こだわりの収納と動線。ごはんも、勉強もここで完結!
【コウケンテツさんが選ぶ「キッチン大賞」】センス抜群!450cmのカウンターが暮らしの真ん中に
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コウケンテツ
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@homeLEE 私らしく建てる、心地よく暮らす
2024.01.08
Our Kitchen Story LEE
創刊40周年企画家族が笑顔になるキッチン大賞発表!
みんなが幸せ
暮らしの真ん中「キッチン」ストーリー
10月1日に行われた、LEE創刊40周年イベントの「キッチン大賞」授賞式にて、遂に受賞者が発表されました!
一つとして同じ家族がないように、キッチンも住む人たちによってそれぞれ。 受賞者の方々のキッチンを中心とした素敵で多様な暮らしぶりに、審査員、編集部一同、感銘を受けました。
今回はコウケンテツ賞を受賞した小栗知子さんのキッチンをご紹介します。
小栗知子さん(埼玉県)
妻42歳、夫47歳、長女11歳、次女8歳
設計/gritdesign 施工/KOMA(キッチン、LDKの造作家具部分)
妻の知子さんは設計事務所などに勤務後、自身の事務所「gritdesign」を立ち上げ、個人宅を中心に手がける。夫の田口亮太さんも建築士で、建築関係の企業に勤務。
Koh Kentetsu Award
キッチンとダイニングテーブルがひと続きになった450cmのカウンター。
ごはんも勉強も、全部ここで。
みんなが気持ちよく集まれる、 この場所がまさに「暮らしの真ん中」。
夫婦ともに一級建築士であることから、いつかは自分で設計した家を、と考えていたおふたり。自宅は、知子さんが独立して初めて手がけた事例にもなりました。
キッチンを暮らしの中心に、という気持ちは夫婦ともに同じでした。友人が集まって大勢でも座れて、みんなでキッチンに立つこともできる。子どもの勉強やアイロンがけ、ワークショップなど多用途に使える。そう考えると、キッチンとダイニングテーブルはひと続きで回遊できる形がいいね、となりました
知子さん
僕はもっと大きくしたかったんですけどね(笑)
亮太さん
キッチンが暮らしの中心だけに「空間になじむようキッチンらしくなく、家具のようにしたかった」そう。カウンターの素材は質感がよく強度があって、形を自由に変えられるモールテックスで左官仕上げに。キッチン部分の施工は、知子さんが以前の会社で知り合った家具職人に依頼しました。
密に相談をしながら、二人三脚で(笑)。LDKの造作家具も作ってもらったのですが、キッチンの面材もそれと素材を揃えました
知子さん
カーテンで仕切れるパントリー、使ったクロスなどを1階のランドリーまで落とせるランドリーシューターなど、オープンなキッチンでもラクにきれいをキープする細かな工夫も盛り込んで。
このキッチンの使い方は無限だなと思っています。また家族の暮らしのスタイルが変わったときに、どうなっていくか楽しみです
知子さん
小栗知子さんのキッチンの間取りは?
①ここにプラグ
②ここにはタイルを
③夫婦の仕事部屋
④食器や子どものものを収納
⑤ここにもプラグ
⑥ロフトは収納や遊び場として
⑦パントリー
⑧よく使う食器
⑨素材は天板、脚はモールテックス面材はオーク材
2階建ての2階部分をLDKと仕事部屋に。建物は「台形の土地に素直に台形に配置」し、南に向かって広がる形になっていて開放的。テラスもゆったりととられていて、夫の亮太さんはそこで愛犬のラテと一緒に過ごすことも多いそう。ダイニングの照明はdijのペンダントライト。
授賞のコメント
うちと同じモールテックス素材とご家族の〝生活〞にグッときました
コウケンテツさん
「キッチンを家の中心に」という考え方、カウンターの素材にモールテックスを選んでいること、自分と好みが似ているなとうれしくなりました。
応募書類にあった、お子さんたちがオンライン授業を受けている写真も素敵で。床に置いてあるランドセルにバランスボール。やっぱりこうなるよね〜と(笑)。うちもそうですから。キッチンの〝夢と現実〞、その両方を見せてもらえたことにグッときました。
換気扇を隠すために作った壁は黒板代わりにもなっていて、友人を招くときには、子どもたちがその日の食事とドリンクのメニューなどを書いてウェルカムボード、メニュー表に。
大きなカウンターを作るにあたっては、LEEで取材したキッチンをまとめた単行本『暮らし上手のリビングキッチン』に載っている家も、アイデアソースのひとつだったそう。
朝など忙しいときは、コンロの向かいに椅子を並べてごはん。料理を盛ったらすぐ手渡せて、時短に。
キッチンからの眺め。南に向かって広がった「ラッパのような」作りと高い天井、大きな窓で、この気持ちよさに。
リビング空間にもなじむ家具のようなたたずまい
「LDK全体で統一感が出るよう、家具のように作りました」(知子さん)。
面材はほかの造作家具と同じオーク材。取っ手は「つけるとキッチンぽくなってしまうから」と、必要最小限に。
キッチンに立つ人とダイニングに座る人の目線が自然に合うよう、キッチン部分の床は少し低く。ダイニングテーブルとチェアは、リラックスできて小柄な知子さんでも座りやすいよう、通常よりも5cm低く設定。亮太さんと身長差が30cmあるため、どちらも無理なく座れるか、前の家でテーブルと椅子の脚を5cm切ってしばらく暮らしてみてから決めた。
こだわりの収納と動線
食材ストックや家電はカーテン付きのパントリーに
こまごまとしたストック品、冷蔵庫、その他の家電はパントリーの中に。カーテンを閉めればすっきり。連絡事項などを貼る黒板は亮太さんの自作。
「黒板塗料を5、6回塗って完成しました。大変でしたけど(笑)、愛着はありますね」(知子さん)
使用頻度の高い食器は食洗機からすぐ戻せるよう
日々使う食器は、食洗機から振り向けばすぐのところに収納。使用頻度の高くないものとは場所を分けています。
「作家ものも好きですが、今は食洗機可のものを選ぶことが多いです」(知子さん)
洗濯物をランドリーに落とせるランドリーシューター
ガス台の背面には、クロスなどを入れると1階のランドリーに直送できてしまうという、目からウロコの仕組みが!
「キッチンとランドリーのフロアが分かれている家では便利ですよ」(知子さん)
子どもたちの道具もすぐ出せてしまえる場所に
勉強やお絵かき用品など、子どもたちの道具はダイニングテーブルのそばに収納。使う場所の近くに置いて、自分たちで出し入れしやすい仕組みに。引き出しにはタブレットやリモコンなど、その上の開き戸は使用頻度の高くない器などを。
お気に入りのキッチン道具 家電
(左)すっきりデザインの象印STAN.のホットプレート、家でも外でも活躍するイワタニの「タフまるJr.」。たこ焼きは鉄製のたこ焼きプレートで。
(右)生ゴミはLFCのコンポストに。「油も捨てられるので便利です。近々、畑を借りて、循環させられるといいなと」
ゴミ箱どうしてますか?
ゴミ箱は無印良品のもの。普段は目につかないパントリーの中に置いてありますが、キャスターをつけてあるので、料理中、作業するそばまで持ってくるのもラク。
次回は「LEEキッチン大賞 浜島直子賞 後藤奈津美さん」をご紹介。
Staff Credit
撮影/メグミ イラストレーション/AKINORI WASHIDA 取材・文/本誌編集部
こちらは2023年LEE12月号(11/7発売)「みんなが幸せ 暮らしの真ん中『キッチン』ストーリー」に掲載の記事です。
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