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〜五感を研ぎ澄まし心地よく暮らすvol.71〜

親孝行がしたい!2泊3日「富山」の旅は親子3代で楽しむ。両親とグルメ&観光を大満喫。【LEE DAYS club clara】

  • LEE DAYS リーデイズ

2025.03.24

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親孝行がしたい!

「今年やりたいこと」のひとつに「両親との旅行」がありました。今までは仕事の都合でまとまった休みが取りづらかったり、「両親もまだ元気だし、いつかそのうち」と、何となく後回しにしてきたのも正直なところ。

またわたしくらいの年代になると、周りの友人たちの中には親御さんにご病気が見つかったり、闘病の末に残念ながら亡くされてしまう方も少なからずいらっしゃいます。そんな友人たちが口をそろえて言うのは「親との時間をもっと大切にするんだった」ということ。そんな言葉を聞くたび、両親と過ごす時間にも限りがあること、一緒に過ごすことの意味をここ数年、改めて考えるようになりました。

写真 イマソラ

ありがたいことに今は両親2人とも好きなことを楽しめる気力も体力もあり元気でいてくれますが、そうは言ってもここ数年の間に年相応に少しずつ老いてきているのも事実。2人が元気なうちにちゃんと親孝行らしいことをしたい、という想いがここ最近わたしの中にありました。

仕事を辞め時間的な余裕が出来たことだし、行くなら今でしょ!ということで、先日両親を誘って久しぶりに旅行に出かけてきました。

行先はNY・タイムズ紙『2025年に行くべき52カ所』に選ばれた「富山」へ

普段から旅行好きで様々な国を訪れてきた両親の今回の旅先のリクエストは、30年以上前に父の転勤で家族が10年間ほど暮らした富山県でした。私にとっては小学校の途中から高校を卒業するまでの青春時代を過ごした思い出の土地です。

折しもNY・タイムズが『2025年に行くべき52カ所』に富山を選んだタイミングで、ネットニュースでも富山の記事を目にする機会が増えていました。

字:LEE DAYS club LEE100人隊OGが愛着ある日々を更新中!リレー連載
北アルプスと富山湾に囲まれた自然豊かな富山県を代表する観光スポットのひとつ「雨晴海岸(高岡市)」では、この季節ならではの素晴らしい景色を楽しむことが出来ます。昔よく訪れた懐かしい場所が変わらずそこに在る、嬉しいことですね。

3月初旬に子どもたちの学校のお休みが重なるタイミングがあり、せっかくなので「両親+私+子どもたち2人」の3世代で行くことに。孫たちが一緒で両親も喜んでいましたし(父はトランプ持参、夜は大トランプ大会で盛り上がりました!)、実際いろいろな場面で子どもたちに助けられました(2日目の夜に父のスマホ紛失(!)とか。別行動中の母のスマホバッテリーがほぼゼロ(!!)にも冷静に対応)。一緒に旅してくれた子どもたちに今改めて感謝です(笑)。

「美味しい氷見の魚を食べたい!」というのが今回の旅の目的。子どもたちにとっては初めての土地、わたしも久しぶりの富山を2泊3日で巡ってきました。

1日目:新湊、雨晴方面

最寄りの新幹線の駅で両親と待ち合わせ、初日は混雑時を避けた時間帯の新幹線で新高岡に向かいました。信越地方の冬風景を楽しみつつ、おやつを食べたり、読書をしたりしていたらあっという間に到着です。ここからはあらかじめ予約していたレンタカーで移動しました。

写真 北陸新幹線の旅
新幹線車中のおやつ、母お手製のミニどら焼きです。他にもあれこれ用意してくれていました。

新湊→雨晴海岸→宿へ

新湊に停泊している海王丸を見学してから、観光客向けの施設内で昼食をとりましたが、お刺身の美味しさはさすが富山!

その後は氷見にある宿を目指して再びドライブ。懐かしい雨晴の景色を楽しみつつ、海岸沿いに建つカフェで休憩しました。こちらは展望スペースがあり、平日にもかかわらず海外からの多くの観光客の方で賑わっていました。残念ながらこの時は北アルプスの山々は見えず、翌日リベンジすることに。

写真 富山の旅
写真左上より時計回り:海王丸見学、きっときと市場(昼食)、雨晴ベイサイドカフェ(休憩)、雨晴海岸 ※各所、撮影許可いただいております。


氷見の温泉宿で海鮮尽くしのお料理を堪能!

