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代謝UPで暑さに負けない!自宅でできる汗トレ

いい汗をかける人・かけない人は何が違う?マンガで生活習慣チェック!

2017.07.13

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ニオうしベタつくし、汗なんてかきたくない……なんて思っている人は待って!
汗にも「質」があると知っていますか?いい汗をかける or かけないは、生活習慣の積み重ねの差。「いい汗」は、かいたほうが美容や健康にプラス効果も大!自分はどちらに近いかのか、さっそくチェック!

いい汗をかける人・かけない人の
24時間を比較してみると・・・

汗嫌いなのにイヤな汗をかく
汗かきヘタ子 さんの一日

8:00

× 暑いから薄着!キャミソールなしで直接服を着る
この暑さだもの、身につける衣類は1枚でも少ないほうがいい! ブラウスを直接着ちゃうほうが絶対涼しいはず。ただ、いつも途中でベタベタして、ニオイがしてくる気がするけど……仕方ないよね?

 

11:30

× 汗になるのがイヤだから飲み物は極力控える
飲むと汗が噴き出してくるから、暑いけど飲み物はあまりとらないことに。汗は出ないしトイレにもあまり行きたくならないから、結果的にはラク。でも体がダルくて夏バテしそうなのは、どうして……!?

 

13:30

× 暑い中歩くのはごめん! 移動は冷房のきいた電車で
歩くと汗をかいちゃうから、どんなに近くても"乗り物"移動はマスト。電車は弱冷房車なんて論外! 冷房キンキンの車両で涼しさを満喫。あ~、降りると汗噴き出してくるから、このままずっと乗っていたいな。

 

21:30

× 湯船につかると汗が出ちゃうのでシャワーで済ます
暑い季節に湯船に入るなんて、また汗をかくだけ。入浴は基本シャワーで済ます派。ちゃちゃっと洗って、はぁ~サッパリ。ん?まだ手足の先やおなかが冷たいような気がするけど……汗かくよりもマシか。

 

23:30

× 入浴後は、クーラーガンガンの部屋へ直行してビール!
シャワー後は汗が噴き出すとイヤだから、冷房がきいた部屋へ、すぐさま移動。設定温度は23℃!冷風を浴びながら、キンキンに冷えた飲み物で体を内側から冷ませば、汗ブロックは完璧!?

 

汗かきヘタ子さん「悪い汗」の特徴

くさい
ベタつく
粒子が大きく、蒸発しにくい
だらだら流れるように出る
しょっぱい、酸っぱい
かくと、疲労感を覚える

普段、汗をかかないために汗腺がうまく機能しなくなり、ドバッと出てしまうのが「悪い汗」の特徴。質の悪い汗には不純物が多く、ベタつきやニオイがあります。蒸発が遅いために雑菌が繁殖してまたニオイが……という悪循環に!



いい汗かいて体調良好!
良汗かき美 さんの一日

8:00

子供を園へ送るときは徒歩で一緒に
電動自転車に乗せていけば5分の距離だけど、子供に合わせて20分の道のりを徒歩で。ゆっくりペースでだけど、じんわり汗がにじむくらいの運動量になって、朝からスッキリ気持ちいい!

 

11:00

冷房で寒~いオフィスでは重ね着で自衛!
男性が多い職場では、冷房温度がかなり低め。自分の身は自分で守らないと! 薄手の長袖カーディガンやひざかけなどを常備して、冷えないようにしっかりガード。足元もソックスを履いて、ぬかりなし。

 

17:00

週に2~3回はおうちヨガで積極的に汗出し!
心身ともにリラックスできるヨガが習慣。月1でハードな運動をするよりも、軽めでもコンスタントに週2~3回体を動かすほうが、よく汗をかけるみたい。血流もよくなるのか、肌の調子もバッチリ♪

19:00

体を温める食材をふんだんに使った和食系の夕飯
豆腐やみそ汁などの大豆食品、ごはんや魚といった、いわゆる「昔の日本人」的な食事は、汗トレに理想的なメニュー。体を温める根菜類もたっぷり使っているから、食べている最中から体がポカポカに!

