好きに囲まれた「家」の心地よさを教えてくれたのはマーガレット・ハウエルさんでした
2026【マーガレット・ハウエルさんのロンドンの自宅】リビング、キッチン、インテリアetc.好きに囲まれた「家」の心地よさ
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@homeLEE 私らしく建てる、心地よく暮らす
2026.09.09
LEEから生まれた名著に続き、新刊を発売!
好きに囲まれた「家」の心地よさを教えてくれたのはマーガレット・ハウエルさんでした


マーガレット・ハウエルさん
Margaret Howell
クロージングデザイナー
1946年、イングランド・サリー州生まれ。1970年 に自宅を拠点に制作を始める。服は一過性のトレ ンドではなく生活の一部であり、素材やつくり、クオリティを大切にし、そのスタイルにこだわり続けている。ウェアからホームプロダクツ、カフェまでカテゴリーを広げ各地にショップを展開。

LEEスターもマーガレットさんのインテリアに学んできました!
インテリアには、人そのものが表れる。そう感じた最初の人がマーガレットさんでした

インテリアスタイリスト 石井佳苗さん
「『家』はもちろん初版で買いました。イギリスの伝統的なカントリースタイルとモダンデザインを彼女らしいさじ加減でミックスしたインテリアが素晴らしく、『家はその人そのもの』『私もそうありたい』と、強く感じさせてくれた1冊です。今でこそ都会と郊外の2拠点生活は珍しくないですが、そんな生活スタイルの先駆けでもあったと思います」
私も母もマーガレットさんの大ファン。「こんな大人になりたい」と思うロールモデルです

モデル・俳優 菊池亜希子さん
「ひとり暮らしを始めた頃に服やインテリアにかなり大きな影響を受け、本も教科書のように読み込みました。『使い心地がいいものこそが、いいデザイン』という考えや、自分が選んだもので少しずつ心地よい部屋を作り上げていく姿勢に勇気をもらって。本の中の、蚤の市で買った椅子を担ぐ写真がすごく印象に残って、私もそんな買い方を何度もしました」
20年でどんなふうに暮らしが変化しているか。新刊は、ファンとして待望の1冊です

スタイリスト 伊藤まさこさん
「『家』は今も折にふれて読み返す、大好きな本。『アングルポイズ』のライトや『アーコール』の椅子などは、この本で知りました。著名なデザイナーなのに地に足のついた暮らしをしていて、ブランドや価格の高低に振り回されず、自分の目に素直なもの選びをしている姿に感動します。そして何よりも、優しそうな笑顔とやわらかな佇まいが本当に素敵」

ブランドが人気を博してきたのみならず、自身のライフスタイルが注目を集め、多くの人々にインスピレーションを与えてきたマーガレット・ハウエルさん。LEEの取材をベースにして2006年に出版された著書は、今なおインテリアのお手本として語り継がれる名著です。それに続く新刊発売を記念して、ロンドンの今の住まいのインテリアをたっぷりご紹介します。

ヴィクトリア朝時代に建てられたコーチハウス(馬車や馬具をしまうための建物)をリノベーションしたロンドンの自宅。玄関はもとあった階段を取り払い、袖壁を絶妙なブルーにペイントした螺旋階段を設置。奥のテーブルには植物とともに「アングルポイズ」のデスクライトが。
\インテリアスタイリスト 石井佳苗さんが素敵の理由をひもとく/
マーガレット・ハウエルさんの今の自宅インテリアが教えてくれること
長い年月をかけ、お気に入りを1点1点集めてきたマーガレットさんの住まい。自分にとっての心地よさを追求したインテリアは、お手本にしたいアイデアが満載!
LIVING ROOM
四季折々の表情を見せる
窓からの風景を楽しむ空間

今の家に住む決め手となったのは、この大きなガラス戸と庭の眺めだったそう。そこで、向かいに面するキッチンの壁を取り払い、大きなLDKのワンルームに。テーブルは仕事場でも愛用している「ザノッタ」のレオナルドワークテーブル。ダイニングの椅子は、古道具店の学校用の椅子を活用。手前は「アーコール」の丸テーブル。

リビング右手の壁側には、金具で高さを調整できるオープン棚やウェグナーのデイベッドソファを配置。丸い鏡やスタンドライト、写真やアートなどを使って壁面もセンスよくコーディネート。

2階のリビングルーム。黒いリネンテープの椅子は『家』の表紙にも登場した、アルヴァ・アアルトデザインのラウンジチェア。サフォーク州のセカンドハウスで使っていたものを、ロンドンの家に移動した。壁に飾られたドローイングは、マーガレットさん本人が1960年代に描いたもの。
Kanae’s eye
「自分にとって何が大切か?」が家具の配置から伝わってきます
「一般的にはリビングの大きなガラス戸の前にはソファを置きがちですが、あえてダイニングテーブルを置いています。食卓もキッチンに近いほうが便利なはずなのに……それはきっと、食事をしたり、何かを広げて作業をしたりする場所を、庭を望める特等席に置きたかったからですよね。暮らしで何を大切にしたいのかが、家具の配置からもわかります。部屋の随所にくつろげるコーナーがあって、その重なりが空間に心地いいリズムを生んでいるように思います」
KITCHEN
愛用のキッチンツールもインテリアの一部に

リビングとひと続きになった、開放感のあるキッチン。簡単な食事はキッチン内のテーブルでとっているそう。頻繁に使うお気に入りの道具はあえて外に出しており、「隠す」と「しまう」のバランスが絶妙。

