取り入れているイメージですが、惹かれるものに共通点は?
「完璧じゃなくて、愛嬌があるもの。どこかファニーで心が緩む感じのものが好きです。ファッションも、シンプル化すれば間違いないし無駄もないとは思うんですけど……そうすると自分がなまっていくようで。『私が着ないと誰も着ないかも』みたいな服を買っちゃう(笑)。だから、ひとつひとつのものに愛着があるんです。一度手に入れたからには最後まで愛したい、と。ちょっと難しいアイテムも、なんとかバランスよく見せようとコーディネート。そんな工夫をするのが楽しいんですよね」
家の中には、「年々“推し”が増えてくる一方(笑)!」だとか。
「ものが多いので、ごちゃっとしています。でも、お気に入りのものばかりだから居心地はいいかな。シンプルな暮らしに憧れて、片付けの本を読んだりもするんですけど、いきすぎて何も残らないのも寂しい。おばあちゃんになったときにも持っていたいものを、厳選してため込んでいるつもりです(笑)」
本能的なマインドをずっと持ち続けていたい
私生活では、4歳と2歳の子どもの母親でもある菊池さん。好きなものや心地いいペースを大事にしてきただけに、育児をする中では、葛藤もあったと振り返ります。
「少し前までは、てんやわんやの状態。食べ物を選ぶときでさえ、『本当は担々麺が食べたいけど、子どもとシェアするから塩ラーメンにしておこう』なんてことの繰り返しで、自分だけの時間や意志を持てなかったんですよね。私はもともとそれが必要なタイプだったから、限界に近づいていたかも……。ここへきて、ようやく次のステップに進みつつあるのかな。
この間、模様替えをして、ソファを壁ぎわから部屋の真ん中に動かしたんです。そうしたら家族全員で並んで座れるようになって、上の子が食後にテレビを見ながら『最高の時間だね!』って(笑)。私も今は、スイッチオフしてくつろげる、この時間がいちばん幸せです!」
現在は育児も自分らしく満喫中。
「公園で鬼ごっこをしたり、家で神経衰弱をしたり。子どもと遊ぶのは、想像していた以上におもしろいです。育児を始めてから自分のものを買う機会は減ったけど、代わりに子どもの服やグッズを買うようになったので、これまでになかった世界に興味も広がりました。ただ、だんだん子ども自身の好みも出てきたので、日常の風景はカオスですよ! 私がドイツで買ったアンティークのぬいぐるみと、子どもの宝物のお世話人形が、民藝のかごをベッドにして寝ていることも(笑)。びっくりしながらも、『可愛いな~』ってなごみますよね」
変わらないものも変わってきたものも、自然体で愛しむ様子が素敵。その秘訣を尋ねてみると――。
「無理をしないこと! 私は、どうしてもやりたいことがあったら、家事も後回しにするし、子どもも巻き込んじゃうんです。時間の使い方が下手なので、すべてをきちんとはできないんですよね。でも、器用にこなせてしまったら、自分じゃなくなる気もしていて。好きなことに夢中になっているうちに、それがどんどん膨らんだり、意外なことに足を踏み入れてみたら、新しい道につながったりして、いいものが生まれることもあるはず。不器用だから開き直っているだけかもしれないけど(笑)、私はそういう本能的なマインドを持ち続けていたいな、と思うんです」
詳しい内容は2022年LEE8月号(7/7発売)に掲載中です。
撮影/田尾沙織 ヘア&メイク/吉川陽子 スタイリスト/山口香穂 取材・原文/藤本幸授美
※商品価格は消費税込みの総額表示(2022年7/7発売LEE8月号現在)です。
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