スタイリスト石井佳苗さん、北欧コペンハーゲンで「インテリア名品」に出会う!
デンマークを代表する巨匠デザイナーの自邸へ
【スタイリスト石井佳苗さんと行く!北欧デンマークの旅】フィン・ユール邸のインテリアを堪能
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石井佳苗
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@homeLEE 私らしく建てる、心地よく暮らす
2023.09.07 更新日:2023.09.22
スタイリスト石井佳苗さん、
北欧コペンハーゲンで「インテリア名品」に出会う
インテリア好きなら一度は訪れたいデザイン大国の首都、コペンハーゲン。デンマークの家具を長年愛用しながら、実はまだ訪れたことがなかった石井さんが、満を持して憧れの地へ!
今回は、デンマークの巨匠デザイナー、フィン・ユールの自邸で出会った、美しいインテリア名品と部屋作りへのヒントを、たっぷりお見せします!
久々の海外は、ずっと注目していたデンマークへ
「この国でインテリアが成熟している理由も探りに」
久しぶりの海外旅行先として一番行きたかった国がデンマーク。ずっと好きな現地インテリアブランドの作り手の想いや職人技を肌で感じたいし、最先端のトレンドを見て回るのも楽しみ!
そして、"デンマーク人は初任給で椅子を買う"と言われるほど、この国でインテリアに価値が置かれ成熟している理由も知りたいと思います
石井佳苗さん
Finn Juhl House
「まずは、ずっと訪れたかった"フィン・ユール邸"で名インテリアを堪能しました」
最初に向かったのは、デンマークを代表する巨匠デザイナーの自邸。名品家具が調和する計算し尽くされた空間に、石井さんも感服!
「家具を中心に、配置や配色、小物まで…トータルで心地よさは作られると実感」
デンマークで数多くの名作家具が誕生した1940~1960年代を代表するデザイナーが、フィン・ユール。中でも"彫刻のような椅子"と評される美しい椅子には、石井さんも強く惹きつけられてきたそう。
「デンマークに行くならはずせない」と思っていた自邸は、建築家でもあった彼が30歳のときに設計し生涯を過ごした一軒家。コペンハーゲン中心部からタクシーで北へ約30分、緑に囲まれた地に建っていました。
足を踏み入れた瞬間、思わず息を飲んだ石井さん。
写真は見たことがあったけれど、実際に目にして初めて気づく住まいのヒントがたくさん! 使い込まれた家具の佇まいはもちろんですが、単体というより、その配置や組み合わせ、トータルでの空間作りの巧みさに目を奪われて、なかなか次の部屋へ進めなかったほど(笑)。
さすがアートや小物のセレクトは個性豊かだったことも納得でした。旅の最初にここを訪れれば、インテリアの"究極の目標"として、視野がぐっと広がると思います
石井佳苗さん
椅子を置くことで、家の随所にくつろげるコーナー作りを
彼の代名詞といえば美しい椅子。
1脚置くだけで休める場が、数脚置けば語らう空間が、家のあちこちに作れるんですね
石井佳苗さん
リビングの仕事机手前のラウンジチェアにはフットスツールもセットで。
低めのテーブルとチェアでリラックスできる応接スペース。椅子は代表作〝FJ44〞と〝FJ45〞。
ひじ掛けの有機的なフォルムが特徴のソファ〝ポエト〞。パートナー、ハネさんの肖像画との組み合わせも素敵。
家じゅうの家具から日用品、アートまで、選び抜かれた空間
玄関わきの書斎。椅子はもちろん、額のアートもフィン・ユール作。小物や壁の飾り方まで、各個室に彼のこだわりが行き届いている。
ペンダントライトを核に要所に絞った照明使いに注目
名作照明〝PH コントラスト〞が存在感を放つ主寝室。
ペンダントライトとベッドサイドの2つしか照明がないんです。あくまで休むための抑えた灯り使いも見もの
石井佳苗さん
仕事机の上にも、優美な〝ラジオハウス ペンダント〞が。
造り付けの棚に、家主の愛着がこもった小物が並んで
廊下の壁付けシェルフには、カイ・ボイスンのチャーミングな木製玩具などが飾られて。
キッチンは白一色の機能的な空間。その棚にも彼デザインの食器のフォルムと色が映える。
憧れる! 光と緑を感じる中庭のようなガーデンルーム
家の中心にあたるガーデンルームには、広島・宮島の鳥居に着想を得てデザインされた〝ジャパンチェア〞が置かれています。
そばにはパートナーと日本を旅した際に求めたという仏像が。フィン・ユールが日本好きだったことも、彼の美意識に惹かれる理由かもしれません
石井佳苗さん
Kanae’s EYE
フィン・ユール邸のディテールにも目がくぎづけ!
「小さなディスプレイコーナーがそこかしこに」
リビングの片隅に置かれた飾り台たちに、目を輝かせていた石井さん。
お気に入りの小物を愛でるためだけに小さな〝床の間〞のような場を作るのは、私も好きで実践中。親近感を感じます
石井佳苗さん
「天井の意外な"色"が気になる!」
家全体は白壁が基調の印象なのに、見上げると天井にはカラーが。このアイデア、まねしたい!
石井佳苗さん
色は、彼が敬愛した画家ヴィルヘルム・ルンドストロームの絵画の色彩に着想を得て選んだそう。
DATA
The Finn Juhl House
フィン・ユール邸 (オードロップゴー美術館内)
●Vilvordevej 110,2920 Charlottenlund
☎ +45・3964・1183
●金土日祝11~17時、火木13~17時、水13~19時(フィン・ユール邸は6〜8月以外は土日祝のみ公開となるので、事前にHPなどで確認を) 月休
●公式サイト:ordrupgaard.dk
次回は「デンマーク発“名品ブランド”の最新に触れる CARL HANSEN & SØN」をご紹介。
Staff Credit
撮影/篠 あゆみ Mia Maria Petersen 石井佳苗 コーディネート/ピーターセン沢田由希子
こちらは2023年LEE10月号(9/7発売)「スタイリスト 石井佳苗さん、北欧コペンハーゲンで『インテリア名品』に出会う!」に掲載の記事です。
@homeLEE 私らしく建てる、心地よく暮らす
「私らしく建てる、心地よく暮らす」をテーマにリビング系コンテンツを集めました。ハウジング、インテリア、DIY、家電や雑貨からLEE100人隊家づくり部ブログ、通販など盛りだくさんでお届け!
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