シンクわきにある造り付けの棚には普段使いの食器を収納している。食材の保存はガラスの瓶に。ステンレス、ガラス、木と、使う素材を選んでいるので、全体に統一感がありすっきりとした印象にまとまっている。

コンロわきの、マーガレットさんのお気に入りを集めたコーナー。「デンビー」のジャグや日本製の鉄瓶、銅の酒器、木製のナプキンホルダーなど。下段に置いたかごの奥に飾られているのは、マティスのポストカード。
Kanae’s eye
ものはあるけど、雑然としていない。そのバランス感覚がさすが
「キッチンは生活感が出るからとクローズドにする家もありますが、あえて壁を取り払いオープンにしているということは、マーガレットさんにとってキッチンはただ作業をする場所ではなく〝お気に入り〞が集まった空間なのだと思います。壁に下げた調理道具や並んだ収納瓶なども好きで選んだものだから、いつでも眺めていたい。けれど天板の上はすっきりと片付けられていたり、ものの高さが揃っていたり、そんな塩梅もさすがだなと思います」
CHAIRS
家のいろんな場所に、お気に入りの椅子を配置

長年愛用している、アルヴァ・アアルトがデザインした半円テーブルとスツール。展覧会のポスターや木製のキャンドルスタンド、季節の果実などその時々に心が動かされる品を並べ、目が喜ぶコーナーに。

寝室の窓辺に置かれたデスクからも、庭の豊かな緑が眺められる。机上の「アングルポイズ」の照明は、1934年に生まれたモデル「Original 1227」。多くの場所でインテリアの仕上げに、写真や絵画などアートの力を活用している。

2階のリビングの一角にあるコーナー。座面がラッシュ編みになったハイバックのシェーカーチェアは、ただ部屋に置かれただけでも抜群の存在感。右上に掛けられたサギの絵は、娘さんが幼少時に描いたものだそう。
Kanae’s eye
椅子という家具の魅力を部屋の雰囲気づくりに存分に活用
「脚があって、背があって……椅子はどこか生き物っぽい家具ですよね。座ると体に触れる面も大きいし、形もいろいろ。部屋に置くと一緒に暮らしている、見守ってくれるような感覚があります。マーガレットさんもかなりの椅子好きなご様子、私と同じ気持ちなのではないかな?と想像してしまいます。いろんな場所に椅子を置いて、そこから眺める部屋の風景を楽しみ、大切に選んだ〝もの〞からの愛を受け取っている。そんな日々の様子がうかがえるようです」
DISPLAYS
好きで集めたものを、ふさわしい置き場所に

『家』の本でも紹介されていた、黒いフレームのモノトーン写真が並べられたコーナー。色を限定することでモダンで洗練された雰囲気になりつつも、ドライフラワーや貝殻など自然からの恵みを一緒に飾ることで、冷たい印象にはならない。

散歩や庭仕事と同じくらい、読書の時間を大切にしているというマーガレットさん。2階リビングの本棚にはデザインや写真、アートの本が並ぶ。棚の上段には、自ら描いたという絵や、マーケットで見つけた風景画などを飾っている。

イギリスの陶磁器メーカー「プール・ポタリー」のプレートに、散歩や旅先で見つけてきた小石のコレクションを並べて。インテリアのほとんどが落ち着いたカラートーンだが、時折アクセント的に黄色や緑といったきれい色をきかせているのが印象的。

バスルームの壁面には、以前の家でも愛用していた戸棚を掛けている。日本の職人の手による日用品が大好きで、日本に訪れるたび手に入れてきた桶やほうきなどもこちらで活用。さまざまな国や時代のものたちが集まり、しっくりとなじんでいる。
Kanae’s eye
住む人の息遣いが感じられてものへの愛が伝わるディスプレイ
「何気なく置いているのに様になる、きっちりさせすぎず日常感があるのに、どこか洗練されている。そのバランス感覚が、ディスプレイの随所にも表れていますね。ファンからすると『このアイテム、まだ愛用しているんだ!』とうれしくなる部分もチラホラありました。本を縦に並べるのではなく、横に重ねて置かれた様子は『家』のときから注目していて、当時も『さすがだな』とチェックしていました。本の並べ方だけでこの雰囲気が出せるのはお見事です」
20年後の今年、彼女の今を伝える新刊が発売に!
『マーガレット・ハウエルの暮らしと仕事 Margaret Howell Life and Work』

暮らしと仕事が自然につながり、育まれてきたマーガレット・ハウエルの世界。その歩みを、多数の撮りおろし写真やインタビューで網羅した待望のスタイルブック。テキストは日英バイリンガル。
9/13まで、新刊発売記念のエキシビション開催! 限定商品も販売
書籍刊行に合わせ、9月5日~13日の10:00~19:00(最終日は18:00閉場)に、代官山T-SITE GARDEN GALLERYでエキシビションを開催。書籍で紹介している写真やアーカイブの展示ほか、マーガレットさんのサインを施したリネントート+新刊セット、リネンハンカチ、ポストカードセットを限定商品として販売します。
問い合わせ先はすべてマーガレット・ハウエル ☎03・5785・6445
Staff Credit
撮影/杉浦由紀 取材協力/熱田千鶴 取材・文/田中のり子
こちらは2026年LEE10月号(9/7発売)「好きに囲まれた「家」の心地よさを教えてくれたのはマーガレット・ハウエルさんでした」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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