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パパ育児オモテとウラ

【増嶋竜也さん 育児インタビュー】「ママがいい」と言われるのは悔しい。パパも育児にプライドを持っています

2019.09.18

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家事、育児、子育てはママだけのものじゃない!

LEE10月号では、「夫視点」「妻視点」それぞれの本音をインタビュー!

第4回目、最後は、Jリーグ ジェフユナイテッド市原・千葉の選手である増嶋竜也さん。お迎え~寝かしつけまで1人で担当する日も多いという増嶋さんの「子育て感」は?

パパの育児オモテとウラ04
ジェフユナイテッド市原 ・千葉 増嶋竜也さん|パパも育児にプライドがある!

「ママがいい」と言われるのは悔しい。パパも育児にプライドを持っています


ますしま・たつや●1985年、千葉県生まれ。Jリーグ ジェフユナイテッド市原・千葉のプロサッカー選手。ポジションはディフェンダー。柏レイソル、ベガルタ仙台などを経て現チームへ。妻は元バドミントン選手でタレントの潮田玲子さんで、2012年に結婚。4歳の男の子、2歳の女の子の2児の父。

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元バドミントン選手で現在はタレント・キャスターとして活躍中の潮田玲子さんの夫で、4歳の男の子、2歳の女の子のパパです。産後間もなく仕事に復帰して、多忙を極める潮田さんとともに、日々、家事と育児をシェアしているそう。

「サッカー選手って、試合や遠征でなければ、午前中に練習が終わって、午後はわりと調整がきくんですよね。妻は収録などで帰りが遅いことも多いので、朝は妻が子どもたちを保育園に送り、帰りは僕が迎えを担当します。

ちょっと公園で遊んでから帰宅して、子どもに飲み物をあげている間に、お風呂をためて、ごはんやお風呂の着替えの準備をして。ごはんを食べたら、子どものテレビタイムに食器を洗って、お風呂に入れて、寝かしつけて、最後に洗濯物をたたんだら僕も一緒に寝る……というのが1日の流れです。

もともと家事は嫌いではないし、朝起きてすっきりきれいなほうが気持ちいいんですよね。洗濯物とかも、夜セットしておいて、朝起きたらすぐに干せる状態がベスト(笑)。

子どもと過ごすことも好きだし、家事、育児は全然苦ではなく、自然にできていると思いますね」(増嶋竜也さん)

―――お話を聞いていると、増嶋さんが“本当に育児をしている”ことがわかるエピソードが、次々と飛び出します。

「スーパーの買い物かごってどうにかならないですかね。ベビーカーを押しながらだと持ちづらいし、ベビーカーの後ろにかごを掛けたら引っくり返ったりして危ない。

男性トイレに、もっとオムツ替え用のベッドが欲しいなとも思うんですよね。ベッドなしでオムツを替えることもできなくはないけど、至難の業なんですよ(笑)。

子どもたちが2人とも歩くようになって、公園で全然違う方向に行っちゃうのも大変ですよね。どっちを追っかけよう!と焦ります。1人で子どもたちを見る時間も多いので、感じるストレスはママに近いかもしれません」(増嶋竜也さん)

忙しい妻なので家事も育児も平等に

―――LEE世代にも共働き家庭が増えていますが、増嶋さんは、妻が働くことについて、どのように感じているのでしょうか?

「うちはどっちが仕事メイン、育児メインということはなく、すべてを2人で一緒に、フェアにやろうというスタンス。わが家は妻が仕事をしている様子を画面を通して見られるし、僕は彼女の仕事ぶりをとても尊敬して、応援もしています」(増嶋竜也さん)

増嶋竜也さん01

「もちろん経済的に、彼女の収入からごはん代を出してくれたり、旅行に招待してくれることもあって。持ちつ持たれつで、素直にありがたいなと思いますね。

わが家はスケジュール管理も平等で、家族のカレンダーの空いているところに、お互いに自由にスケジュールを入れていいことになっているんですよ。僕が夜出かけようとした日に、妻が先に仕事を入れてしまって『取られた!』と思うこともたまにあります(笑)」(増嶋竜也さん)

―――忙しい毎日の中で、夫婦での会話やコミュニケーションの時間をとるのは難しそうですが……。

「これは、なかなか厳しいこともありますね。

僕は効率重視なので、例えば、妻の仕事が休みで映画を見ているときも『この間に洗濯機をまわせば早いのに』とか、つい思ってしまう。それをうまく伝えることができずに、不機嫌な態度をとってしまうことも……。

お互いが快適に過ごすためには会話やコミュニケーションが大切だと思いつつ、どう伝えるのが正解かはわからなくて。難しいことだなと感じますね」(増嶋竜也さん)

育児にプライドと責任感。子どもへの習慣づけは徹底して

―――“自分ごと”としてとらえて、しっかり育児をしている増嶋さんが、あらためて、子どもと接するうえで、大変だなと実感することはありますか?

