FOOD

毎日食べたい“やさしい中華”

実はとてもシンプルで素朴!家のフライパンでもおいしく作れます!

【おうち中華料理のコツ】ウー・ウェンさんと酒徒さんに聞きました!

  • ウー・ウェン

  • 酒徒

2024.06.07

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特別な調味料も道具もいりません!

毎日食べたい“やさしい中華”

「中華はお店が一番」な印象があります。理由は、大火力や鍋振りなどのプロの技が重要そうだから。でもそれは思い込み! 家庭には家庭のやり方で、現地の人が食べている「本当の中華料理」が作れるのです。

中華を知り尽くすお二人に聞きました

中華って実はとてもシンプルで素朴。「家で作るのはたいへん」は思い込みなんです

ウー・ウェンさん

答えてくれるのは

ウー・ウェンさん

Wu Wen

料理研究家

北京生まれ。1990年に来日。料理上手な母から受け継いだ小麦粉料理が評判となり、料理研究家の道へ。1997年、東京にてクッキングサロンをスタート。中国家庭料理を中心にした体をいたわる知恵に裏付けされた料理と、温かなユーモアあふれる人柄で人気となる。



酒徒さん

答えてくれるのは

酒徒さん

Shuto

中華料理愛好家

北京・広州・上海に10年間駐在し、仕事先で精力的に、あるいは休日も惜しまず各地の料理を食べ歩く。本場で知った手軽に作れる本格中華のレシピを紹介するnoteも好評。昨年、初の著書『あたらしい家中華』(マガジンハウス)が大ヒットし、話題に。

1

お店のような大火力だからおいしくなるんですよね? 

中国の家庭でも、あれほどの火力はないから大丈夫

ウー・ウェン

「中国も家庭の火力は日本のコンロと同程度。それでも炒めものがおいしいのは、効率よく火を通す工夫をするから。私は炒めものは強火でなく、鍋底にちょうど当たる中火で作っています」(ウー・ウェンさん)

鍋底にちょうど当たる中火

しっかりフライパンを熱せば、家の火力で十分おいしく

酒徒

「フライパンや油をよく熱せば、家庭の火力でもシャキッとおいしい炒めものが作れますよ」(酒徒さん)

2

鍋振りでおいしくなるんですよね? 

家庭の火力では、鍋は振る必要はまったくなし!

ウー・ウェン

「鍋振りはお店の技。家庭では蒸し炒めやゆっくり火を入れるなどの工夫をすればOK」(ウー・ウェンさん)

鍋振りは、むしろしないほうがいいんです

酒徒

「店の大火力だからこそ、鍋を火元から離して振っても鍋の中の温度が変わらず、シャキッと炒められるんです。あれを家でやったら、温度が下がってベチャついちゃいますよ」(酒徒さん)

3

家のフライパンでもおいしく作れますか? 

もちろん! 特に深めのフライパンがおすすめです

ウー・ウェン

「深めのフライパンがあれば、どんな料理だって作れますよ。サイズの合うフタも併せて持っておくと、蒸し炒めもできるのでいいですね」(ウー・ウェンさん)

ウー・ウェンパン+

ウー・ウェンさん愛用フライパンは、テフロン加工であらゆる加熱調理に対応できるこだわりが詰まった「ウー・ウェンパン+」

深めのフライパンは、焼く・蒸す・炒めると万能

酒徒

「フッ素樹脂加工のものも使いやすいですが、さらに深めの鉄製フライパンを持っておくと火にもガンガンかけられて、焦げついたらタワシでゴシゴシ落とせるからおすすめ。僕は炒めたり焼いたりだけでなく、蒸し料理やスープなんかもこれで作っちゃいます」(酒徒さん)

4

調味料はいろいろ揃えないといけないんですよね? 

いつも家にある、基本的な調味料で十分ですよ

ウー・ウェン

「家のごはんで大切なのは、体にやさしいこと! すると自然に素材の味を生かす料理になるので、調味料は量も種類も少なく、シンプルになるんです」(ウー・ウェンさん)

ウー・ウェンさんが今回使用した調味料

ウー・ウェンさんが今回使用した調味料はどれもスーパーで購入できる手軽なもの。炒め油はくせの少ない太白ごま油、香りづけには焙煎したごま油を

塩だけで味を決める中華もたくさんあります

酒徒

「僕が好きなのは、塩だけで素材のおいしさを引き出すやり方。特別な調味料がなくても、油の使い方や調理法で、ちゃんと“中華”になるんですよ」(酒徒さん)

5

にんにくがないと“あの味”にならないですよね? 

野菜の味わいを生かしたいときは、ほぼ入れません

ウー・ウェン

「野菜をたっぷり食べる家庭の中華は、素材の味が主役にならなくてはいけません。にんにくの強さはほかの素材の味を消してしまうので、特に野菜料理には、私はほぼ使いません」(ウー・ウェンさん)

使うのは、ここぞ!というときだけですね

酒徒

「どれもにんにく風味、では飽きてしまいます。でも、使うときはガツンといきます!」(酒徒さん)

6

油たっぷりがちょっと気になって…… 

質のいい油を使えば、料理にコクと香りを加えてくれます

ウー・ウェン

「油は味わいを左右する重要なもの。良質のものであれば、いやな油っぽさが出ることはなく、まろやかなおいしさになります。私は炒め油には生搾りの太白ごま油を使っています」(ウー・ウェンさん)

油っぽくなるのは、量ではなく使い方の問題かも!?

酒徒

「油っこく感じるのは、量よりも扱いが原因かも。フライパンをよく熱する、素材を炒めすぎないなど、ちょっとしたポイントに気をつけると、油を味方にすることができますよ」(酒徒さん)

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Staff Credit

撮影/松村隆史 スタイリスト/河野亜紀 イラストレーション/ミツコ 取材・原文/福山雅美
こちらは2024年LEE7月号(6/7発売)「毎日食べたい“やさしい中華”」に掲載の記事です。

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