富山に住んでいたころも、幾度となく訪れた氷見の町は有名なお魚処です。1日目は氷見の美味しい魚を目当てに、温泉宿を予約していました。1日数組だけの小さな宿で、滞在中はほとんど、どなたとも顔を合わせることなく、のんびりと過ごすことができました。温泉は貸切がいくつかあり、QRコードで空き状況を確認して好きな時に入ることができたので、滞在中に何度も温泉を楽しみました。

写真 Japan Brand Collection2024
とにかくお料理が豪華!という口コミを参考に今回選んだお宿は『Japan Brand Collection2024』にも掲載されているお宿でした。

今回の夕食はせっかくなのでこの時期にしか食べられない「紅ズワイ蟹のコース料理」をお願いしていました。

前菜の自家製イカの塩辛やバイ貝など、そのひとつひとつが本当に美味しくて!ついついお酒がすすみます(父が好きな地元の銘酒「立山」をいただきました)

程なくして蟹の登場。富山湾で獲れる紅ズワイガニを漁師さんがそれぞれの大きさの中で質を見極め、上蟹(身の詰まった良いカニ)と判断したときだけ、このタグが付くそうです。

写真 紅ズワイガニ
タグの富山県新湊漁港の下の○印マークは、「どの漁師さんの船か」まで判別できるものなのだとか!

ぷりっぷりの脚はお刺身と軽くしゃぶしゃぶで♡口の中にまとわりつくようなねっとりした食感と、濃厚な蟹の甘みにみんなで大感激。両親も今まで食べた蟹の中でもダントツの美味しさ!と、とても喜んでくれました。

その他にも豪華な舟盛りにメバルの姿焼き、先ほどの蟹の身の部分を蒸したもの、地元の氷見うどん、あら汁…とお腹はいっぱいなのですが、どれもこれも美味しくてほぼ完食でした。

写真 氷見のお刺身
豪華な船盛り!寒ブリはもちろん、どのお魚も脂がのっていて本当に美味しかったです♡やはりお魚を楽しむなら断然冬の時期がおススメです。

豊かな自然に囲まれた富山のお魚はもちろん、お米もお水も美味しくて!翌日の朝食も朝からかなりの量をいただいてしまいました。

2日目:福光、高岡方面へ

この日も一日、レンタカーで行きたいところを巡りました。

前日のリベンジでまずは雨晴海岸へ。宿のご主人によるとくっきりと山並みが見えるのは月に数回とのこと。この日の朝はすっきりとした冬晴れで、美しい立山連峰の景色を楽しむことができました。

写真 雨晴海岸
日本海に浮かぶ、雪景色の北アルプスの山々。雲の間から光が差し込み神々しいまでに美しい姿を心行くまで堪能。ここだけでなく、街中の至る所でふいに北アルプスの雪山が姿を現すたびに、思わず見入ってしまいました。富山に住んでいたころはこの景色のありがたみがわからなかったなー。

棟方志功記念館→福光美術館→高岡市内観光

今回富山に行くことになったとき、ぜひ訪れてみたかったのが福光町にある「棟方志功記念館」でした。

ちょうど1年前に大好きな原田マハさんの作品『坂上に咲く』を読んで以来、棟方志功の作品を改めて見てみたいと密かに思い続けてきたわたし。念願が叶って本当に嬉しかったです。読書家の父もこの本を読んでいて、母も棟方作品が好きなので訪れることを楽しみにしていました。

旅行中どんどん溜まっていくチケットやレシート類は無印良品の「 スリムポケットホルダー」に保管しました。ミニサイズで手持ちのショルダーバッグにも収まるサイズが◎。

↓こちらに『坂上に咲く』のレビューを載せております。

こちら福光町は戦中に棟方一家が疎開していた町で、棟方作品はもちろん、実際に棟方志功が生活していた家がそのまま現在も残っているのです。

写真 棟方志功記念館
初めて建てた自宅「鯉雨画斎(りうがさい)」が嬉しくて、家じゅうのあちらこちらに絵を描いたのだとか。厠に描かれた天女や菩薩、襖に描かれた上り鯉に亀など、ダイナミックでありながら慈愛に満ちた絵がとても素晴らしく、実際にこの目で拝見することができ感激しました!※写真撮影許可いただいております。

訪れた日は平日で他にお客さんはなく「旧居「鯉雨画斎(りうがさい)」の中を館員の方に丁寧に案内していただきました。疎開に至った経緯や福光町との関係、どのような生活をしていたのかなどについて知ることができ、『坂の上に咲く』の本の内容と重なる歴史も多く、大変興味深かったです。