「たくさんありますよね。寝かしつけのときに、全然寝てくれないと正直『おっぱいが欲しい』と思うこともありました(笑)。

でも、ママがいないなりに子どもたちも切り替えてくれるし、すぐにママに頼ったり、子どもに『ママがいい』と言われるのもすごく悔しいんです。

自分が担当すると決めた以上は、最後までやりきりたい。抱っこ紐とベビーカーで、家の周りをぐるぐると散歩して、ようやく2人を寝かしつけたこともあります。パパはパパなりに、育児へのプライドがちゃんとあるんですよ!

寝かしつけ以外にも、お風呂で楽しく過ごすことと、外遊びのクオリティは絶対ママに負けたくないし、負けないと思っています(笑)」(増嶋竜也さん)

―――さらに子どもには、きちんとした習慣を身につけてほしいとも言います。

「毎日の生活の中でやるべきことは、しっかり習慣づけるようにしていますね。ごはんを食べたら歯を磨こうねとか、テレビは30分だけ、とかわが家なりのルールを決めています。

以前は『まだテレビが見たい』とグズっていた子どもたちも、最近は時間になるとすっとやめられるように。必要なときはもちろん叱りますが、叱ってばかりもいたくないですからね。習慣づくと、口うるさく言わなくていいから、結果的に親もラクになるんですよね。

僕は、サッカーでのポジションがDFなんですが、ディフェンダーって常に周りを見ているし、時間もルールも守るきっちりしたタイプが多いんですよ。僕がもし個人プレーが得意なFWだったら、こういう育児をするパパにはなっていなかったかもしれないなと思いますね(笑)」(増嶋竜也さん)



「パパの育児」そのウラでは? 妻の潮田玲子さんに直撃!

タレント、キャスター。バドミントンの競技の解説や、多数のバラエティ、情報番組などに出演。

 

 夫の育児ですごいと思うところは?

帰宅してもまったく散らかっていない!

夜にごはんを食べさせてお風呂に歯磨き、寝かしつけまで1人でできるところ。

洗濯物もたたんでおいてくれたり、食べた後の食器洗いも終わっているし、おもちゃの片付けも済んでいてまったく散らかっていないのは素直にすごいなと。帰ってきて私は何もしなくていいので本当に助かっています!

家事は私1人のときのほうができていなくて「玲ちゃんもっとできるよ」と励まされることも(笑)。

 

 夫婦で協力して育児をするために心がけていることは?

やってくれるかな?とお願いする言い方で

お願いの仕方や言い方には気をつけていて、例えば「〜やってよ」などと言うのではなく「オムツを替えてもらっていいかな?」とか「着替えさせてもらえるかな?」とか、常にお願いするような言い方にしています。命令口調や乱暴な言い方だと、自分でもやる気がなくなるなと思うので。

あとは食器を洗ってくれたらありがとう、洗濯物をたたんでくれてありがとうと、気づいたときにはこまめにお礼を言うようにしてます。自分が助かったなと思ったときには、具体的にその状況を伝えて、素直に感謝の気持ちを伝えますね。

 「妻の仕事を尊敬している」というコメントを聞いての感想は?

少し不安だったので、素直にうれしいです

実は、私がここまで忙しく働くことをどう思っているかをあらためて聞いたことがなく、少し不安に思うこともあったんです。こういう考えでいてくれたんだと思うと、素直にうれしいし、ありがたいなと思います。

やはり家事、子育てに関してはどうしても母親への負担が大きいものだし、家にいなくても大丈夫かなと責任を感じるところはあるので、そう言ってもらえると救われますね。

 

 協力的な夫にあえて直してほしいところは?

不満がたまる前に伝えてほしい

夫は口下手なので、直接本音で話せなかったり、言いたいことも言えないことが多いと思います。不満がたまると爆発!ということも多いし、それが態度に出ていると思うので、そうなる前に話し合いたいし、不満や要望は伝えてほしいなとは思います。

 

 パパに負ける部分とこれは負けないと思う部分は?

料理と安らぎの場所としては負けない!

パパに負けると思うところは子どもと全力で遊べるところ。そしてお風呂は必ずパパを指名するので、よっぽど楽しいのだろうなと思います(笑)。

あと、しつけの面でも、帰ってきたら靴を並べて手を洗うとか、起きたら顔を洗うとか、3歳の息子がいつの間にかできるようになって驚くこともしばしば。根気強いところもかないません。

ママとしてごはん作りと、子どもたちの心の安らぎの場としては負けないと思います。よくいえばおおらか、悪くいえば雑なところもパパには負けないところかな(笑)。


撮影/菅原有希子 取材・原文/野々山 幸(TAPE)

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