「楽しくて、将来に活かせる!?」小学生に大人気のプログラミング
【アプリ甲子園2023優勝者にインタビュー】人気の習い事「プログラミング」ってどうなの?
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上紙夏花
2024.01.27
習い事ランキングの上位でよく見かける、「プログラミング」。2020年からは、小学校のプログラミング学習が必修化されました。私たち親世代が経験してこなかったことなので、とまどうご家庭もあるかもしれません。
そこで今回、小学生からプログラミングを始め、「アプリ甲子園2023」の優勝・総務大臣賞を受賞した、高校2年生の本田輝さんにインタビューをしてきました。「アプリ甲子園」は、次世代を担う若手クリエーターの発掘と健全な育成支援を目的として2011年から開催されている、日本最大級の中高生向けのアプリ・サービス開発コンテストです。
彼がプログラミング教室「Teck Kids School」に通い始めたのが小学校5年生10歳のときです。中学生からは「Life is Tech!」に通い、17歳で優勝するまで、どんな道のりだったのか、そして将来の夢を聞いてみました。ご両親にもお話しを伺えたので参考になればうれしいです。
「好きなことでこんなに褒めてもらえると思わなかった!」
優勝おめでとうございます!ご感想は?
本田輝さん(以下、輝さん)ありがとうございます!まず優勝できたことが本当に夢みたいにうれしいです。ずっとこのことしか考えていないくらい熱中していたので、優勝できてよかったです。家族や友達、学校の担任の先生にまでも、ここまで褒めてもらえるとは思っていなくて感激しました。
開発されたアプリはどんなものなのですか?
輝さん 『WaveSync(ウェーブシンク)』というアプリで、すれ違った人が聴いている曲を検知し、アプリ内でその曲を聴けるものです。音楽を聞き過ぎて飽きたとき、街中や会話から新しい曲と出会えるように設計しました。ユーザーは他人の音楽をラジオのように聴き、気に入った曲はApple Musicに追加できます。
自分がいつも聴かないようなジャンルの曲とか、知らなかった曲に偶然出合えるんですね?
輝さん はい、そうなんです。Apple Musicなどでも、あなたにおすすめの曲とかって、出てくると思うんですが、それはユーザーの好みに合わせた曲しか出てきませんよね。年齢などは関係なく、老若男女すべての音楽が好きな人たちに、新たな曲との出合いを届けたいので、分け隔てなくできるだけ多くの人々に使ってもらえたらおもしろいなと思っています。
そうなれば、すれ違いの体験も多くの人に届けられるので、広めたいと思っています。あ!ぜひ、無料なので、ダウンロードしてみてください!このアプリ以外にも、おもしろい体験を届けることができるようなアプリを作っていきたいです。
開発中、苦労したことはありますか?
輝さん 決勝大会が昨年10月で、アプリ開発は8月から始めました。夏休みの間、起きてから寝るまでずっとコードを書いていたので、日数的にはそこまでかもしれないですけれど、総時間でいうとかなりの時間をかけました。
苦労したことは、学業との両立です。特に大会直前は、徹夜でコードを書いて、学校で休息をとって、また家に帰って徹夜でコードを書く……というようなことをしていたので、全然授業の内容は頭に入ってこなかったです。大会中にあった定期考査もボロボロでした。
今回実は、おもしろいアイデアがなかなか出てこなくて、かなり苦戦したんです。アイデア出しからコードを書き始めるまでが遅かったので、限界を感じるような生活を送ってましたけれど、次はもっと早めに大会へ向けて準備をして、できるだけ日中の学校の時間だけは勉強できる生活を送れるようにがんばります(笑)。
今回、アプリ甲子園に応募しようと思ったのはなぜですか?
輝さん 特に参加することに深い意味があったわけではないのですが、自分の実力が知れるかと思って参加しました。大学受験が近いこともあって、受賞できたら強みが作れるのではないかと。やり始めてみたら、「どうせ出すなら絶対に勝ちたいな」と思って本気でがんばりました。
プログラミングでいちばん楽しいのはどんなところですか?
