器上手な人【和の「絵付け皿」すすめ】テーブルに華やぎとツウな印象を与えてくれる使い方を拝見!
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宇藤えみ
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麻生要一郎
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真藤舞衣子
2025.12.29
日常使いにも、お正月にも
食卓がこなれる「絵付け皿」のすすめ

一枚加えるだけで、とたんにテーブルに華やぎとツウな印象を与えてくれる、和の「絵付け皿」を楽しんでいる人が増加中。「組み合わせが難しそう」と思われがちですが、自由な発想で取り入れると、普段の食卓も格段にランクアップします!
What’s「絵付け皿」?
絵や模様を施した器のこと。素焼きした素地に絵を描く「染付け」や模様が描かれた紙を貼り付け転写させた「印判」ほか、技法はさまざま。骨董やヴィンテージから現代の作家ものまで、種類豊富です。
器上手な人の「絵付け皿」の使い方
時代や質感の違う器をミックスコーディネート
スタイリスト 宇藤えみさん
色のメリハリを意識してコーデすれば、華やかなお皿も取り入れやすく
繊細な絵付けが魅力の古伊万里や現代作家のスリップウエア、伝統的な民藝の器など……宇藤さんの絵付け皿は年代も素材・製法もバラバラですが、テーブル上では不思議としっくりなじんでいます。
「古伊万里など華やかな絵付け皿を使うときは、あえて現代の器や土っぽい質感の器を合わせるように。古いお皿もどこか軽やかな印象になって、普段使いにもぐっと取り入れやすくなる気がします」
絵付け皿を買うときは、手持ちの器との組み合わせが数パターン思い浮かぶものを選ぶそう。色が鮮やかすぎず、ほどよく余白があるものが使いやすいとのこと。
「ベースカラーとアクセントカラーを意識してメリハリをつけると、テーブルコーデがまとまります」
Scene
1
年末に、友人たちとごはん会
印象的な絵皿には、食材の色を生かしたシンプルな料理で

オンライン骨董店「Kotto Shop」で購入した色絵の大皿にのせた、豚と根菜のローストがメイン。いちじくのサラダを盛った焼締めスリップウエアの大皿は、山田洋次さんの作品。紫キャベツのサラダは、砥部焼の窯元「陶房遊」の輪花鉢に。「古今の磁器に陶器と、さまざまな器を合わせていますが、ベージュ・茶色など大きな面積を占める色を揃えるようにすると、テーブルにまとまりが。特に柄が印象的な器ほど、焼いたり混ぜたりしただけの、シンプルな料理を盛るようにしています」

Scene
2
子どもたちの毎日朝ごはん
多様な食材を受け止める藍の染付けを日常使い

8歳&4歳の子どもたちの食事も、大人と同じ器を使っている宇藤家。卵焼きを盛った須藤拓也さんの染付け長皿は、焼き魚や果物、ちょっとしたおかずなど、何をのせてもいい雰囲気にしてくれるお気に入りの一枚。「蝶々と唐草の繊細な柄も可愛いし、どうしても丸が多くなる食卓に変化が生まれます」。お漬け物を盛った飛騨高山「柳窯」のスリップウエアの小皿や柿を入れた青柳あづみさんの器など、個性的な風合いの器ともすんなりなじんでくれるそう。

Scene
3
まったりひとり晩酌
プリミティブな文様で小さなおつまみも特別な装い

子どもを寝かしつけた後、ほっとひと息つく晩酌時間は何よりの癒し。焼きエビを盛った小皿は、山田洋次さんのスリップウエア。エビのくるんとした形と白泥の曲線がリンクし、ささやかな一品もおしゃれな雰囲気に。「山田さんの焼締めのスリップウエアは、自由でのびのびとした絵柄が魅力。大皿から小皿まで、どんな料理も大らかに受け止めてくれるのがうれしいです」。壺内文太さんの再生ガラスのグラス、壺田太郎さんの小皿と一緒に村上圭一さんのお盆にまとめ、晩酌セットの出来上がり。

