暮らし発見

【発達凸凹】#3 二次障害を防ぐために。~発達検査結果から見えること

  • ツナ

2023.03.02

  • 9

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こんにちは! 059ツナです。
ナンバーを振ってしれっとシリーズ化した発達凸凹にまつわること。今回はその3回目です。

◎過去の記事はこちらです↓

【発達凸凹】#1 発達検査を受けるまで。

【発達凸凹】#2 発達検査を受けてみて。〜私が感じたそのメリット

発達検査の結果から見えること

#2では発達検査を受けてみて、私なりに感じたメリットについて書きました。
わが家の場合、特性を数値化することで息子の(一見理解しがたい)言動に納得できる点が少しずつ増えたように思います。

発達凸凹 発達障害

“WISC検査”はIQおよび言語理解・知覚推理・ワーキングメモリー・処理速度の4つの指標を数値化するもの。これによって子どもの発達状況、得意/苦手な分野を把握することができます。

息子はASD(自閉スペクトラム症)との診断を受けています。
ASDといっても方向性はさまざまで、息子は以前なら「アスペルガー症候群」と呼ばれたタイプです。
双方向コミュニケーションが苦手でマイペース。興味関心のあることにはものすごい集中力を発揮しますが、そうでないことには見向きもしません。

集中力発揮中。

検査の結果、凸凹具合も強めなことが分かりました。
知的能力は平均より高く、特に言語理解力については2~3学年分上回っているとのこと。視覚優位なタイプで、目から入る情報を処理するのが得意なのだそうです。
確かに、年長の頃から(常用のものなら)普通に漢字が読めていました。おそらくフリガナのついた本を読む中で自然に覚えていったのかと。

一方、耳から入る情報の処理については結果にばらつきが。同じことを何度伝えても忘れてしまう、という日々の困り事はここに起因するようです。

さらに息子は感情コントロール能力が2~3学年分未熟だそう。現在小2の息子、確かに感情が高ぶった時のふるまいは年中~年長の子たちと同等な印象…。
普段の行動も同学年の子と比べて幼いと感じる部分が多く、話すことが達者な分アンバランスさが目立ちます。

あっちは高くてこっちは低い。
この能力の差が”発達凸凹”というわけです。

得意/不得意が分かると
改善策も見つけやすくなります。

息子の場合、発達検査を受ける前から「おそらくASD」と言われており、聴覚より視覚優位なことも担当医から伝えられていました。それを数値として証明したのがWISC検査です。

この情報を保育園の先生方にシェアしたところ、さっそく息子の特性を考慮した対応をしてくださいました。その最たるものは加配の先生をつけていただいたことです。

集団活動に入れない時に付き添っていただいたり
荒れた時、落ち着くまで個別対応していただいたり
教室外に逃亡するたび探しに行ってくださったり…

加配制度なしでは息子の園生活はままならなかったと思います。今でも感謝が止まりません。


聴覚より視覚優位と分かったのも大きかったです。
みんなには口頭で説明するところを、息子には文字で伝えていただくのが日常となりました。
「何度言っても忘れてしまう(そもそも耳に入らない)」という困り事も少なからず減ったようです。これは家でもすぐに取り入れました。

対応を考慮していただいて改善したこともあれば、「この活動には参加しない」と息子自身(もしくは親)が前もって意思を示すことでトラブルが減ったことも。
ほんの少しずつではありますが、得意/不得意が明確になったことでいい変化が見られたように思います。

卒園式も練習はほぼ不参加…。当日だけ張り切って参加できました。笑

いずれにせよ、園の先生方に「○○くんには△△な特性がある」と周知いただいたメリットは本当に大きかった!
一時期は教室外に出て行ってしまうことが多く、担任以外にも多くの先生方が目を配ってくださる安心感は何ものにも代えがたいと感じました。
それでも避けられなかったトラブルもありましたが、その話はまたいつか。

「二次障害」を防ぐことも大事!

息子は未就園の頃からおしゃべりが達者で、どちらかというと手先も器用でした。
相手をしてくれる大人がいれば(←ここ大事)同年代の子が集まる場でも楽しく過ごしていたし、だからこそ特性に気づきにくかったと言えます。
今現在も本人にとって落ち着ける環境にいれば穏やかに過ごせるし、お友達と楽しく遊ぶ姿も見られる。第三者に息子の特性のことを話すと「えっ、全然わからないよ?」と言われることがほとんどです。

とにかく待つことが苦手…。なので外出時は必ず本を持参します。

でもここには危険が隠れています。
検査結果を受けて、担当医からこう言われました。

「息子さんのタイプは一見特性があるとは分かりづらく、周りからもただの”変わった子”とみなされることが多い。いちばん損をするタイプです」

得意=好きな分野での理解力は高いのに、見て学ぶたぐいの社会的ルールが身につきにくかったり、周りの人と足並みをそろえるのが難しかったり。
第三者から「どうしてこんな簡単なことができない/分からないの?」と(本人にしてみれば理不尽なことで)批判されやすいタイプだそうです。
これは私も思い当たる節がありまくり!息子に「考えれば分かるでしょ」と言った直後に「あぁ…言わないと分からないんだった…」と反省することは今でも多いです。

発達障害 発達凸凹 二次障害特性ゆえに生じる日々の困り事は、積もり積もって自己肯定感の低下やメンタルの不調(=二次障害)につながる可能性が高いのだそう。場合によっては二次障害から発達凸凹が判明するパターンも多いようです。
息子も年長時に危険な状態になったことがあり、これは今でも私のトラウマです。その後の意識改革につながったので、ある意味貴重な経験ではありましたが…。

息子は今も病院を定期受診していますが、いちばんの課題は一貫して「二次障害の発症を防ぐこと」。不登校や引きこもりになる可能性が平均より高いため、特に注意が必要だと言われています。
息子が成長するにつれて、私自身もその重要性をより痛感するようになりました。



“分かりにくい発達凸凹”に
気づける土台作りを。

一見分かりにくい発達凸凹については特に、何らかの困り事が重なってから気づくことが多いのかもしれません。
子どものうちは支障がなかったのに、成長して社会に出た後でトラブルになることもあるのかなと想像しています。

発達凸凹=他人事と捉える方も少なからずいらっしゃると思います。正直、このブログも「読む方は限られているだろうなぁ」と思いながら書いていますし。笑

でも一見分かりにくい発達凸凹もあるということは頭の片隅に留めておくとベターではないかなと感じています。「もしかしたら…」と気づける土台があるのとないのとでは、いざという時の対応に差が出るのではないかと。

といってもこれは私個人の考えです。あくまでも参考として捉えていただければと思います。
発達障害 発達凸凹 二次障害以上、今回もまとまりのない文章になりました…。
毎度読みづらくてすみませんが、少しでも伝わるものがあればうれしいです。
ここまでお読みいただきありがとうございました◎

ツナ

主婦 / 長野県 /

44歳/夫・息子(8歳)/手づくり部・料理部・美容部/生まれ育った東海圏を離れ、自然豊かな信州でゆるりと暮らしています。カフェや雑貨屋めぐり、読書が大好き。手作りや文章を書くことにも興味があります。にぎやかすぎる息子中心のドタバタな毎日を、笑顔で心穏やかに過ごせるよう奮闘中!服も暮らしもシンプル好みですが、ノスタルジックで温かみのある東欧・中欧の雑貨には目がありません。

この記事へのコメント( 9 )

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