 

20:30

夏でも湯船にゆっくりつかって体を芯から温める
夏でも冷房などで意外と体は冷えているので、入浴は湯船につかるのが習慣。ぬるめのお風呂に子供とゆっくり入れば、たっぷり汗が出て気持ちいい!冷えやむくみとも無縁で、元気に夏を乗り切れそう。

 

良汗かき美さん「いい汗」の特徴

ニオイがない
サラサラしている
粒子が細かく、透明で水に近い
じんわり出て、肌の上ですぐ乾く
味がしない
かくと、スッキリする

体温が上がった際に必要最小限の量だけかき、体温調整をしてくれるのが「いい汗」。良質な汗は水のようにサラサラしていて乾きが早く、ニオいにくいのが特徴。普段からこまめに汗を出すようにすれば、「いい汗」がかけるようになります。

「いい汗」「悪い汗」は何が違うの?

私たちを悩ませる汗、そしてニオイ。なんとか抑えたい、とつい思ってしまいますが「汗をかかないことは体にとって非常にマイナス」と、ワキガや多汗症治療が専門の「五味クリニック」院長、五味常明さん。

「人間の脳は高温に弱いため、汗をかくことで脳をすみやかに冷却。汗は大事な生命維持装置なんです。こうした役割を果たす本来の汗は、サラサラでニオイもせず、いわば“無害”。ところが汗をかかないようにしていると、汗を出す機能が衰えていきます。私たちがベタつく、くさいと感じるのは、汗が本来の状態ではなく“質の悪い汗”になっているからなのです」

「汗の質は、健康面や美容面にも大きく影響する」と話すのは、女性特有の不調に詳しく、漢方や自然医療をベースに診療にあたる「イシハラクリニック」副院長の石原新菜さん。

「本来汗をかきながら夏の暑さに徐々に慣れていくはずが、現代は冷房漬けのため汗をかく準備ができていないまま急に暑くなって、熱中症になる人が続出しています。汗をかかない=体温が低い状態は、免疫力の低下や肌荒れ、太りやすさにもつながります」

 

汗が出る仕組み

汗は血管で作られ、体温を調節するために外に出された後、再吸収される
汗を出す汗腺にはアポクリン腺とエクリン腺の2種類があります。

アポクリン腺はワキなど体の一部に集中。有機物が多く含まれた汗が出るためワキガの原因になりますが、日本人は少なめ。一方エクリン腺は全身に約500万個が分布。体温調節の役割を担う、いわゆる"汗"と呼ばれる液体が出るのは、主にこちらです。体が熱くなると、熱を逃がすためにエクリン腺から発汗し、皮膚上の汗が蒸発する際に周りの熱を奪い、体や脳を冷やし高温から守っているのです。

また、汗は血液から作られますが、汗にはミネラルなど体に必要な成分が含まれます。きちんと機能している汗腺は、これを失わないよう大事な成分だけ血管に戻す働き(再吸収)もしています。

 

「いい汗」をかくには

汗腺は使わなければ眠ってしまう!活発に働く汗腺の数を増やすことが大切
いい汗とは、血管への再吸収がきちんとできている汗。不純物がなくサラサラと水のようなので、ニオイがなく、蒸発も早い。

500万個のエクリン腺は、実はフル稼働しているわけではなく、機能している汗腺=能動汗腺と、機能していない汗腺=休眠汗腺があります。いい汗をかくには、再吸収機能がきちんと働く能動汗腺を増やすことがポイント! それには、普段から汗をよくかくことが、一番のトレーニングになるのです。

 

「悪い汗」はなぜニオう?

ミネラルなど不純物が多いため蒸発しにくくニオいやすい!
普段、汗をあまりかかず、休眠汗腺が多い人は、いざ汗をかく際になると、うまく機能しない場合も。汗腺の働きが鈍いために再吸収ができず、ミネラルなどの成分が汗とともに体外に出てしまうことに。こうした含有物の多い汗はベタベタして蒸発しにくく、皮膚の上にとどまる時間が長くなるため雑菌が繁殖し、ニオイが発生してしまうのです。

注意!
現代では、能動汗腺の数が少なく汗をかけない体質の人が増えています。うまく熱を逃がせず、気温が上がるとあっという間に熱中症になりやすい、いわゆる熱中症体質です。少しずつ汗トレをして、しっかり汗を排出・再吸収する能動汗腺を増やす努力を!

 

汗を抑えるのではなく、「いい汗」を上手にかけるようになるトレーニング汗トレ

次回は日常ですぐできる「汗トレ」小テクニックをお届けします。

イラストレーション/小迎裕美子 取材・原文/遊佐信子
詳しくは2017年7/7発売LEE8月号に掲載しています。 [最新号] 試し読み・定期購読はこちら

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