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働き方白書2019

扶養から抜ける?復帰に不安…これからの働き方、どうすればいい?【読者のお悩み相談室】

2019.08.03

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読者から寄せられた働き方にまつわるお悩みに、働く女性の大先輩であるBusiness Insider Japan編集長 浜田敬子さん、ライフオーガナイザー鈴木尚子さん、キャリアカウンセラー藤井佐和子さんらがズバリ回答!

「夫の扶養から抜けてもっと働くべき?」「子どもについイライラ」「ブランクが心配」・・・etc.

今、働いている人、これからの働き方を考えている人へ。一歩先へ進むためのヒントになるはず!


働き方白書2019 Q&A
私たちの働き方 お悩み相談室

 社会保険は夫の扶養に入っていますが、抜けて稼いだほうがいいもの?年金が半分になるというニュースを受けて不安になっています。(ねこ・38歳・東京都・ライター)

もう一息働けば、扶養を抜けても得に。将来のキャリアプランも考えてみて

扶養を抜けると、社会保険などの負担はありますが、年収が200万円代になってしまえば抜けたほうが得に。とはいえ、目の前の損得だけで考えず、年金をもらうまでの約30年で自分がどんな仕事ができるのか、働いて稼げるお金などを一度じっくり考えてみて、どのように進むかを決めましょう。(藤井さん)

 

 これまでずっと家にいたので、働き始めて子どもといる時間が短くなると、子どもへの影響が心配です。働くことをどのように伝え、フォローすべきでしょうか?(コーク・38歳・静岡県・主婦)

一生懸命働く姿は見せるべき。仕事について丁寧に説明を

親が子どもに一生懸命働く姿を見せるのは決して悪いことではないので、わからないと思わず、仕事のことを子どもに話してあげて。大人が思う以上によく理解してくれます。復帰してすぐは、子どもが不安定で、環境の変化に戸惑っていることが多いと思うので、丁寧に話して、説明していくことが大切です。(鈴木さん)

 復帰後はフルタイムで働けないので、出産前と比べて報酬が減ります。そのうえ、保育料が高くて手元に残る収入は少ない……。働く意味はあるのでしょうか?(えみーる・36歳・兵庫県・事務)

保育料が高いのは今だけ! コストではなく働き続けるための投資だと考えを変えて

長い目で見たほうがいいと思います。今は収入のほとんどが保育料になってしまっても、「コスト」ではなくて「投資」だと思って。子どもの年齢が上がれば、保育料は下がり収入が上回ると思うので、今の保育料は働き続けるための投資。シッターさんを頼むことも、私は同様の考え方ですね。(浜田さん)

 

 夫が転勤族なので、今後子育てをしながらいろんなところを転々とする予定。転勤先でできる仕事や、生かせる資格はありますか?(ななこ・33歳・岩手県・主婦)

接客、営業の仕事のほか趣味を仕事にするチャンス

事務の中でも専門性のある経理、接客、営業の仕事であれば全国どこでもありますよね。あとは、インストラクターなど何かを教えるスキルで思いきって好きなことを仕事につなげてみても。チャンスと考えて、自分が何をやりたいか、あらためて考えてみましょう。(藤井さん)

 仕事を始めてから夫とのケンカが増えた。結局、私のほうが家事も育児も負担の割合が大きい気がして……。どうしても夫に不満がたまるのですが、どうすれば?(あちこ・35歳・栃木県・パート)

冷静に話し合うことはもちろん、お互いの関係性を高める努力を

感情的に気持ちをぶつけたり、ただイライラしているだけでは解決しないので、冷静に話し合いを。ただ相手の言うことを受け入れられるかどうかは普段の仲のよさも影響するんです。一緒においしいものを食べたり、お酒を飲んだり、会話を楽しんだり。関係を深める時間も大切にして。(鈴木さん)

 

 育児が落ち着いた40歳を越えてから働く場所は見つかるもの?自分に何ができるのかわかりません。(なつ・38歳・広島県・主婦)

コミュニケーションスキルを生かして!専業主婦支援が充実した派遣会社も

ブランクがあってもコミュニケーションスキルを生かせます。例えば、接客や営業の仕事を検討してみては。また、主婦の仕事復帰をサポートしている派遣会社も多く、登録するとコーディネーターに相談もできるのでおすすめです。(藤井さん)

 現在育休中で年内に復帰予定ですが、正直不安。会社の制度は充実しており、子ども3人を出産して5年間休みました。教えていた後輩たちがこの5年の間にスキルアップしている中、自分は止まり、仕事を忘れている気が。環境はいいし、働くしかないのが現状なのですが、自信が持てません。(月と太陽・38歳・大分県・公務員)

まずは目の前の仕事を期待以上にやりきること

ブランクは誰しも怖いと思いますが、まずは与えられた仕事をきっちりこなすこと。できれば、少しでもいいので、期待された以上のものを返す。こう言うと、仕事のクオリティだけを求められると思いがちですが、私はスピードでも、仕事量でもいいと思います。目の前の仕事を地道に積み上げると、次第に自信に。(浜田さん)

 

 忙しいのに子どもが言うことを聞かないときに、ついイライラ。イライラしないほうがお互いのためだとわかってはいるのですが……。心を穏やかに保つ方法は?(さくら・35歳・青森県・公務員)

子どもに対する「べき」が多いのがイライラが募る原因だった!

ごはんは全部食べるべきとか、遊ぶ前に勉強するべきとか、親が自分で締めつけてイライラすることが多い。子どもに対する「べき」が本当に必要か冷静に考えて。大半はいらないこだわりの場合が多いです。(鈴木さん)


制度の充実により、女性が仕事を続けやすくなってはいるものの、周りのサポートを受けないと、フルで働くのは難しい時代。悩み多きLEE世代の「女性の働き方」について、考えるきっかけ、これからのヒントになれば幸いです。

イラストレーション/itabamoe 取材・原文/野々山 幸
※2019年7月7日発売LEE8月号『私たちの働き方、考えてみませんか』より。アンケートは2019年5月9日から17日までLEEwebの会員「LEEメンバー」に実施しました。

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