輝さん iPadをかなり小さい頃から使っていて、どうやってこのアプリは動いてるんだろうって疑問だったんです。それがわかるようになったし、自分が作ってみたいと思ったものを好きなように作れるところや、思うように動くようになったときが楽しいです。
また、プログラミング言語を取り込んで書けることが増えて、作れるものが増えていって、クオリティーが上がって行くのを感じれるのも楽しいですね。
ちょうどアプリ開発中の昨年の夏休みに、Life is Tech!の合宿があったのですが、それがすごく楽しかったです!ここでの友達と盛り上がって遊んだりしつつ、コードを書いて開発を進めることができました。
ここまで続けてこられたのは、単にアプリ開発が自分の中でいちばん楽しくて、好きだからです。勉強のように(!?)苦に感じながらやることではないので、モチベーションなど気にすることなく、楽しみながら続けてこれたからこそ今の力があると思います。
将来の夢は?
輝さん そうですね……将来どこに就職するなどは特に考えていないですが、最終的に「iPhoneのアプリと言ったらこれ!」の中に入ってくるような、存在感の大きいアプリを作れるエンジニアになりたいです。
「17年間の人生の中で、こんなにがんばったことないというくらい、開発をがんばっていました」(母)
では、お母さんにお伺いします。習い始めたきっかけは?また、どうやって教室を選びましたか?
母 本人がプログラミングをやってみたいと言ったので、知り合いの方から、渋谷にあるTech kids Schoolがいいよと聞いて、体験に行って決めました。好きなことなので、休まず時間も守って通っていましたね。
お金がかかりそうな習い事かな?と思うのですが……
母 教室によるでしょうけれど、ほかの習い事と比べて、すごく高いということもありませんでした。息子の場合は家でもやりたいということで、専用のPCを買ったので、初めだけお金がかかりましたが、PCはレンタルもできますし、気軽に始められるのではないでしょうか。
優勝をご覧になっていかがでしたか?
母 17年間の人生の中で、こんなに頑張ったことないんじゃないかと思うくらい、寝ずに開発に取り組んでいました。高校受験のときも、こんなにがんばった姿は見れなかったので(笑)。開発したアプリには自信を持って大会に臨んでいたと思います。
息子以外にも、決勝に来ていたみんなのアプリが素晴らしかったので、まさか優勝できるとは思っていなくて。今回の大会で、ある方から、日本以外にも名前が知れ渡るような人になるのではと言ってもらえたので、その通りになるように努力してほしいです。
「社会に出る前に、自分のがんばりが社会的に評価された経験は自信につながったと思います」(父)
お父さんにもお話しを伺います。決勝大会の舞台に立つ息子さんはいかがでしたか?
父 10歳で習い始めたときは、プログラマーにならなくても、プログラミングの仕組みや知識を持っておく方がいいかなと思ったんです。また、息子が社会に出る前に、何か本気で取り組めるものを見つけてあげたいという思いからだったのですが、こんなにも夢中になって!
大好きなプログラミングで「本気でグランプリを獲って総務大臣賞をもらうんだ」と自発的に取り組んでいる姿勢を見て、成長していく息子をうれしく見ていました。まさかグランプリを獲るとは思っていなかったので、正直驚きましたね!
本人の努力はもちろんですが、賞レースで1位を獲るためには運やツキも必要だと思いますので、しっかり感謝をして生きていってほしいと思っています。
プログラミングを習わせてよかったですか?
父 結果的に彼が本気になれたものがプログラミングだったので、習わせてよかったですね。社会に出る前に自分のがんばりが社会的に評価を頂けたことは、これからの人生において大きな自信になると思います。
ここをきっかけにしていろんな人たちとの出会いや経験を頂けるようになることは、彼の人生にさまざまな彩りを添えてくれると思います。なので、ここまでに関わってくださったすべての方々に、心から感謝しています。
本田輝さんのまっすぐに夢に向かっていく姿が素敵ですね! 私も子をもつ親として、子どもが夢中になれることを全力で応援したいと思います。
輝さんをはじめ、大会参加者の熱き戦いに密着した番組「セイシュンアプリ ~第13回アプリ甲子園~」が、テレビ東京で2023年1月28日(日)16:00~16:55に放送されます。もしもお子さんがプログラミングに興味をもっていたら、親子で観てみてくださいね!
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上紙夏花 Natsuka Uegami
ライター/ビューティープランナー
1977年、大阪府生まれ。吉本新喜劇の女優を経て、ライターに。現在は化粧品の商品開発やPRを手掛けるほか、ベビーマッサージ講師としても活動している。夫・息子9歳、3歳
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