これまでの好景気ムードから一変、新型コロナの影響で世界中の経済が停滞期に向かおうとしています。働き方も一変し、一時休業を余儀なくされる企業もあるでしょう。気になるのは、今後のボーナスの行方です。
2020年夏のボーナスは、各社の規約にもよりますが、たいてい昨年10月頃から今年3月頃までの業績をベースに査定をします。この時期はまだ新型コロナの影響がそれほど大きくなかったという企業もあるでしょうが、先行きを考えると従来通りには出せないかもしれません。もっと深刻なのは次回の冬のボーナス。今や外出自粛や休業要請が本格化し、この先予定通りに解除されるかも不明です。企業の収益に与えるマイナスインパクトははかりしれないでしょう。そうなると、ボーナスも相当厳しい金額へと落ちることもあり得ます。
新型コロナウイルスの感染終息がいつになるか、治療薬やワクチンの開発にどれほどかかるか、確実な予想ができる人はいません。雇用は守られたとしても、ボーナス頼みでバランスを保ってきた家計には厳しい嵐が吹くことになりそうです。政府は国民に一律10万円給付の方針を固めましたが、冬のボーナスが期待できない現状では、そのまま消費に向けるのは難しいかもしれません。
ボーナスで赤字清算という魔法はもう使えないかも
今できることは、まず毎年発生する夏・冬のボーナス払いを洗い出すこと。
住宅ローンや保険料のまとめ払いなどの合計を出しておくべきでしょう。この先の支払いに使うためにとボーナスから取り置いていた金額があれば同様に。最低限いくらあれば支払いを賄えるかという数字を把握しておきましょう。幸か不幸か、現状では夏休みの旅行や帰省の予定はないはずなので、その予算はカットできますね。
ただ、気がかりなのは、これまで毎月の収支が赤字気味で、ボーナスで毎回その穴埋めをしていたという家計。お金が貯まらないと嘆く人にはこのパターンが多く、毎月2~3万の赤字が積み重なっていき、その半年分をボーナスでなんとか清算…という具合なのです。もし、この先ボーナスが大きく減ってしまうと、この手が使えず赤字がより積み重なることに。
外出自粛や休校を受けて、現在の家計は今までとは大きく変化しているはずです。食費・日用品に光熱費、家庭教育費や細々したネット関連費用が増え、交際費やレジャー費はガクッと減っているでしょう。費目一つ一つを見るのではなく、トータルで家計は黒字か赤字かを計算してみましょう。もし赤字がちだとしたら、今後はボーナスという魔法の杖に頼れないという現実を直視して、早めに引き締めに入らないと危険ですよ。
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松崎のり子 Noriko Matsuzaki
消費経済ジャーナリスト
消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。