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おでかけ部

キッコーマン国際食文化研究センターへ!/千葉

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2024.09.13

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Kikkoman Institute for International Food Culture

おいしさは国境を越える。世界に通用する「しょうゆ」。和食がユネスコの無形文化遺産に登録されて10年余り!

キッコーマン国際食文化研究センターへ

夏休みの或る日。長男(中2)・次男(小5)・末っ娘(小2)・私…の4人で、キッコーマンの「もの知りしょうゆ館」での工場見学亀甲萬本店の御用醤油醸造所見学→少し移動して野田市郷土博物館「野田のおしょうゆコレクション」展野田市市民会館(キッコーマン醤油醸造家の一つ・旧茂木佐平治邸)を見学した後は、すぐ近くにあった「キッコーマン国際食文化研究センター」にもお邪魔しました。

開館時間は10:00~12:00/13:00~16:00。休館日は土日祝日、年末年始、ゴールデンウィークとお盆です。基本的に平日のみ開館。入館料は無料です。今回4人で訪れたため予約ナシで入館出来ました。(※5名以上で来館する場合は要予約)

キッコーマンはしょうゆのトップブランドとして半世紀前から海外にも進出、また「食文化の国際交流」をモットーに日本食の素晴らしさを世界に広める企業活動を積極的に行う中で、1999年7月に創業80周年記念事業の一環として設立されたのがここ「キッコーマン国際食文化研究センター」だそうです。

同センターではセミナー・公開講座・企画展の開催、「発酵調味料・しょうゆ」を基本とした研究活動と情報収集・公開活動を行っている他、施設内ではキッコーマンの企業史やしょうゆ発達の歴史を展示、12,000冊を超える食と食文化に関する書籍・雑誌を閲覧するコーナーも!また研究機関誌「FOOD CULTURE」の定期発行も行っているとのこと!

この、研究機関誌「FOOD CULTURE」が、実に素晴らしいんです…!!現在No.34まで発刊されています。研究センターではバックナンバーまで全て揃っていて、無料で持ち帰りも出来たので、2冊ほど頂いて来ましたが、公式HPで創刊号(1999年10月発行)~最新号(2024年3月発行)まで全てpdfファイルで閲覧することが出来ます!!

来館受付を済ませた後は、学芸員さんが終始アテンドしてくださいました…!!キッコーマンのしょうゆは現在、世界100カ国以上で愛用され、海外に8つの生産拠点を持っているそうです。そして、学芸員さん曰く、売上げのうち、なんと8割は海外だそうです…!!江戸時代、約200年もの間(1639~1854年)、日本は鎖国をしていましたね。オランダと中国の2カ国のみと交易していました。長崎に開設された「オランダ東インド会社」の商館からしょうゆも輸出されていたことが歴史史料から解っているそうです。主に樽で輸出されていたしょうゆですが、オランダから運ばれた「ケルデル瓶」の空き瓶や「コンプラ瓶(波佐見焼の瓶で、酒やしょうゆを入れる輸出用容器)」も使われ、コンプラ瓶は年間4万本焼かれるほどの活況に。江戸時代までは輸出しょうゆはほぼ上方産だったところ、明治時代になると関東勢も輸出に乗り出し、1881(明治14)年には野田でキッコーマン印を醸造していた7代茂木佐平治が販売会社「東京醤油会社」を設立、1883年から輸出をスタート。ハワイやアメリカの西海岸などに向けて製品を送り出していたそうですが、その後、太平洋戦争勃発で輸出は中断、国内でもしょうゆは配給切符制に。

終戦後、1956(昭和31)年の5月にアメリカ・サンフランシスコの一部スーパーに納入、地元紙サンフランシスコ・クロニクルが“KIKKOMAN is All Purpose Seasoning(キッコーマンは万能調味料だ)”と紹介された記事を当時の製造担当常務だった茂木啓三郎が“ALL PURPOSE SEASONING”を輸出用ラベルに使用することを社長に進言し、1957(昭和32)年6月には「Kikkoman International Inc.(KII)」を設立、アメリカで本格的にマーケティング活動を展開することに!日本料理の調味料として伝えるのではなく、しょうゆを使ったアメリカ人好みの料理を開発、地道にデモンストレーションなどの活動を続け、今ではKIKKOMANはアメリカにおいてしょうゆのナンバーワン・ブランドとして広く親しまれるまでに。

但し、海外での和食ブームに甘んじることなく、徹底して「現地の食文化との融合」に注力し、肉料理に合う調味料“Delicious on Meat”と打ち出し、TERIYAKIなど現地の家庭料理に使われる調味料として広く浸透させる地道なデモンストレーションの賜物なのでしょう。

ちなみに、コロナ禍で閉館中、絨毯を新しくしたのだそうです!深いむらさき色はしょうゆの色、黄色は原料の小麦やお米などたわわに実った穀物の色をイメージしているのだとか。

【Part.1】

デジタル年表

キッコーマンの歴史

デジタル年表では、学芸員さんがタッチパネル操作をしてキッコーマンの社史を説明してくださいました。1960年代の高度経済成長期においては、しょうゆ産業は需要の飽和に直面、キッコーマンはしょうゆ事業の一層の強化と国内事業の多角化・海外事業の展開を推進し成長を図るとともに、「ピュア&ナチュラル」をコンセプトに全てのしょうゆを本醸造に切り替え、品質訴求の姿勢を明確に打ち出したのだとか。

誰もバブル崩壊や少子化、国内市場の縮小など予想をしていなかった時代に、地道に海外展開を推し進め、今や世界100カ国以上で販売されるグローバル企業に!また、2024年4月には海外での9箇所目の生産工場がアメリカのウィスコンシンに竣工、2026年には出荷開始予定とのことです!!