せっかくなので棟方志功の大きな作品が展示されているという「福光美術館」にも車で足を延ばし行ってみました。屏風絵の「美魅寿玖の図」や文様と人体で構成された作品、多色刷りの「星座の花嫁」シリーズなど、こちらも見所満載でした。

写真 福光町美術館
※撮影許可いただいております。棟方志功は常設で見ることが出来ます。

高岡市内に戻り、美味しいお寿司を食べた後は市内観光へ。途中、母校までの通学路を走ったり、変わらない佇まいのお店を偶然見かけたり、と古い記憶を呼び戻しながら終始懐かしさでいっぱいになりました。

写真 高岡観光
写真左上より:国宝「瑞龍寺」、高岡大仏、藤子・F・藤生ふるさとギャラリー、amida coffeeの「大仏ラテアート」 ※撮影許可いただいております。

瑞龍寺もきちんと拝観したのは初めてでした。こちらではボランティアガイドさんによる熱量高めの解説を聞くことができ、とても楽しかったです。

3日目:富山市内観光

最終日は、友人たちと会う両親と別行動、わたしと子どもたちは富山市内を観光しました。この日も穏やかな陽気の中、観光地をメインに街中をぶらぶらと歩きながら散策しました。

スターバックスコーヒー富山環水公園店(桜の季節はさらに絶景かと!)→D&DEPARTMENT TOYAMA(富山にまつわるお土産購入)→富山市ガラス美術館→喫茶チェリオ(昔ながらの純喫茶で居心地がよかったです♡)→富山城→koffe(休憩)→富山駅

写真 富山市ガラス美術館
世界的に著名な建築家・隈研吾氏が設計した建物は、ガラス工芸品の美しさを引き立てる斬新なデザインが特徴です。図書館を併設したこちらの建物は、地元の木材が使われ、温かみのある空間が広がっていて、多くの市民の方がゆったりと過ごされているのが印象的でした。※写真撮影許可いただいております。

お土産あれこれ

食べ物ばかりですけど(笑)。留守番をしてくれた夫(ありがとう!)へのお土産を多めに、富山の美味しいものをあれこれ購入しました。

写真 富山のお土産
左上より:二菩薩釈迦十大弟子「絵葉書セット」/koffe「全粒粉クッキー」/まめやコーヒー「オリジナルブレンド豆」/富山不破福寿堂「鹿の子餅」/とこなつ本舗 大野屋「とこなつ」/川村水産「ほたるいか沖漬けプレミアム」/海津屋「氷見うどん」/立山酒造「清酒 立山」/薄氷本舗 五郎丸屋「T5」/版画絵「大首の柵」。

この他にも、焼のどぐろ出汁、おぼろ昆布、白えびかき餅……などなど、ついつい買いすぎてしまいました。

富山を推薦したクレイグ・モドさんは「混雑を回避しながら文化的な感動とグルメを味わえる」ことを評価に上げたそうですが、確かに観光客の方をどこでも見かけましたが、行列に並んだりするようなことはほとんどなく、ゆったりと観光を楽しむことが出来ました。

両親との旅を終えて思うこと

今回の旅行を両親はとても喜んでくれ、帰ってからも旅の写真を振り返ると楽しそうな2人の姿がたくさん残っていました。普段から両親には何かしてもらうことばかりなので、今回このような機会が持てたことが本当に嬉しかったです。一緒に温泉を楽しんだり、美味しいご飯を食べたりしながら、あと何回こんな風に過ごせるのかなぁと、旅の途中にふと考えたり……。とにかく両親が楽しんでくれたことが何より嬉しく、思い切って出かけてよかったですし、機会をみつけてまたどこかへ出かけたいと思っています。

子ども時代は特に、あれこれ口うるさい両親のことを疎ましく感じた時期もありましたが、自分が親になり子どもを育ててみて、改めて親の愛情やありがたさを感じています。両親とのことに限りませんが、家族や大事な友人と過ごす時間も決して永遠ではないからこそ、一緒に過ごせるその一日一瞬を大切にしたい、そんなことも今改めて感じています。

(そしてついつい後回しにしがちな義両親との旅行も計画しよう!)

※長い旅行記にお付き合いいただきありがとうございました。

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clara

48歳 / 埼玉県 主婦

夫と2人の子ども、猫(♂)との暮らし。自分に必要なものをその時々で取捨選択し、日々心穏やかに過ごせるよう心がけています。ひと手間かかっても五感を満たしてくれるもの、丁寧に作られたものを好みます。

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