朝食を出したと思ったら、もうお昼!?　子どもからは「友達と遊ぶから12時に食べたい！」なんて急かされ……。夏休みの昼ごはんは、作るほうもレパートリーが尽きて飽き飽き。絶賛子育て中＆家族のごはん担当のコウケンテツさん！　なんとかなりますか？　してください！

グリルまかせでカリッと焼き上げて
しょうゆ漬けグリルチキン
＋グリルアスパラ＋トマト

「鶏肉は、唐揚げ用を買えば切る手間なし！　グリルを使えば鶏肉に香ばしい風味がつくし、野菜も一緒に焼けて便利です。トンカツ肉や、魚の切り身でもOK。長男・舜くんの大好物！」（コウケンテツさん）

材料・2人分

• 鶏もも肉（唐揚げ用）……250～300g
• アスパラガス……3本
• トマト……小1個
• 温かいごはん……茶碗2杯分
• Ａ）
  • しょうがのすりおろし……1かけ分
  • しょうゆ、酒……各大さじ1
• 塩……少々

作り方

1. 鶏肉にＡをもみ込む。
2. アスパラガスは根元のかたい皮をむき、斜め3～4等分に切る。トマトはひと口大に切る。
3. 魚焼きグリルにアルミ箔を敷いて①を皮目を上にして並べ、残った漬け汁をかける。②のアスパラガスも並べ、塩を振る。中火で片面3～4分ずつこんがりと焼く。
4. 器にごはんを盛り、③と②のトマトを盛りつける。アルミ箔に残った漬け汁をごはんにかける。

※魚焼きグリルを使わない場合は、フライパンにサラダ油少々を中火で熱し、アスパラガスをさっと炒め、取り出す。鶏肉を皮目を下にして並べ、フタをして中火で3～4分焼く。こんがりと焼き目がついたら裏返し、残った漬け汁を加えてからめながらさらに1分ほど焼く。

コウさん聞いて！　LEE100人隊の
夏休みの昼ごはん作り、こんなにしんどいんです！

朝が終わればもう昼が。気づけば、頭はずっとごはんのことばかり。なぜ人は3食も食べるのか？とさえ考えてしまう始末。このつらさ、どうにかなりませんか!?

• 暑いからなるべく火を使わずに、となると、そうめんが定番メニューに。飽きちゃう……でも暑いし……そうめんでいっかの無限ループ。冷蔵庫でカチカチになったそうめんをみそ汁に入れて、「はぁ……」という感じですｗ。（No.029 みこさん）
• とにかく3食作るのが面倒。一日中食事の準備と片付けをしている気がして疲れます。（No.004 ふうさん）
• 「4歳の娘が食べる」が前提なので、メニューがマンネリに。台所に立っている時間が長いので、へとへとになって自分は食欲がなくなります。（No.037 ふわふわさん）
• 野菜を取り入れたバランス食をと考えると、調理にも時間がかかり、大変。ただ、それなりにちゃんと作ったときは食べ終わった後に満足感があるので、ラクをしたいけど、栄養のあるものを食べたいと葛藤することがあります。（No.044 ずきんさん）
• 朝昼夜すべて用意するとなると、一日中献立のことばかり考えることに。パンやファストフードで手軽にということもありますが、野菜不足も気になります。（No.061 humさん）
• この春、娘が小4になり、学童保育を卒所しました。これまで娘はお弁当、私はありあわせで済ませていたのですが、娘と自分、2人分となるときちんと作らなければと気負ってしまい、お昼休みに気が休まらない日が続きました。（TB さりいさん）
• 子どもたちもメニューに飽きてきて、あまり食べなくなってきます。たまに出すコンビニごはんのほうが喜ばれたり……。（No.014 ちささん）
• 朝食を片付けたと思ったらすぐ「お昼なに～？」と聞かれるのが毎日なので精神的にしんどいです……。（No.031 はちみつりんごさん）

すべて解決の最強メソッド、とうとう編み出しました！

「どの声も本当に身にしみます。悪気はないんでしょうけど『またこれ？』なんて言われたりもしますしね……」とコウさん。

「しかもうちの子たち、普段は野菜をそんなに食べないくせに、時々『今日、野菜少ないけど大丈夫？』とか言うんです（笑）！」（コウケンテツさん）

料理家とはいえ、長期休みの昼ごはん作りに悪戦苦闘するのは世の親と同じ。そんな中、コウさんはあるメソッドを編み出しました。

「まず大変なのは、献立作り。そこから、それぞれの調理、味つけ、食器洗い。この方法なら、それらを一気に解決できるんです」（コウケンテツさん）

おかずはタンパク質＋温野菜＋生野菜と、“型”を決める。これで一番の難題、献立問題はクリア。野菜2種類のうち、1種類は温野菜で味つけはしないか、しても塩だけ。もう1種類は生で。

「栄養バランスを考えて、しかも時短でとなると、おかず1品に野菜をたくさん入れたくなりますよね。その気持ちはよくわかります。でも実は1品の中で素材が増えるほど、おいしく仕上げるにはテクニックが必要なんです。そこで、味つけなどの“調理”はメインだけ（しかも簡単）、野菜はバラして1品ずつに。短時間で3種のおかずが完成です。ワンプレートに盛れば、彩りもよく子どもウケも◎。しかも洗い物も減らせます。あとはチャーハン、焼きそば、うどんなんかをはさんでいけば、魔の1カ月、乗り切れますよ！」（コウケンテツさん）

子ども3人の忙しい毎日を乗り切るために考案！
コウさん家のリアル夏休みの昼ごはん

肉も野菜もしっかり。さすが！なコウさん家のお昼ごはん。実は、ちゃんと“料理”するのはほぼ1品。このメソッドさえあれば、この夏は……楽勝！

• 冷凍ごはん（食べる人数分ごとに冷凍）を常備
• 味つけは基本的にメイン料理だけに
• 温野菜―ゆでる、焼く、レンジ加熱。味つけはしないか、塩だけ
  ブロッコリー、にんじん、アスパラガス、豆苗、もやし、小松菜、キャベツ、さやいんげんなど
• 生野菜―切るだけ、ちぎるだけ
  トマト、ミニトマト、きゅうり、レタス、アボカドなど

「野菜は基本的に味つけなしですが、ワンプレートだとメインの味がちょうどよく移って、おいしく食べられます。器はオーバルがおすすめ。適当に盛ってもさまになるし、おかず同士の味を混ぜたくないときは、ごはんを間にはさんで分けられます。野菜は、これなら子どもが喜んで食べるというものを常備するといいですね。」（コウケンテツさん）

教えてくれたのは　
コウケンテツさん

中1の長男・舜くん、小4の長女・蓮ちゃん、年中の次女・花梨ちゃんの父。日々、家族が喜ぶごはん作りにいそしむ。習いごとの送迎も担当。自称“ごはん作り送り迎え親父”。
Instagram：kohkentetsu
Twitter：kohkentetsu14

2022年8月号【コウケンテツさん 「夏休みの昼ごはんがしんどい」をなんとかしてください！】より
撮影／松村隆史　スタイリスト／朴 玲愛　取材・原文／福山雅美

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