LIFE

北欧に暮らす日本人の家/2018.LEE11月号

【北欧インテリアルポ】使う喜びを感じられるものを選んで、空間にも心にもゆとりを

2018.10.20

この記事をクリップする

LEE11月号の別冊付録は、大人気、北欧インテリアルポ!
今回は、北欧に暮らす日本人の家を訪ねました。

北欧のものと日本のものの相性のよさ。その素敵な組み合わせ方。少しだけ工夫したり目線を変えたりしてみれば、部屋も暮らしも、もっと楽しくなるはず!
両方のインテリアや暮らし方を知っている方々から、心地よい暮らしのヒントをうかがいます。

 

エルディング純さん(小学校教諭)
ヨナス・エルディングさん(建築事務所代表)

 

日本の建築事務所で働いていたヨナスさんと、アーティストだった純さんの出会いは大使館のパーティ。日本で結婚し、長女、桃ちゃんが生まれてすぐに移住しました。

「子どもを社会の財産と考える国。とても子育てしやすいです」

住まいのことを決めるのは主にヨナスさん。空間に余白をとることも意識しているそう。

「日本で長く暮らしましたが、日本の家は隙間を物で埋めがちな気がします。もっと余白を楽しんでRoomyにするのが大事じゃないかな」(ヨナスさん)

「キッチンの天板は石にしたかったけど、ヨナスの『石は今のトレンドだから10年したらみんな見飽きてるよ』という意見でステンレスに」

スモーキーなグリーンの壁は木の家具とも好相性。食器は壁面の棚に。調味料類は見えるところに余白をあけて。

時計はスウェーデンの携帯電話メーカー、エリクソンの工場で実際に使われていたアンティーク。

飾り棚の上で存在感のあるだるまは、スウェーデンでの結婚式用に準備したもの。

「壁をグリーンにしたのは家族みんなが好きな色だから。ストックホルムは白い壁が多いけれど、トレンドにはこだわらない。タイムレスであることは大切にしています」(ヨナスさん)

ヨナスさんのひいおじいさんがおばあさんに贈ったピアノを受け継いで。フロスのシャープなランプや赤いスツール、イサム・ノグチのランプと時代も質感も違うものを混ぜて素敵に。

純さんはピアノ、次女、空ちゃんはサックスで親子共演!

窓辺は、インテリアショップのスヴェンスクテンやホルムガードのフラワーベース、浅草で買った羽子板、アスプルンドのキャンドルホルダーなど、自然と思い出の品が集まったコーナーに。

空ちゃんの部屋の鳥かごシェードのランプは、子どもたちが街のショーウインドーで見かけて「欲しい!」とおねだり。インテリアはヨナスさんのOKが必要ですが、ヨナスさんも気に入り、無事購入。

壁は空ちゃんがディスプレイ。カブトムシのクラフトはミラノの雑貨ショップで見つけたもの。夏至
祭で作った冠も。美術館では一番気に入った作品のポストカードを一枚買うと決めているそう。

空ちゃんの部屋は淡いブルーにリネンをピンクで統一してぬいぐるみをにぎやかに。ストリングの棚はシックなグレー。タンタンの絵を貼ったドアを開けると両親の寝室。バスケットゴールがかわいい!

空間に余白やゆとりを感じる、純さん、ヨナスさん宅。

「半年使わなかったものは処分するなどルールを決めるといいかもしれませんね。買うときも値段より、長く使えるものかどうかをポイントに。
今使っているトースターは3万円ぐらいして日本の両親には驚かれたけど、一生に何度も買わないものだし、毎日目にするから喜びを感じられるものがいい。こっちに住んで、日本では買わなかったセカンドハンドも、長く使われている=質が高いと思うようになりました」(純さん)

考えが変わったことは暮らし方の面でも。

「ヨナスの友達に食洗機をふたつ持っていて、食器は棚に戻さない人がいて! 日本だと家事もつい頑張っちゃっていたけど、もっと肩の力を抜いて柔軟にやっていいんだなって」(純さん)

金曜の夜はFredagsmys(コージーフライデー:スウェーデンでは大切な家族の時間)。映画を観たり、ゲームをしたり、紅茶を飲んだりして、家族一緒の時間を楽しみます。


Photograph/Naoko Akechi Coordination/Naoko Akechi Noritake Akechi Original Composition&Text/Taeko Ishii Masami Fukuyama

※詳しくは2018年10/7発売LEE11月号別冊付録をご覧下さい。

この記事へのコメント( 0 )

※ コメントにはメンバー登録が必要です。

LEE公式SNSをフォローする

閉じる

閉じる