もう結構前の出来事なのですが…(更新が滞っててすみません汗)丸の内の三菱一号館美術館で開催中のショーメ展へ行ってきました!
(残念ながら展示は9月17日に終わってしまったそうです)
ご縁があり、ショーメ関係者のかたにご案内をいただくことができ、とても楽しく大変勉強になったひと時でした。
国宝級のジュエリーと職人技にうっとり!
もともとジュエリーが好きで、こうした展覧会には時折足を運んでいます。
しかしこのショーメ展は、これまで見たなかでも格別に素敵でした。
理由①展示の仕方が面白く、美術館自体を楽しめる
会場である三菱一号館美術館は、1894年当初の姿を復元・再建したレトロな西洋館。
その各部屋ごとに、異なる8つのテーマで集められたジュエリーが展示されています。
歴史的な肖像画のある部屋、歴代王女たちの額を飾ったティアラを集めた部屋(ここは圧巻!)、自然のモチーフを使ったジュエリーの部屋……など、各部屋を訪れるごとに新鮮な発見が。
理由②ショーメ200年の歴史で培われた職人技がすごい!
古くはナポレオン王室御用達だったショーメ。
宝石をとめる爪がほとんど見えないセッティングや、ティアラからブローチにもできる「変身可能ジュエリー」、動きに合わせて揺れる意匠をほどこした髪飾りなど、昔の職人技にただただ感嘆。
時代の粋を結集させたデザインと技術、そして素晴らしい石たち。
他にも、我が家に1つだけある(笑)メゾンの代表デザイン「リアン」シリーズの由来を知ることができたりと、ショーメの歴史を知るのにもとても良い機会でした。
気になるジュエリーは・・・
館内は一部を除き撮影不可。
しかし今回の展覧会の図録を入手したので、そこから一部ご紹介します!
(中のデザインやしつらいもものすごく素敵で立派な図録…会場で売っていたらぜひチェックしてみてください)
以下、写真は図録から。
そして説明はショーメの方の生解説からです(笑)
ナポレオンの妻・皇后ジョゼフィーヌの肖像画。
ナポレオンはミツバチの紋章を好んだので、今でもミツバチモチーフを使えるのはショーメやゲランなど王室御用達の限られたメゾンのみなのだそうです。
こちらはシャトレーヌウォッチ。腰にピンでつけるタイプの時計で、当時の上流階級の必需品。
腕時計を夜のパーティにつけるのは本来マナー違反なので、昔の時計は懐中時計や、腰につけるシャトレーヌウォッチのみ。
今でも欧米の夜のパーティでは男性でも大きな腕時計をつけるのは野暮とされるのだそうです(ただしジュエリーウォッチはOK)。
女性は知ってましたが男性も、とは!
ルビーとダイアモンドでできたハチドリのエグレット。
ティアラのように頭につける装身具です。
宝石も着物と同じように四季があり、たとえば秋にツバメのモチーフをつけるのは野暮なのだそう(し、知らなかった…)。
ただしハチドリのように寓話的なモチーフは通年でつけられるため、好んで用いられたのだとか。
こちらも髪飾り。
1840年頃のジュエリーながら、本当に繊細で美しかったです。
ダイアモンドが現在のようなカットではないのは、当時の技術では現在ほど多面カットができなかったからなのだそうですが、返って野趣溢れる意匠で、実際に花の枝から朝露がしたたり落ちているかのよう。
(次ページは圧巻のティアラたちを紹介します!)
圧巻のティアラたち
続いて、以下は撮影可能なティアラゾーンで撮ったもの。
デザインが構築的で素敵!これは近年のもの。
右の羽のようなものもティアラなのだそうです。1910年頃に流行したデザインとか。
こちらは王道デザイン。
このパンジーのティアラもまるで本物のようで、うっとり。
じつは、ティアラの高さにも時代性が現れるんだそう。
1800年代の王室のティアラは高さがあり、上流階級の長い髪に合うデザインだったけど、1900年代になると短髪のモダンな女性が現れ、それとともにティアラも低く額に沿うデザインになっていったんだそうです。
ティアラからも女性の歴史がわかるなんて、面白いですね。
ちなみにトップ画像のジュエリーも、じつはティアラなんです。
豊穣の象徴である、麦をモチーフにしたダイアモンドのティアラ。
こちらは力強さと華やかさが共存した作品でとても素敵でした!
美術館コーデはラクチン華やかワンピで
ちなみにこの日のコーデはアバハウスの赤ワンピ。
まだ暑かったので一枚で。
(ザラのクリアバッグ&GUのサンダルを合わせてます)
秋からはボーダーのカーディガンなどと一緒にパリっぽい着こなしにチャレンジしたいなあと思っています♡
素敵なジュエリーと展示の素晴らしさに心が洗われた展覧会でした。
伊勢丹新宿店、そして梅田でも
三菱一号館美術館での展覧会は残念ながら終わってしまいましたが、9月26日~10月2日まで、作品の一部が伊勢丹新宿店の1階のイベントステージで見られるそうです♡
トップ画像の麦のティアラも展示されるようですよ。
もう1度拝みに行きたい……(笑)
<ショーメ 時空を超えるジョゼフィーヌの世界>
https://www.isetan.mistore.jp/shinjuku/shops/jewelry_watch/jewelry/shopnews_list/shopnews08.html
そして関西では10月10日~30日まで、ティアラのモックアップ(模型)約20点が、うめだ阪急の5階のイベントスペースで展示されるそうです。
こちらなんと、実際にティアラを着けて写真を撮ってもらえるんだとか(これ、娘がいたら絶対一緒に行くやつ)。
今回、お話をお聞きして一番感動したのは、「ショーメのジュエリーはすべて歴史に裏打ちされていて、最新作を出す際も常に過去のデザイン画に立ち返り、メゾンの伝統に適っているかを考えている」ということ。
革新は伝統から生まれるのですね。
ハイジュエリーってなかなか気軽に購入できるものではありませんが、だからこそスピリットのあるジュエラーのものを身につけたいなあと感じました。
また展覧会があれば、ぜひ伺いたいと思います!
ひふみ
33歳/夫・息子(3歳)/手づくり部・料理部・美容部/「将棋ができない方」のひふみです。好きなもの/読書、お寺、器とジュエリー。155cmのややミニ身長。フルタイムで働きながら子育て中。日に日に怪獣化する息子に負けないくらいパワフルに日々を過ごすことが目標です。Instagram:@hifumi_fashion
この記事へのコメント( 0 )
※ コメントにはメンバー登録が必要です。