“おっパン”、祝・映画化決定!
中年男性が、先入観や偏見を捨て
自身をアップデートしようと努力する物語
つい先日、テレビを見ながら「この人やせたね」と何気なく口にしたところ、隣にいた息子から「人の見た目のことは言わないようにってお母さんいつも言ってるよ」と指摘を受けました。
うらやましい気持ちもあってポロッと口から出てしまったのですが、大反省。この作品の主人公、沖田誠(48歳)とともに私もアップデートしなければ……。


©Zim Nerima/LINE Digital Frontier
『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』、略して“おっパン”は、原田泰造さん主演でドラマ化もされた人気作品。放送から約1年を経て、このたび映画化が決定!(7月4日公開予定) 注目が集まる今、原作の魅力をあらためてご紹介します。
“父親とは、男とはこうあるべし”と、古い常識や偏見で凝り固まった中年の誠にとって、最近の若者は理解不能。世代間のギャップを嘆きつつ、女性の部下にお茶をいれるよう指示したり、推し活を楽しむ妻や娘をとがめたり、あげくには息子の友人であるゲイの青年・大地に差別的な発言まで。とにかく“時代錯誤のおっさん”である誠に読んでいるこちらもイライラ。
ただ、根底にある家族への愛情を感じた大地はそんな誠に「俺たち友達になれませんか?」と提案します。最初は戸惑う誠ですが、優しくおおらかで人間的な魅力にあふれる大地と接する中で、少しずつ偏見が消え、モラルやマナーを改めて、自身をアップデートしていくことを決意。今までの自分の言動を心から恥じ、失敗を繰り返しながらも変わりたいと勇気を出して行動する誠の姿に、気づけば応援する気持ちでいっぱいに!
その一歩となるのが、二人が銭湯に行くシーン。周囲の人たちがさまざまな種類のパンツをはいているのを見た誠はハッとします。性的指向というのは各々の”パンツ”のようにプライベートなもので、他人が干渉するのはナンセンスだと。そう、まさに「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」。最終巻では、どんな事情があってもその人らしく生きられる社会を作ろうと尽力する誠の姿も。何歳からでも人は変われると教えてくれる一作です。余談ですが、飼い犬のカルロスが可愛すぎ♡ 映画も楽しみです!
『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』

練馬ジム
古い常識や偏見がしみついている中年の沖田誠は、今の価値観に不満だらけ。干渉や小言を繰り返した結果、家族や部下から敬遠されるように。そんなある日、ゲイの青年・大地と出会い、ひょんなことから友人関係になる。果たして誠は自分を更新できるのか!? 全7巻 ¥638~¥682 LINEマンガ
こちらもオススメ!
『僕はメイクしてみることにした』

糸井のぞ(著)、鎌塚 亮(原案)
38歳の平凡なサラリーマン、前田一朗。ある日、自分の疲れた顔とたるんだ体にショックを受け、スキンケアを始めてみることに。性別も年齢も関係なく、自分らしく美容を楽しむ姿に背中を押されます! 全3巻 ¥1089~¥1177 講談社
編集やまみ
LEE編集部
ファッション担当ですが、子どもの頃から漫画好き。90年代りぼん・なかよし・ちゃお・るんるん・別マ・花ゆめ・少コミ・デザート・ジャンプ・マガジン・コロコロコミック・ガンガンなどを読んで育ってきました。
写真フォルダには、子どもと猫と日本酒の写真が多数。オススメ漫画があればぜひ教えてください。
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