【Part.2】

常設展示

しょうゆの容器の変遷・卓上びんコレクション

こちらはしょうゆの容器の変遷の歴史。樽や瓶、缶、ペットボトル容器まで。

海外のレストランでも見かける、“世界のKIKKOMAN”の卓上びん。この形は、日本における立体商標に登録してあるそうです。現在では100カ国以上で、毎年約2,000万本が販売されているとのこと…!

よく見ると、中国バージョンだけ容器の形が違います( ̄∇ ̄)(←真似されにくい形)

【Part.2】

企画展示

しょうゆの地域特性とその形成要因

ここからは、企画展示「しょうゆの地域特性とその形成要因」エリア。キッコーマンのしょうゆは全て本醸造で作られていますが、しょうゆ製造方法は実は3種類もあるのですね!日本農林規格(JAS)では、しょうゆ醸造における副原料として大豆たんぱく質を塩酸で分解したアミノ酸液の使用が認められており、アミノ酸液を使用しないしょうゆを本醸造しょうゆと呼ぶのに対して、諸味にアミノ酸液を加えて熟成したものを混合醸造しょうゆ、本醸造しょうゆの生揚げにアミノ酸液を加えたものを混合しょうゆと規定しているようです。

今現在でも日本全国には1,000軒以上のしょうゆメーカーがあることにも驚きました。

そうそう、関西なら淡口しょうゆ、関東は濃口しょうゆ…という感じで、本当に地域性がありますよね!



【Part.3】

ミニ企画展

しょうゆづくり今昔 ~明治から昭和、道具の進化~

ミニ企画展「しょうゆづくり今昔 ~明治から昭和、道具の進化~」が開催されていました!会期は9月20日(金)までです。原料処理コーナーでは、泡すくいや麦炒箒(むぎいりぼうき;小麦を炒る時の撹拌や炒り終えた麦を釜から掃き出す箒)、溜桶(ためおけ;塩水・もろみ・しょうゆなどの液体を運ぶ容器)、櫂竹(かいだけ;もろみを撹拌する時に使う道具)など。

桃桶はは、もろみを搾り袋へ入れる時に使用したようです。桃桶の左にあるのが搾り袋です。柄長(えなが)はもろみなどの液体を移し替える時に使う道具で、掻桶(かきおけ)は塩水・もろみなを容器に移し替える時に使用したそうです。「天下一品 野田醤油株式会社」と書かれたエプロンのようなものは、「帆前掛け(ほまえかけ)」。作業中の汚れなどを防ぐために使ったものだとか。

「輸出樽包装基準表」や、樽に印を刷るために使った大硯と墨、亀甲萬ゴム印や亀甲萬マークの焼き印、しょうゆ色度計が展示されていました。

ミニ企画展の終わりには、「亀甲萬」刻印機を使ったしおり作りも体験させてもらえました!

【Part.4】

最後に

類似商標&「なあにちゃん」

最後に…、キッコーマンの類似商標の数々。「類似商標綴」の日付は、なんと昭和7年!昔から模造品が出回っていたのですね…(;゚ロ゚)

アテンドの締めくくりに、オリジナルキャラクター「なあにちゃん」のアニメーション動画を視聴しました!

1917年創業のキッコーマンは、2017年で創業100周年を迎え、2018年4月に「グローバルビジョン2030」を策定。その中の一つに「キッコーマンしょうゆをグローバル・スタンダードの調味料にする」というものがあります。50年以上前には「多角化」と「国際化」という戦略を選択したキッコーマン。2013年に和食がユネスコの無形文化遺産に登録されたことや、コロナ禍前まで訪日外国人が増加していたことなどを背景に、海外で日本料理を楽しむ人が増えており、世界中で高まる日本食ブームの追い風と、現地の消費者に寄り添うイノベーション力で、順調に海外売上げを伸ばして来た経緯があります。近年では、しょうゆ醸造に関わる研究成果や技術開発を基礎として、有用な技術・製品を生む新しい種を見出すための、新たな研究領域にも取り組んでいるとのこと…!

今回、工場見学や郷土博物館、そしてここ国際食文化研究センターなどのしょうゆ関連施設を訪れて、発酵食品としてのしょうゆの無限の可能性を感じると共に、その奥深さに触れ、しょうゆをはじめとした、日本人の暮らしに浸透している発酵食品全般にまで興味が広がりました。キッコーマン国際食文化研究センターの公式HPでは、過去の企画展の詳細や、FOOD CULTURE創刊号から最新号までをデジタル雑誌で閲覧することが出来、各種イベント情報も発信されていますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね◎(※回し者ではありません)

⋆⸜ᵀᴴᴬᴺᴷ ᵞᴼᵁ⸝⋆ LEE100人隊 / はな

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TB - はな

主婦 / 神奈川県 / LEE100人隊トップブロガー

41歳/夫・息子(13歳・10歳)・娘(8歳)/手づくり部・料理部・美容部/大雑把な山羊座のO型。好きなものは器、アメリカンヴィンテージ、宝塚歌劇、マンガ、ミナペルホネン、オールドマンズテーラー、GU、ユニクロなど。インテリア・ファッションなどLEEで勉強中。両実家とも遠方で3人の子育てに日々奮闘。ドタバタと過ぎて行く日々の中でも「今」を大切に、小さな幸せを拾い集めながら成長して行きたいです。

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