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【NISA貧乏に注意!】ギリギリ家計で警戒すべき「特別支出」とは?幸せな人生のための積立金額を考える

  • 松崎のり子

2026.05.12

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「NISA貧乏」になる人は「特別支出」に気づかない

NISA貧乏 貯蓄に回しすぎて生活費が足りないイメージイラスト

政治の場でも取り上げられ、注目キーワードとなった「NISA貧乏」。これは「老後への不安からNISAに投資する額を増やしすぎて、今の生活費を圧迫してしまう」現象を指します。

特に若者世代に多いとか。その心理はこうでしょう。給与の手取りはなかなか増えず、社会保険料の負担も重くなる一方なのに、将来の年金が十分に受け取れるかわからない。預貯金ではインフレに勝てないと聞くし、とにかくめいっぱい資金をNISAやiDeCoなどの投資に回しておこう――。
NISAの投資額についてのいくつかのアンケートを見ると、毎月5~6万円が平均値のようですが、最近は家賃も上がっているし、食費や光熱費はじめ生活費全般が値上がりしています。手取り収入が20万円だったとして、東京23区の単身者用マンションの家賃は平均10万円前後ですから、残り10万円から生活費を賄うと、それほど余裕はないでしょう。残ったお金をNISA用に投資してしまえば、手元にほぼお金が残らないことになりそうです。

特別支出が起きると、いきなり家計が赤字に

生活費がピンチになるイメージ(空の財布を開ける手元の画像)

こうしたギリギリ家計で警戒すべきなのが「特別支出」です。特別支出とは、毎月決まって発生するわけではないが、年に数回ある支出を指します。例えば冠婚葬祭、親の誕生日や身内の出産祝いなどの祝い事、壊れた家電の修理代や買い替えなど、事前にわかっているものもあれば突発的に起きる支出も含まれます。
もし、毎月積み立てているお金がNISA用ばかりで、すぐに下せる預金がないと、急な支出が必要になった時の支払いに困ってしまいます。

NISAで保有している投資商品を売却すれば現金化できますが、「将来のためのお金に手をつけたくない」という心理が働いたり、その時点で値下がりしていたりすると、なかなか売却の決心がつかないのです。すぐに返せるからちょっと借りようか、とキャッシングに手を出してしまう若者もいるのが現実です。

ライフステージと貯蓄のイメージ画像

ファミリー世帯でも、基本は同じこと。老後に備えることは大切ですが、それよりも前に様々なライフイベントが控えています。お金は使うために貯めるもの。いざという時に家計を守るための預貯金があるとないとでは、心の余裕がまるで違います。
老後を心配するばかりでなく、今の生活をまず大事にする。そのためにも、現在の暮らしを守るお金の使い方や貯め方を考え、それを確保した後で投資用の積立金額を設定するという順序が正解でしょう。使えないお金ばかり抱えていても、それは幸せな人生とは言えないかもしれません。

松崎のり子 Noriko Matsuzaki

消費経済ジャーナリスト

消費経済ジャーナリスト。雑誌編集者として20年以上、貯まる家計・貯まらない家計を取材。「消費者にとって有意義で幸せなお金の使い方」をテーマに、各メディアで情報発信を行っている。

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