大人も子どももモリモリ食べられて、冷めてもおいしく、お重に詰めなくても華やかに見える、肉のおせち。つけ合わせ2品さえ足せば、お正月らしい食卓が完成! 味つけも和風だけでない、今の気分にぴったりなおせちの新提案です。
※柚子釜に入れた「大根とにんじん、アプリコットのなます」のレシピは12月25日に、「薄切りれんこんの粒マスタードマリネ」のレシピは12月26日にご紹介します。
フライパンひとつで気軽に作れる!
フライパンローストビーフ
堤さんが毎年欠かさず焼き続けていて、「失敗知らず」と太鼓判のレシピ。蒸らす間に全体に肉汁が回り、しっとりジューシーに仕上がります。
材料・作りやすい分量
- 牛ももかたまり肉……500g
- 塩……小さじ1
- こしょう……適量
- 赤ワイン……1/3カップ
- サラダ油……小さじ2
- A)
- しょうゆ、バルサミコ酢、ハチミツ……各大さじ1
- クレソン(葉先を摘む)……適量
作り方
- 牛肉は室温に2時間ほど置き、常温に戻す。焼く直前に塩、こしょうを全体にまんべんなく振る。
- フライパンにサラダ油を入れ強火に熱し、①を焼きつける。牛肉の各面をそれぞれ40秒~1分ほどずつ焼く。こんがり色づいたら返し、6面をすべて焼きつける。
- 中火にして牛肉の上に赤ワインを振り入れて香りを移し、フタをして弱火にし、8分ほど蒸し焼きにする。途中4分の時点で、上下を返す。
- 牛肉を取り出し、アルミホイルで包む。フライパンに残った赤ワインを保存瓶などに取り出し、キッチンペーパーでフライパンの表面をふく。温かいフライパンの上にアルミホイルに包んだ牛肉をのせ、フタをして余熱で火を入れる。20分ほどたったら取り出し、そのまま冷ます。
- ソースを作る。④の赤ワインとAをフライパンに入れて中火で熱し、とろりとするまで煮詰める。
- ④の肉汁が落ち着き、冷めたら、食べやすい薄さに切り、クレソンとともに器に盛り、⑤のソースを添える。
保存袋に入れ、冷蔵庫で約4日間保存可能
※翌日以降のソースは、小瓶に入れ肉とは別に保存して
お重に詰めても…肉おせちで豪華度アップ!
黒豆やかまぼこなど定番おせちに肉おせちが加わると、お重もぐっと華やかな印象に。ローストビーフは薄く切り、くるりとクレソンに巻きつけて。
「肉おせち」のメニューで自分のスペシャリテを!
正統派のおせち料理に憧れつつも、作り慣れていないから失敗しそうだし、頑張って作っても、和風の味つけに食べ飽きて……という悩みを持つ人も多いようです。
「その点、肉料理は普段からわりと作っているので安心感がありますし、ちょっとしたアレンジで『ハレの日の料理』に発展させやすいので気分がラク。さらに今回紹介している料理は、可能な限り手間も省いているので、支度も比較的ラクチンだと思います」(堤 人美さん)
ひとつでも肉おせちの得意料理を見つけ、毎年作れば、それが自分のスペシャリテになります。
「毎年家族から『作って』とリクエストされるような、そんな定番料理になればうれしいですよね」(堤 人美さん)
教えてくれたのは
堤 人美さん
雑誌や書籍、企業のレシピ開発やCMの料理制作など幅広く活躍。素材の組み合わせが光るメニューが人気。『きちんと祝いたい 新しいおせちとごちそう料理』(朝日新聞出版)が好評発売中。
Instagram:hitotsutsu
2022年1月号【時間がたってもおいしく、数日ラクできる お正月は「肉おせち」だけ頑張ればいい!】より
撮影/宮濱祐美子 スタイリスト/朴 玲愛 取材・原文/田中のり子
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堤 人美
身近な素材にひと工夫加えた、作りやすいのに新鮮なおいしさのレシピで人気。雑誌や書籍のほか、企業のレシピ開発やCMの料理制作など幅広く活躍。近年韓国エンタメに夢中になっていることから、韓国料理の研究にも余念がない日々。