絵付け皿を多用するなら色を統一すると取り入れやすい
料理家・文筆家 麻生要一郎さん
和の絵付け皿も、料理のジャンルにとらわれずに使えば、可能性が広がる
今から数年前、縁あってとある老姉妹の養子に入ったというドラマティックな経歴を持つ麻生さん。銀座でお店を営み、食べることが大好きだったという姉妹から、趣きのある骨董の絵付け皿もたくさん引き継ぎました。
「多くは譲るなどして手放しましたが、手元に残した器は絵のタッチが大らかで、派手すぎないものばかり。『和食器だから和食』と縛られず、洋食やエスニックにも臆せず使います。例えば『ニューヨークのアーティストが染付けを使うなら?』なんて勝手に設定して(笑)、先入観なく器を活用できたらいいなと思っています」
Scene
気の置けない仲間と、とんかつパーティ
いつもの茶色いおかずも“ご馳走”になる骨董の染付け

とんかつと言えば銘々に盛りつけることが多いですが、ある日どーんとひと皿に数枚盛ったら大好評。この日も長辺約38㎝の変形角皿の染付けに盛りつけ、テーブルの堂々主役に。銘々皿にした輪花皿とともに、養母から譲り受けた骨董だそう。きんぴらを盛った有田「福泉窯」の六角鉢、玉こんにゃくを盛った韓国の骨董、調味料入れの印判小皿など、藍の絵付け皿で統一感を持たせ、汁椀の赤やキャベツを盛った土っぽい陶器などをアクセントに。「藍の器は友人の実家にお呼ばれしたような安心感がありつつ、組み合わせ方で新鮮な表情も楽しめます」



カラフルな色絵皿をあえて普段使いで楽しむ
アナウンサー 古谷有美さん
一期一会の出会いを楽しめる絵付け皿が好き
「もともと『私だけの一枚』が見つかる古着が好き。骨董の絵皿も同じ感覚で探すようになったら、思いのほか楽しくて! 明治や大正時代のものは比較的手頃な価格なので、子どもとの食卓に臆せず使えるのもうれしいです」
最初に買ったのは7寸(約21㎝)ほどの色絵皿。当初はどう使うか迷ったものの、「大きめの取り皿にいいかも?」と思いつき、人が集まるときはもちろん、普段も気軽に取り入れるように。
「子どもたちも無地の器より楽しいみたい。お米とおかずを一緒に盛り合わせて、ワンプレートごはんにするときにも重宝しています」
Scene
1
年末年始の家族パーティ
色絵皿を大小重ねて家族の食卓にも華やぎを

かつてはお祝いの席など格式のある場面で使われることが多かった骨董の絵付け皿は、パーティ気分を盛り上げるのにうってつけ。オンラインショップ「カシュカシュ」や骨董店「器まるかく」で見つけた赤絵や伊万里に、義母から譲り受けたという染付けの小皿を重ねてテーブルセッティング。
「サラダや卵料理を盛るのにも絵付けの器を使ったので、白磁皿やグラスで色数を絞り、バランスを調整しています」。鶏のクリーム煮やトマトのサラダを盛ったのは佐賀「文祥窯」の白磁皿、グラスは「イッケンドルフ」と「リーデル」のもの。

Scene
2
子どもたちのワンプレート朝ごはん
5寸サイズの染付けや赤絵皿は、子どもの朝食に

保育園に通う上2人の子どもたちは、ごはん派・パン派と好みがそれぞれ。「個別の器を準備するのは大変なので(笑)、どちらもおかずやフルーツと一緒にワンプレートに盛り合わせます。華美すぎない絵柄を選んでいるせいか、どちらも大らかに受け止めてくれますね」。
子どもたちも「一枚しかない器だから、割らないように大切に使おうね」と伝えると理解してくれて、「〇〇の絵だね」と絵柄のおかげで会話が生まれることもあるそう。
食卓に華やぎと会話をもたらしてくれる思い出の絵付け皿
料理家 真藤舞衣子さん
3代続けての食いしん坊、料理好きなお祖母さま、お母さまの影響で、導かれるように料理の道に進んだ真藤さん。ご実家にはそれぞれが買い求めた器がたくさん並んでいたといいます。
「祖母も母も私も、旅に出ると『記念の一枚』を買うのが習わしで、家にある絵付け皿の多くもそんなふうに迎え入れたもの。手に取ると旅の記憶が思い出されて、絵柄のおもしろさもあいまって会話が弾みました。絵付け皿は柄と食材をリンクさせたり、素材の色とコーディネートしたりと、料理の楽しみを広げてくれる存在ですね」
古いそば猪口は料理にデザートに大活躍します!

料理家 真藤舞衣子さんプレゼンツ!
「絵付け皿」に合わせたい、おつまみおせち
色や柄が楽しめて、一枚でも様になる絵付け皿は、お正月などホリデーシーズンこそ活躍させるチャンス。真藤さん私物のお皿を使って、簡単に作れるのにおせち気分を味わえるおつまみレシピと、盛りつけのコツを教わりました。
深い緑の織部釉とローストビーフの赤がマッチ
お正月らしい特別感のあるちらし寿司は、まろやかでうま味の強い赤酢を使っているのがポイント。肉+チーズのコクで、赤ワインが進む味わいです。こちらの料理を盛ったのは、真藤さんがお世話になっている呉服店から「わが家では使いきれないから、料理をするあなたに」と譲り受けた、文化勲章受賞者・板谷波山が愛用していたという織部八角皿。力がある器にはメインディッシュを盛って華やかに。


器の絵柄と料理の食材をリンクさせて
おせちの定番・紅白なますを香菜(シャンツァイ)やナンプラーでエスニック風の味つけにすれば、ビールにも合うおつまみに。お頭付きのエビと一緒に盛ると、晴れがましさも満点。こちらの器は京都の骨董通り・新門前通に店を構える古美術店「観山堂」で見つけたもの。五角輪花鉢は古九谷で、大根とかぶの絵柄が何ともユーモラス。「料理を盛ると見えるのは青葉だけだけど、食べ進めるとなますの材料、大根が現れます。ちょっと楽しいですよね」


染付けの藍色と卵の黄色のコントラストが絶妙!
「おせちで余りがちな伊達巻きが、こんなにおいしくなるなんて!」と、撮影スタッフ一同もびっくり。少し厚めのふわふわの食パンで作るのがコツで、白ワインはもちろん、発泡した日本酒にもよく合う味わい。合わせた器は、ご実家から譲り受けたという古染付けの5寸皿。「線画のみの軽やかな絵付けなので、普段の食事にもさりげなく使いやすい。余白を残して盛りつけると、呉須のブルーが卵のイエローをより引き立ててくれます」


ユーモラスな団子柄に黒豆の粒々を合わせて
おせちの残り物などの黒豆を、練ったクリームチーズと混ぜるだけ。濃厚な味わいは、日本酒のぬる燗など、ちびちびお酒を楽しむアテにぴったり。チーズの味次第で、ほんの少し塩を加えても。器は京都の春の風物詩「都をどり」で供される団子皿で、お母さまが愛用していた古いもの。丸い団子柄と黒豆のリンクが、楽しいリズムを生み出しています。


茶色く地味なごぼうも、器の華やぎでご馳走に!
だしをきかせてしっかり煮たごぼうをカラリと揚げれば、絶品おつまみに。オレンジワインなど飲みごたえのあるワインにも負けない香ばしさ。合わせた鳳凰柄の色絵皿は、若い頃、金沢で旅の思い出に買ったもの。「お煮しめのごぼうを活用すれば、時短になります。年齢を重ねて派手な器が苦手になってきて、多くは手放したんですが、こちらはトーンが淡いので手元に残しました。こういうおめでたい柄の器は一枚持っておくと、何かと使えて便利です」


Staff Credit
撮影/大森忠明 馬場わかな 取材・文/田中のり子
こちらは2026年LEE1・2月合併号(12/5発売)「食卓がこなれる「絵付け皿」のすすめ」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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